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楽しい食事のためにアルコールの適正飲酒量を知る二日酔いを防ぐ方法・二日酔いのメカニズム紹介

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知っているようで知らない二日酔い。二日酔いは人によって、様々な症状を引き起こすと言われています。何事も過度は禁物、と言いますが、特にお酒の飲みすぎには注意したいですよね。今回は、そのメカニズムから、二日酔いになりにくい飲み方、対処法までを遠藤さちこさんが紹介してくださいます。

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目次

この記事のポイント

  • ・アルコールの適正な飲酒量を知りましょう。
  • ・二日酔いにならないため、またなってしまった時は、効率のいい水分補給をまず心がけましょう。
  • ・二日酔いの頭痛や吐き気には、市販の頭痛薬や胃腸薬が効果的です。

二日酔い…それは楽しい食事が一夜明けて後悔に変わる、われわれ大人を静かに悩まし続けることのひとつですよね。二日酔いは人によって、様々な症状を引き起こすと言われています。

そもそも飲みすぎなければいいのですが、その場の空気でなかなかできない…という方、少しの対処で翌日が変わるかもしれません。

二日酔いのメカニズムから、二日酔いになりにくい飲み方、対処法までをご紹介したいと思います。

なぜ二日酔いは起きるのか?

摂取されたアルコールは、体内からそのままは出ず、肝臓が分解して外に出そうとします。アルコールそのものが二日酔いを引き起こすのではなく、アルコールが分解する段階で発生する“アセトアルデヒド”が悪者なのです。その処理量(代謝する量)より摂取量が上回ると、“アセトアルデヒド”が体内に残り、二日酔いの症状が出ます。(※アルコールと呼んでいるものの正体は“エタノール”ですが、便宜上、この文書内では“アルコール”と表記します。)

また、アルコールを代謝する際に水分が消費されること、利尿作用(体内の水分を尿として外に出そうとする作用)が働くことなどにより、体内の水分が減って二日酔いの症状が出やすくなります。

二日酔いになりにくい飲み方があった!?

何事も過度は禁物、と言いますが、お酒を飲みすぎないようにすることが一番です。(わかっているけどできない、という声が聞こえてきそうですが…)

通常のアルコール代謝能をもつ日本人では、1日平均約20gが節度ある飲酒量とされています。(厚生労働省作成、健康日本21より)

目安としては、ビールでは500ml、日本酒では1合、ワインではグラス1杯です。しかし、このアルコール代謝の能力は、個人差がありますので、注意が必要です。

あとは、アルコール自体が胃の粘膜を損傷しますので、それらを防ぐために、アルコールだけを飲むのではなく、食品(特にタンパク質)を一緒にとることも有効です。アルコールを飲んでいる時にチェイサーとして水を飲むこともいいでしょう。

また、食前に二日酔いに効果のある胃腸薬、また肝臓の代謝作用を高めるためL‐システインを含むハイチオールなどを飲むことも有効です。

二日酔いになってしまったら

体内から水分が少なくなることで、脱水による症状が出やすくなります。お酒を飲んだ日の翌朝は喉が渇きますよね。

まずは、水分補給が大切です。水を大量に飲めばいいのでは…と思われるかもしれませんが、冷たい水を大量に飲むことは、これまた胃腸に負担を与えてしまう可能性があります。

さらに実は、水分だけでなく、ナトリウムやカリウムなどの栄養素も同時に失っています。体の体液に近い電解質溶液(スポーツドリンクや味噌汁など)を温かくして飲むと、体に負担がなく、水分が吸収されます。梅干しを溶いたお湯などでもいいでしょう。

また、二日酔いの主な症状は、頭痛と胃腸症状、だるさなどと言われています。頭痛や吐き気・下痢などの胃腸症状に関しては、上記の水分補給の他に、市販の医薬品で頭痛薬や胃の粘膜を保護するような胃腸の薬が効果的です。(頭痛薬を服用する時は、十分に水分摂取をしてから服用してください。)

この症状にはこの薬、とご自分でわかってくると対処しやすいでしょう。

意外と知られていないアルコールの作用

アルコールが分解する段階で発生する“アセトアルデヒド”には発がん性も認められていますので、咽頭がんや食道がんなどのリスクにもなります。

また、アルコールを摂取すると、眠くなるという経験がある方もいると思いますが、実はその後に覚醒作用(目を覚ます作用)があり、その睡眠では眠りが浅いと言われています。「お酒を飲んだ方がよく眠れる」というのは大間違いで、眠りにはつけるけれど、眠りが浅く、すぐ起きてしまい、質のいい睡眠がとれているとは言えません。眠るためにお酒を飲む、という習慣は避けましょう。

節度ある飲酒量を守り、対処方法を知ることで、お酒と長く楽しく付き合いたいですね。



この記事のライター

薬剤師、MOT(技術経営修士)

遠藤さちこ

薬剤師、MOT(技術経営修士)薬局、製薬会社、流通会社等で医薬品やヘルスケアサービスに携わる。コンビニエンスストアと薬局の併設店舗の企画業務等も経験。さまざまな立場で医療や健康を見つめ、幅広い情報収集活動と情報発信を行っている。

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