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カジュアルフレンチは、格式あるフレンチとは異なり、なじみやすい雰囲気が人気です。しかし、大衆的だからといってマナーがないわけではありません。(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田玲子先生にお聞きしました。
【 気品を身につけるシンプルな教え#98カジュアルフレンチ編 】前編
基本的には、そのお店のスタイルに合わせます。ドレスコードを指定していたらそのようにしてください。しかし、気軽なフレンチレストランの場合、通常ドレスコードはありません。普段着のようなカジュアルスタイルでも良いですが、短パンやスポーツウェア、ビーチサンダルなど、お店の雰囲気にそぐわないような服装は、当然ながらNGです。
フレンチレストランは高級食材がふんだんに使われていて、料金が高いとイメージする人もいますが、最近は地域のつながりを大切にするオーナーも多く、店内のレイアウトやメニューが工夫され、リーズナブルな価格で料理が楽しめる「カジュアルフレンチ」も増えています。
ナイフレストは西洋料理のコースメニューで、料理を変える際にカトラリー(ナイフ&フォーク)を置く器具です。カジュアルなレストランでは料理が変わるたびにカトラリーをいちいち交換することはないようにこのようなスタイルをとっている場合もあります。
また、カジュアルフレンチの場合は、ナイフ・フォークだけではなく、ナイフ・フォークに慣れない方のためにナイフレストに箸が用意されている店もあります。お店のスタイルに合わせていただくのがスマートですね。
格式あるレストランでナプキンやカトラリーを落とした場合は、自ら拾わずにスタッフの方に声をかけて替えていただきます。しかし、スタッフが少ない小さなビストロのようなお店の場合は、落としたものは自分で拾います。ナプキン等は自ら拾って、そのあとでスタッフの方に声をかけて変えて頂くようお伝えしてもよいでしょう。
レストランやホテルでの声の大きさの目安は、「室内や店内に流れているBGMの音量」です。そうすることで、自ずとその場に相応しい声で話すことができます。カジュアルなお店の場合は臨機応変に対応しましょう。
食事の席では、会話も料理の一部ですから、同席する人が気まずくなる話題を避けて、どのような年齢、国、立場の人とでも円滑に会話を楽しめるように心掛けます。
また、事前に同席する人がわかっていたら、その人々に相応しい話題を事前にリサーチするなどして、その場を楽しいひとときになさってください。お話を聞く側としては、カトラリーを置いてお相手の話を聞くようにしましょう。
テーブルマナーは店の雰囲気や料理の味を損なわず、最高の状態で楽しむために考え出されたものでもあります。ひとつひとつのルールには理由があり、それを守ることで店内の人が皆、気持ちよく過ごせるように工夫されています。格式あるフレンチでも、カジュアルフレンチでも、食事をする時は同席する人たちと一緒に和やかな雰囲気のもと、自身も気持ちよく美味しい料理が楽しめることが大切ですね。
本記事では、カジュアルなフレンチレストランではどの程度のマナーで食事をするのがよいのかについてご紹介しました。
▶つづきの【後編】では、カジュアルな雰囲気を楽しみながら、お店や同席している相手へのマナーを守るための、カトラリーの使い方、スタッフへの対応、SNS用の写真の撮影などについて、教えていただきます。__▶▶▶▶▶
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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