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46歳、婚活歴は2年半、恋人いない歴は9年以上。恋愛にもトンとご無沙汰だったOTONA SALONE編集長・アサミ。
婚活パーティ、婚活アプリ、個室婚活、知人の紹介などで何人もの男性に出会い、何人かとデートを重ね、ついに数年ぶりの“好きな人”ができた! しかしまだお付き合いまでは至らず……。これは40代独女の「実名 顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
4回目のデートとなったジェントルさん(49歳・アーティスト)。それまでのデートやメッセージから少しずつ感じていった「いいな」という気持ち、ドキドキする感じ。これが「好き」ということにやっと気づいた。
2年半婚活をやって、いろんな男性に出会って、こんな気持ちになったのは初めて。「好き」と自覚するまでにちょっと時間がかかったけれど、いま思えばジェントルさんは初めてデートしたときから好印象だった。
身のこなしや話し方がちょっとゲイっぽいと思う部分はあった。でも「こんなに気遣いをしてくれる優しい男性とデートしたことはなかった」と感動したのを覚えている。
そう考えると、実は最初から彼に惹かれ始めている感覚はあったのかもしれない。
4回目デートで代官山のカフェ。
今日はそれまでのデートよりも安心感があった。落ち着いたシックな店内のせいかのか、ゆったりとしたイスのせいなのか。それとも、ジェントルさんが私と会うことを“デート”と表現してくれたからなのか。
やっぱり私は「言葉」に安心する。
恋愛慣れした人なら、わざわざデートだなんて言わなくても、二人で会っていたらそうでしょって思うのかもしれない。でも、恋愛に不慣れな私はずっとどこか不安だった。ジェントルさんは私とどういうつもりで会っているのか。
だから、「デート」とか「女性らしい」とか「カワイイですね」と言葉にしてくれるのはうれしかった。
言わなくてもわかるっていうのもあるかもしれないけど、私は恋愛に慣れていないから言ってもらわないとわからない。言葉にするって……大切なこと。
例によってネイル好きなジェントルさんはイスに座るなりこう言った。
ジェントル「今日もネイルがカワイイですね!」
アサミ「ありがとうございます。ネイリストさんのおかげです」
ジェントル「小さなアートですね。よく見せてもらっていいですか?」
彼の前に少し手を近づけると、すぐさまスッと触れてきた。
ジェントル「手もつるつるですね。お肌のキメが細かい」
私の手全体を、右手でキュッと持ちながら、左手でやさしくなでる。え、どうしよう! ドキドキしちゃう!
ジェントルさんに触れられるのがこんなにキュンとするなんて、思わなかった。脈が早くなっているのがわかる。なんだろう、この感じ。なんか私もこの人に触れたい……かもしれない。
アサミ「ジェントルさんの手、大きいですね」
ジェントル「僕は身体も大きいから」
アサミ「私、身長のわりに手が小さいんです。子供のころピアノを習ってたんですけど、鍵盤のオクターブがなかなか届かなくて」
ジェントル「そうなんですか? くらべてみましょう」
くらべる!? くらべるってことは手のひらをくっつけるってこと⁉ え、どうしよう。緊張しながら左手を前に出してみた。ジェントルさんがそっと右手を合わせてくれた。
初めて、お互いの手の手を合わせた。手のひらから体温が伝わってくる。ジェントルさんの手は、大きい。あったかい。厚い。なんだか安心する。
ジェントル「アサミさんの手、確かに小さいですね。可愛らしい」
手が可愛らしいだなんて……そんなこと、人生で言われたことがない。些細なことだけど、すごくうれしい。手と手と合わせたのはほんの10秒くらいだったけれど、彼の感触や温もりはずっと残っていた。
そのとき思った。ジェントルさんと、手をつないでみたいなって。
2時間ちょっとカフェで過ごしただろうか。時計は18時をまわっていた。今日こそディナーまで一緒にいたいけど……。どうなるかな。
ジェントル「お腹すいてきませんか?」
よしキタ! いい流れ!
アサミ「はい。お腹すいてきました」
食い気味に言う私。
ジェントル「それじゃ、ディナーに行きませんか?」
アサミ「はい。私、さっきちょっとお腹がグーって鳴ってたんです(笑)」
ジェントル「大丈夫、聞こえませんでしたよ」
にっこりとした笑顔のジェントルさん。この穏やかそうな笑顔、好きだな……。
代官山のカフェを出て、旧山手通りを並んで歩いた。「手をつないでみたい」と思ったけれど、自分からは恥ずかしくてできなかった。
ディナーに選んでくれたのは洗練された韓国料理のお店。
ジェントル「ここ美味しいんです」
アサミ「そうなんですか。楽しみです」
今までのデートでも、ジェントルさんが選んでくれるお店は、イタリアン、ベーカリーカフェ、中華……どれも美味しくて、落ち着けるところばかりだった。
今日の韓国料理のお店、実は以前に来たことがあったけれど知らないフリをした(苦笑)。確かに美味しいお店だった。ジェントルさんの食の好みは、私も好きだな。
食事やにおい、言葉遣いのように、感覚的な部分が合う人とは一緒にいて心地いい。いろんな男性と婚活デートを続けていてわかったことの一つかもしれない。
むしろ婚活する前は、自分がこんなに感覚的なところにこだわっているとは気づかなかった。
ナムルやサラダ、チヂミ、焼肉、冷麺。どれも美味しかった。
4回目デートにして叶った念願のディナーは、穏やかで幸せな時間が流れていた。ちょっとだけマッコリをいただいたからか、なんだか頭がポーッとしてきた。
斜め横からジェントルさんを見つめる。
高い鼻。キュッと締まった口元。白髪まじりだけれどきちんと整えられた髪。上質そうなシャツ。
クリエイティブな仕事。ビジネスで通用する語学力。穏やかな言葉遣い。やさしい気遣い。ほめ言葉を言ってくれる。レディファースト。
改めて、ジェントルさんを素敵な男性と思った。
彼を見つめているうちに、こんなことを思った。
いいんだろうか? こんな素敵な男性の隣に私なんかがいて。こんな私みたいな人間じゃ、不釣り合いじゃないだろうか?
私が釣り合うところなんてあるの? ぺちゃんこの鼻。離れた奥二重。まんまるな顔……。
仕事はプライドを持ってやってるけど、語学力があるわけじゃないし、気遣いは足りないし、レディでもないし、ダ埼玉出身だし……(苦笑)。
あれ? 私はジェントルさんに素敵なこと、何かできているのだろうか?
急に不安になった。
こんなに素敵なジェントルさんが女性にモテないはずがない。やさしい人だから私とも会っているけれど、他にも会っている女性が……いるんじゃないか?
レディファーストなのは、女性慣れしているってこと?
お店選びが素敵なのは、たくさんの女性とデートしているからでは?
よく考えたら会うのは2~3週間に一度。ほかの女性と会っている週があってもおかしくない。
ネイルを見せてと手に触れてくるけれど、それ以上は踏み込んでこないし。
カワイイ、女性らしいとほめてくれるけど、決定的な言葉はないし。
あれ? もしかしてジェントルさんにとっては遊び相手の一人??? 4回目のデートにして突然、不安な気持ちになるのだった……。
【この女性慣れっぷり、ローテーションは、他にもデートするひとが? 来週4月3日(水)17時をお楽しみに!】
【前回はコチラ】
#137 なんか「彼の様子が違う」⁉ 4回目デートでわかったこと【40代編集長の婚活記】
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この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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