アプリでmichillが
もっと便利に

無料ダウンロード
ログイン・会員登録すると好きな記事をお気に入り登録できます

「住みたい人が住めない住宅でいいのか」現代の住宅事情に警鐘「令和の住宅難」を分析した書籍が発売

/

他のおすすめ記事を読む
一途な幼馴染チ・チャンウクvsかっこいい年下君チョン・ヘイン♡デートするならどっち?
住みたい人が住めない住居のあり方を危惧する明大・野澤千絵教授

 国土交通省の住宅宅地分科会委員である明大の野澤千絵教授(55)が、「マンション高騰の真実」(中公新書ラクレ、1056円)を発売した。都市部のマンションが新築、中古、賃貸ともに高騰。不動産経済研究所調べで7月の東京23区内新築分譲マンション平均価格は2億6520万、23区外の都下でも初めて1億円を超えた。物価高や人件費上昇に加え、転売、資産保有、資産退避も大きな要因だ。同教授は「人が住まない住居」の増加で街が壊れてしまうことへの警鐘を鳴らした。(戸田 幸治)

 野澤教授は「日本は住宅のストックがあるのに、住まない買い手の割合が多いことがわかってきた。住みたい人が住めない住宅でいいのか、悪いのか。議論やムーブメントを起こしたかった」と本著の執筆にいたった理由を説明する。

 では、高騰するマンションを誰が購入しているのか。教授は都内や大阪都心部など709戸の登記簿を1人で調査、分析。大変な作業で「1月に体調を崩してしまったんです。おかげで本の発売が1か月遅れてしまった」と苦笑いする。

 2014年は自己居住者が83%だったあるマンションが、昨年は非居住個人と法人で65%に及んだ。購入目的は転売、資産保有、安全性の高いマンションに資産を移す資産退避など。外国人買い占めのうわさもあるが、東京23区内新築の昨年1月から6月の国外住所購入者は3・5%と意外に少ない。内訳は有事に備える資産退避の意味もあり、台湾が62%と断トツで、10%の中国、米・英国と続く。

 個人、法人問わず短期転売の繰り返しなどによる価格高騰で、利便性の高い場所に子育て世代など「住みたい人」が住めないのが実情だ。教授は投資や資産退避を否定する訳ではないが、過度になっていることの危険性を指摘している。

 大阪大大学院生だった1995年、阪神・淡路大震災が起きた。水がなく、電気もつかない中で担当教員らと街の復興に携わったことで都市政策を一生の研究テーマにすることを決めた。マンション内に実際に住む人が少ないと「災害時に火災に気付くのが遅れたり、住民同士の助け合いもできない」と危ぶむ。

 同じような状況のカナダ・バンクーバーやスペイン・バルセロナでは、家賃上限規制や長期間使われていない住宅に追加で税金を課す「空き家税」の導入など対策に乗り出している。日本でも京都市や神戸市が対策の検討や税金導入に踏み出した。

 「令和の住宅難」。今後もデータ収集を続けていく予定の野澤教授は「本当は国や都に調査、分析していただきたい。登記簿1件取得するのに331円。研究費が足りなくなります」と笑って冗談めかしながらも、行政の政策に期待した。

 ◆野澤 千絵(のざわ・ちえ)1971年2月24日、兵庫・芦屋市出身。55歳。大阪大基礎工学部卒業後、同大学院工学研究科修士課程修了。ゼネコンへの就職後、東大大学院工学系研究科都市工学専攻に入学し、博士号取得。東洋大理工学部建築学科教授などを経て、2020年から明大政経学部政策学科教授。国交省の社会資本整備審議会住宅宅地分科会、東京都住宅審議会などで多数の委員を務める。


関連記事



この記事のライター

スポーツ報知

スポーツ報知が運営する公式アカウントです。芸能・エンタメをはじめ、大谷翔平選手に関するMLBの最新情報ニュースをお届けします。

ありがとうを贈ると
ライターさんの励みになります

他のおすすめ記事を読む
一途な幼馴染チ・チャンウクvsかっこいい年下君チョン・ヘイン♡デートするならどっち?

Googleで優先するソースとして追加 Google 検索でmichill byGMOの記事を
優先表示することができます

トップへ戻る

エンタメの人気ランキング

新着

公式アカウント