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後ろ指をさされる関係とわかっていても、やめられない不毛なつながり。
不倫を選ぶ女性たちの背景には何があるのか、またこれからどうするのか、垣間見えた胸の内をご紹介します。
37歳のNさんは、OTONA SALONEの相談窓口へ直接連絡をくださった女性だ。
結婚して10年以上一緒に過ごす夫とは波風の立たない穏やかな暮らしで、そこに不満はないという。
進行形で不倫しているわけではなく、仕事を通じて好きな人ができてしまい、その人と今後どうすれば良いかについて悩んでいた。
Nさんは過去に不倫の経験があり、「みっともない自分」を目の当たりにしたつらさを覚えている。
離婚もしないのに身勝手な欲で夫以外の男性を求める自分を、正当化しない強さがあった。
それがあるから新しく好きになった男性への恋愛感情に悩み、仕事では「いいパートナー」とお互いに思っているのがわかるほどに、今の関係を壊すのが怖くて二の足を踏む状態だった。
「離婚する気がない上に相手と肉体関係を望まないのであれば、諦めるのが最善」
簡単にこう言えないのは、Nさんにとって好きな男性の存在はあまりにも大きく、「ほかの誰とも替えがきかない」という現実が重たいからだった。
安定した夫婦関係への物足りなさから不倫に走る人は多いが、単純に刺激を求めるなら外見の好みや性格の相性の良さなどを重視して、言い方はおかしいが「選びやすく」なる。
不倫が、配偶者がいる日常に取り込むちょっとしたイレギュラーだからこそ、精神面での深い結びつきなどは最初から求めない。
求めたところで本気になれば大変なのは目に見えており、離婚のハードルの高さや自分が非を負うのを嫌がる人は、まっとうな愛情の交換などはそもそも望まないのだ。
Nさんの場合は、片思いの相手が近すぎた。
好きなことを生業にしているNさんは、「自分と同じように」仕事に情熱を向ける男性と過ごす時間が、何よりも幸せだった。
Nさんにとって、仕事は人生で大きなウェイトを占める。
そこに関わる人として、片思い中の男性は「この人でなければできない話」や「理解できない気持ち」がたくさんあり、それは夫とは叶わないものだからこそ、特別感が増してかけがえのない存在になる。
もっと話したい。
もっと近づきたい。
もっと共有したい。
こんな欲が生まれるのは当たり前で、わかり合える幸せを噛みしめるたびに、「この人しかいない」という焦りもまた加速するのだった。
Nさんが好きになった男性は独身で、仕事に注ぐエネルギーの強さや真摯な姿勢は独特のものだった。
男性にとっても、自分のしていることを理解し尊重してくれるNさんがどれだけ貴重な人かはよく伝わった。
それぞれの世界をともに慈しめることは幸せだが、男と女である限りそこに生まれる恋愛感情の可能性は無視できず、聞いているとNさんの気持ちに気が付きながら肯定も拒否もしきれない男性の姿が見えた。
みずから積極的に関わってくれるNさんを受け入れながら、肝心な部分ではぐらかす。
「そうするしかない」とふたりともわかっていても、別れ際に出るちょっとした動揺や「我慢する姿」に期待を持ってしまう。
手に入れることができる距離。
でも、それが不倫である以上は動けない。
「仕事を大事にする」理性と、それを超えて「求め合いたい」欲望の葛藤は、相当に苦しいものだった。
「この人の世界を大事にしたい」
何度も出たこの言葉は紛れもなくNさんの本音だと思ったが、本当にその結末を望むのであれば、男性のことは諦めるしかない。
不倫は不毛なつながりだと自身の経験からよくわかっているので、そんなネガティブな状態で男性の世界を汚したくないのなら、潔く身を引くのが最善なのだ。
頭ではそう思っていても誰かに打ち明けたくなるほど悩むのは、「求めれば応えてくれる可能性」をどうしても捨てられないからで、手に入れたい、結ばれたいのもまた本音だった。
男性を大事にしたい軸はブレないが、自分の欲を手放す勇気は持てず、振り回されてしまう。
男性が身近であればあるほど、思いつめれば
「また不倫になっても、今度はうまくやれる」
のような逃避が始まるかもしれない。
お互いに好きな気持ちがあると伝わっていれば、ちょっとした刺激で壁が壊れるのは、本当によくあることだった。
一方で、Nさんの既婚という事情とは別に、独身男性にも不倫に踏み込めない理由があった。
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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