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両家顔合わせとは、婚約したふたりの家族をお互いに紹介するために設ける場のことです。食事をしながら考えをしっかり話すことで、親睦が深まるのはもちろん、のちのちのトラブルを防ぐことにもなります。参加するのは基本的に婚約したふたりとお互いの両親ですが、その他にふたりの兄弟姉妹が参加するケースも。最近では結納の代わりに両家顔合わせの食事会を行うケースが増えています。顔合わせの食事会は結納とは違って明確なルールがないので、ふたりの意向や両家の家庭の考え方に合わせて行うことができます。

両家の顔合わせは結婚式の3〜6ヶ月程前に行うのが一般的だといわれています。それぞれが親のスケジュールを聞き、候補をいくつか出してもらいます。その後、ふたりで日程を調整して決めましょう。日取りに関しては、お日柄を気にする場合は考慮して決めてもいいですが、参加者の都合がよい日を最優先に考えるようにします。時間帯に関しては、お昼時が一番多いですが、夜でも構いません。こちらも、参加者の意向に合わせた時間帯にしましょう。

両家顔合わせは、両家の中間地点でアクセスしやすい場所で行うのが一般的ですが、ふたりが住んでいるエリアやどちらかの家の近くで行うパターンもあります。遠方から来てもらう場合は、参加者の交通費や宿泊費などをお車代として渡したり、迎える側が食事代を払うなど配慮が必要な場合も。食事会の会場は、レストランや料亭、ホテル、結婚式場など、さまざま。会場の雰囲気や料理のメニューにこだわって選んだり、両家の意向が合う場所にしましょう。落ち着いて会話できるよう個室がベストです。

両家顔合わせの食事会ではコース料理がおすすめ。途中でオーダーをする必要がないため、会話が中断されることなく、落ち着いて食事や会話を楽しむことができます。料理を選ぶ際には、カニなど食べ方が難しいものや大皿料理は避けたほうが無難です。アレルギーの有無や苦手な食べ物も事前に必ず参加者に確認しておくようにしましょう。また、予約する際に両家の顔合わせであることを伝えておくと、全体の流れや料理を出すタイミングなど、お店側も配慮してくれるはずです。

両家顔合わせの予算は、食事代(飲み物も含む)がひとり当たり1万円程度と考えるのが妥当です。顔合わせは、基本的に結婚するふたりが主催して開かれるものです。両家顔合わせの食事代の支払いは、基本はふたりで負担、または、両家で折半するのふたつのパターンが一般的です。誰が支払いをするのかは、事前に決めておくようにしましょう。食事代の他には、個室使用料(個室の場合)、手土産代、結婚記念品代、交通費、宿泊費などがかかります。

手土産は必ず必要なものではないですが、用意するパターンが多いです。手土産を持参するかどうかは事前に両家で決めておくようにしましょう。手土産を持参しないことが失礼にあたる行為ではありませんが、どちらか一方だけ持参する気まずい状況を避けるためです。手土産を用意する場合は、相場は3000円~5000円ほどで、地元の名産品や日持ちする菓子折りなどが人気。日持ちしないものは避けた方がいいでしょう。

両家で服装の「格」を合わせることが重要です。片方だけがフォーマルすぎたり、カジュアルすぎたりといった様子では、お互いに気まずい思いをすることになります。一般的には、男性はスーツ、女性はワンピースなどといわれていますが、厳密なルールはありません。カジュアルな会場ならば男性はノーネクタイでそろえたり、高級料亭なら女性は和装にしたり、会場の雰囲気に合わせたうえで、事前にフォーマルかカジュアルか(スーツ・ジャケット・ノーネクタイ、和装など)などを両家で話し合っておくようにしましょう。

顔合わせに決まった形式はありません。当日滞りなく計画的に進めるために、一般的な流れをご紹介します。
待ち合わせは男性側と女性側がそれぞれ自分の家族と待ち合わせし、そろってから家族ごとに会場へ向かいます。待ち合わせ場所は会場の前は避けて、会場の最寄り駅や会場からすこし離れた場所にするのが一般的。別の場所で待ち合わせることで、事前に親に段取りを伝えやすくなります。余裕をもって待ち合わせ時間の10分前には会場に到着しておくようにしましょう。
会場内で座る席順は、入口から遠い方が新郎側、近い方が新婦側になるようにします。さらに、奥から父親、母親の順に座ります。婚約したふたりは下座に座ります。兄弟姉妹が参加する場合も両親とふたりの席順は変わらず、入口から一番近い位置に座ってもらうことが多いようです。兄弟姉妹が複数人いる場合は、年齢順で座るのが一般的です。また、丸テーブルの場合も、入口から最も遠い席が上座、入口から最も近い席が下座となります。
両家顔合わせの席順

始まりの挨拶は、全員の着席後、食事会の進行役をすることが多い男性か、男性の父親が執り行うケースが一般的です。ただし、誰が挨拶をするかの明確なルールはないので、女性がするのももちろんOK。事前に挨拶の内容を考えられるよう、誰がどのタイミングで挨拶をするかはしっかり両家で擦り合わせておきましょう。
家族紹介は婚約者であるふたりや両家どちらかの父親が進行役になることが多いです。まずふたりが自己紹介をし、続いて、父、母と紹介していくのが一般的。ただし、参加者がそれぞれ自己紹介をするパターンでもOKです。いずれも男性側から自分(本人)・男性の両親の順で行い、男性側の紹介が終わったら女性側も自分(本人)・女性の両親の順で行うのが一般的です。
婚約を記念し、記念品を披露・交換する場合があります。披露・交換をする場合は、食事の前に行います。男性から女性へは婚約指輪を、女性から男性へは腕時計を贈ることが多いといわれています。両家顔合わせの場で男性が女性の指に婚約指輪をはめるところを披露するのも良いですね。披露・交換をした後は「今後ともよろしくお願いします」など、改めて挨拶を述べて、次のプログラムにつなげましょう。
記念品の披露・交換が終わったら、会食が始まる前に、進行役が音頭を取り全員で「乾杯」をします。乾杯の音頭を取るのは、進行役(男性や男性の父親)が一般的。音頭は、簡単か手短なものがベスト。食事を楽しんでもらうために、おもてなしの気持ちを込めたひとことを添えるのがおすすめ。親が挨拶をする場合は、両家のつながりやふたりを祝福する言葉を添えるのも良いですね。
食事中は、会話に花が咲いて、ついつい飲み過ぎないようにしましょう。婚約者のふたりは自分たちも歓談を楽しみながら、場の雰囲気が和やかになるよう気配りを忘れずに。両親が緊張のあまりに会話が続かない場合もあるので、会話が弾むようにあらかじめ話題を考えておくのがベスト。天気や季節の話題、その日に感じたことやニュースなどを話題にするのもおすすめです。
ほどよい頃合いを見て、会食の終わりに結びの挨拶を行います。男性の父親がするケースもありますが、婚約者のふたりが行うのが一般的。挨拶の内容は、両家顔合わせ参加へのお礼の気持ちや今後の抱負などを入れると◎。挨拶の内容は事前に考えておき、くだけ過ぎず、かしこまりすぎない言葉遣いで進められるように心がけましょう。

顔合わせでは気の利いた会話で、お相手のご家族に良い印象をもってもらいましょう。ここでは、おすすめの内容についてご紹介します。
両家にとって、初対面であることがほとんどの顔合わせ。普段はよくしゃべる両親であっても、緊張のあまり黙り込んでしまうこともあります。ふたりの子どもの頃の写真を持っていき、幼い頃の話をしたり、観光スポットや名産品など、地元の話をしてみるのものおすすめ。また、共通の趣味などがあれば親近感が湧き、一気に距離が縮まるはずです。
当たり前ですが、雰囲気が重くなったり、不快に感じる人が出たりする可能性があるのでセンシティブな話題は避けるようにしましょう。その他、仕事の話などは悪くないですが、盛り上がらない場合も。あまりに専門的な仕事の話だったりすると、同じ職種の人以外は理解できないので、事前に両親の仕事や趣味を知っておくとスムーズです。
これさえ押さえておけば当日焦ることはなし!顔合わせの準備を行う際にぜひ参考にしてほしい両家顔合わせ準備のチェックリストです。準備漏れのないように、ご自身でToDoリストを作成するのもおすすめですよ。ぜひ参考にしてみてくださいね。

両家顔合わせのしおりとは、両家顔合わせの内容をまとめたもので、ふたりのプロフィールや家族紹介、当日の流れなどをまとめたものです。いざ当日を迎えると緊張のあまり挨拶や進行で言う内容を忘れてしまったり、話題に困ったりする可能性もあるので、当日しおりを見ながら会話が弾むような内容を入れるのがおすすめですよ。顔合わせの記念として形に残るという点も良いですよね。
両家顔合わせのしおりは、どのようにつくればよいのでしょうか。思い出の品にもなるものなので、いろいろな材料を使ってアレンジしたり、手書きにしたりとすこし手を加えて他にはないものにするのがおすすめですよ。

表紙や内容にこだわるのはもちろんですが、しおりを綴じる「綴じ紐」にもこだわると、さらに華やかさとかわいらしさがアップします。しおりのテンプレートのテイストや、会場の雰囲気に合わせて、リボンや麻紐、タッセルなどでアレンジしてみてくださいね。

綴じ紐にはもちろん、装飾にも使える万能なリボン。しおりをラッピングのように装飾したり、蝶々結びにしてしおりに貼り付けたりすることで、とてもかわいく仕上がります。

水引を取り入れるだけで「和」の雰囲気たっぷりに仕上がるので、和装で参加するような場所を選んだ場合には特におすすめです。水引は、3本、5本、7本、10本で 結んで使用するのが一般的。偶数は割り“切れる”ことから、避けた方がいいといわれています。
minneで販売されているしおりを厳選してご紹介します。購入したものに、自分流のアレンジを加えてみるのもおすすめですよ。

PowerPointで簡単に内容をアレンジできるデジタル作品です。表紙には、「円満・調和・ご縁」などの願いが込められた縁起の良い七宝柄が。かわいらしさと上品さを兼ね備えたデザインです。

こちらもPowerPoint用のデジタル作品です。表紙にプリントされた、見た目も香りも美しい「ユーカリプタス」の花言葉は永遠の幸せを意味します。

家族紹介や馴れ初めなど、食事会での話題のきっかけになる内容が盛りだくさん。セミオーダー制なのでプリントされた状態で手元に届きます。

セミオーダータイプの、デジタル作品です。カスタマイズも対応可能な作品なので、より自分たちらしいしおりが完成しそうですね。
両家顔合わせについて、よくある質問をまとめました。不安を解消し、心の準備を整えてから当日を迎えてくださいね。
どちらかの両親が遠方に住んでいたり、お互いの家族の意向などによって開催しない場合には、簡単なお茶会だったり、カジュアルな居酒屋での食事会などでもOKです。どうしても日程を合わせるのが難しい場合は、オンラインで紹介し合うという方法もあります。
一般的に、結婚式の3〜6ヶ月前を目安に行います。入籍のタイミングは、顔合わせが終わってからにしましょう。とはいえ、結婚式の準備は3ヶ月ほど前から一気に忙しくなります。ですので、なるべく早めに日程を調整し、顔合わせを終えておくのが理想的です。
結婚式場、レストラン、料亭など、場所に特別なルールはありません。お互いの家族の意向をうかがったうえで、決定するのがいいでしょう。ただ、人目を気にせずに楽しむことができるような、個室がベスト。にぎやかすぎる場所や、高級店のフレンチや寿司など、歓談よりも食事やマナーに集中してしまう店は避けましょう。
両家の「格」が合った服装なら、特に決まりはありません。男性はダークカラーのスーツ、女性は膝下のワンピースなどが一般的ではありますが、カジュアルな場所、なおかつ夏であれば、男性はノーネクタイにするなど、両家で事前にすり合わせをしておきましょう。
顔合わせは、婚約するふたりが親を招待するという形を取ることが多いので、ふたりで支払いをするケースが多いです。あるいは、どちらかの地元に来てもらう場合は、来てもらった感謝の気持ちを込めて会食費を持つというパターンもあります。
顔合わせ食事会の概要や、二人と家族のプロフィールなどが書かれたものを、しおりと言います。 両家が初対面の場合が多い顔合わせでは、お互い緊張が高まり、沈黙してしまうこともあります。そんな時に会話のきっかけにもなる他、顔合わせの記念にもなります。
意外にも事前に準備することが多い両家の顔合わせ。準備しておけばおくほど、リラックスして当日を迎えられるはずです。
しおりやアレンジ用の材料、洋服など、ぜひminneで探してみてくださいね。

結婚式でゲストを迎える際に飾りたいウェルカムボードや、ふたりの結婚を証明する「結婚証明書」、他にもプロフィールブックや子育て感謝状など、その特別感をより一層高めるウェディングアイテムを幅広くご紹介しています。ふたりらしい結婚式にするためにも、ぜひチェックしてみてくださいね。
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