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カジュアルフレンチは、格式あるフレンチとは異なり、なじみやすい雰囲気が人気です。しかし、大衆的だからといって、マナーがないわけではありません。(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田玲子先生にお聞きする【後編】です。
【 気品を身につけるシンプルな教え#98カジュアルフレンチ編 】後編
◀この記事の【前編】を読む◀ 本格的なフレンチとカジュアルなフレンチ、マナーのグレードはどのあたりまで同じ? どこをかえればいい? __◀◀◀◀◀
ナイフやフォークを使う際、カチャカチャと音を立てないのが基本です。またスープをすする音や咀嚼音も同じ。クチャクチャと音を立てて食べるのは同席している相手や周囲の人に不快な思いをさせてしまうことがあります。食事をするときは、なるべく音を立てないようにしましょう。
ナイフやフォークは柄の部分を人差し指で押さえ、先端を下に向けて「ハの字」に持ちます。脇を締めるイメージで持つと、美しい姿勢をキープできます。これはカジュアルなお店であっても同じです。
会話を楽しんだりワインをいただくために食事を中断する場合、皿の上にナイフとフォークを「ハの字」になるように置くのがマナーです。ナイフは刃を内側に、フォークは背の部分を上にします。カトラリーをそろえて皿の上に置くと、「食べ終わりました」というサインです。
レストラン等で食事中に話をする際、カトラリーを持ち上げて話す人を見かけます。
ナイフやフォーク等がもし手元から落ちた場合に、お皿が割れてとても危険ですので、話をする時にはカトラリーは持ち上げません。もし、同席している相手がそのようにしていたら、話を聞いているこちら側が一旦カトラリーを置いて話を聞いてはいかがでしょうか。話をしている人もそのことに気づいて、カトラリーを置いて話しをするようになるのではないかと思います。
スタッフにサービスをしてもらったら、その都度「ありがとう」と言います。シェフも腕を振るっておいしい料理を作っていますので、この感謝の気持ちを伝えることの大切さは世界共通です。また、気持ちの良いコミュニケーションとなります。
とても見事な盛り付けになっている料理やインスタ映えする料理の場合、つい撮影をしたくなるものです。トラブルを未然に防ぐためにも、撮影をする前にスタッフの方にご確認ください。
また、撮影したものをSNSなどに投稿する場合、厳格なホテルやレストランでは掲載不可もありますのでこのことも事前に確認しましょう。カジュアルなレストランでも同じように確認しておくと安心です。
そして、一緒に写った同席の人にもSNSへの投稿の可否を確認しておけば、トラブルに発展することを最小限に防げます。
格式あるフレンチでのマナーだけを覚えるのではなく、TPOを踏まえて、どのように行動するのがベストかを考えることが大事です。
格式あるフレンチレストランでもカジュアルフレンチでも、大切なことはお店への敬意、一緒に食事をする方が楽しいひと時となるようなふるまいをすることです。大人としてふさわしいふるまいを心掛け、楽しい会食のひと時をお過ごしください。
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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