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文部科学省が公表した「学校基本調査」によると、2023年度の大学(学部)進学率は57.5%と過去最高記録の進学率の高さでした。半数以上の人たちが大学に進学している昨今、多くの家庭で問題となっているのが子どもの進学費用です。親は老後資金と子どもの大学進学費用のどちらを優先すべきなのかについて考えていく【後編】です。

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【前編】の記事でご紹介したように、50歳代の貯蓄額の中央値は350万円です。私立大学を卒業するには大学によってトータルでかかる費用に大きな差があるとはいえ、370万円前後は用意しておきたいところです(理系の学部や医学系の学部は倍以上の学費が必要な大学もあります)。
つまり、多くの家庭が子どもの私立大学の学費をカバーできるだけの貯蓄がない状況といえます。子どもを私立大学に進学させる場合、子どもにアルバイトをしてもらう、もしくは奨学金を貸与してもらうことが前提になります。あるいは、成績優秀者の学費を免除している大学に進学するという選択肢もありますが、この選択をすると進学先として選べる大学が限られるなどデメリットもあります。
一方、国立大学・公立大学は卒業までに214万円前後必要です。国立大学・公立大学であれば、比較的多くの家庭が子どもの進学費用を貯蓄でカバーできることがうかがえます。ただし、教科書代や学部によっては実習費なども必要になりますので、214万円前後の予算ではオーバーする可能性が高いです。

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ほとんどの奨学金は大学の卒業後に返済の義務が発生します。また、奨学金を借りる際には連帯保証人が必要です。父母や祖父母、親戚が連帯保証人になるケースが多いですが、本人が返済できなかった場合は連帯保証に返済の義務が発生します。大学の進学費用を子どもに任せようと奨学金を借りてもらったものの、子どもが返済できない状況に陥れば親が利子も含めて返済していくという事態にもなりかねません。
とはいえ、子どもの大学の費用に夫婦の貯蓄を全て費やしてしまっては、お金が必要となった場合に対応できなくなるなどリスクがあります。例えば、コロナ禍のように社会の動きが停滞すると、職種によっては収入が途絶えることもあります。子どもが大学を卒業したら老後資金を貯め直すからといって、子どもの進学のために貯蓄をほぼ全て使い果たすことはおすすめしません。
子どもが大学進学にあたって奨学金を貸与した方がよいかどうかは現在の貯蓄額によります。子どもの進学費用を差し引いても想定外の出費に備えられるだけの貯えがあるならば、奨学金を借りない方がよいでしょう。
一方、夫婦の貯蓄が学費を差し引くとほぼ底をついてしまう金額であれば、子どもとよく話し合った上で奨学金を検討する必要があります。また、奨学金を借りる際は必要以上に使ってしまわないよう、本人に言い聞かせることも大切です。
大学在学中に勉強に熱心に励み、さまざまな経験をすることで、将来をより良いものにできる可能性が高まります。お子さんと奨学金をきっかけに思い描く大学生活や卒業後の目標などについて話し合ってみてください。
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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