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再配達削減の救世主となる?!一戸建て用宅配ボックスの費用と設置方法

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当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

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再配達削減の救世主となる?!一戸建て用宅配ボックスの費用と設置方法

2016年末から2017年にかけて注目を集めているのが宅配便の再配達問題と、それを解決する「宅配ボックス」だ。今、最も熱い(?)住宅設備といってもいいだろう。新築マンションではほぼ100%設置されている宅配ボックスだが、新築・既存の一戸建てに設置するとしたら、どのくらいの費用やスペースが必要なのだろうか。1992年から「宅配ボックス」の製造を手がけるパナソニックに聞いてみた。
最も売れている『コンボ ミドル』は、8万3000円台から

そもそも宅配ボックスとは、不在時でも荷物を受け取ることのできるロッカーのこと。新築マンションではおなじみの存在だったが、このところ宅配便の再配達問題解決の切り札として期待を集め、メディアなどで目にする人も多いだろう。

「新築マンションでは24時間管理をしているタイプが主流ですが、当社の一戸建て・賃貸住宅向けの宅配ボックスは、シンプルな箱構造です。電気工事などは不要で、半日もあれば施工できるのが特徴。現在、最も売れているのが『コンボ ミドル』で、価格は8万3484円(税込)~です。これに工事費を加えても、およそ10万円台前半で設置できると思います」と話すのは、パナソニックエコソリューションズ社 建材商品営業企画部の高橋弘喜課長。

この『コンボ ミドル』は、高さ59cm、幅39cm、奥行きが約46cm。受け取れる荷物は20kgまでで、傘立てくらいの高さがあるタイプ。玄関前に設置すると存在感はあるが、「大は小を兼ねる」というのが人気の理由だという。雨水処理をしているので屋外設置が可能だ。ちなみに、コンボにはコンパクト、スリム、ハーフ、ミドルと4種類あり、最もコンパクトなタイプで6万4260円~(税込、工事費別)。サイズにもよるが、およそ予算10万円台で、設置できると考えてよさそうだ。

【画像1】現在、最も売れている『コンボ ミドル』。20kgの荷物まで受け取れるとあって、やはり存在感がある。一時期は注文が殺到、納品まで1カ月ほどかかったとか(写真撮影/嘉屋恭子)

【画像1】現在、最も売れている『コンボ ミドル』。20kgの荷物まで受け取れるとあって、やはり存在感がある。一時期は注文が殺到、納品まで1カ月ほどかかったとか(写真撮影/嘉屋恭子)

「ただ、『設置場所を選ぶ』、『もう少しエントランスになじむデザイン性のものが欲しい』という声があったのも事実です。こうした声をもとに、住宅の壁に埋め込み、ポストと一体化した『コンボ-イント』、ポストと一体化してスッキリデザインの『コンボ–F』を開発しました」

『コンボ-イント』(税込、工事費別18万9000円~)は一戸建ての壁そのものに取り付けることから、主に新築一戸建て向け、『コンボ-F』(税込、工事費別11万8584円~)はリフォーム・既存住宅で使われると想定しているという。特に『コンボ-F』は既存のポストより5mmほど小さく、交換しやすいサイズ(高さ38.5cm×幅38.5cm×奥行き45.5cm)となっている。

【画像2】デザイン性を重視し、郵便受けと宅配ボックスが一体化した『コンボ-F』。表の扉を開けて、前から荷物を入れる。リフォームでの導入を意識した商品。小さく見えるが、家庭に配達される荷物のうち、約8割を受け取ることができる(写真撮影/嘉屋恭子)

【画像2】デザイン性を重視し、郵便受けと宅配ボックスが一体化した『コンボ-F』。表の扉を開けて、前から荷物を入れる。リフォームでの導入を意識した商品。小さく見えるが、家庭に配達される荷物のうち、約8割を受け取ることができる(写真撮影/嘉屋恭子)

将来的にはもっと安くなる? 普及への課題は?

パナソニック宣伝・広報部 マーケティング広報課の奥瀬さんによると、「将来的には、新築一戸建て市場では『コンボ-イント』のように、郵便受けと宅配ボックスが一体化した埋め込み型のものが主流になるのではないか」と予測しているという。確かに玄関に郵便受けと宅配ボックスを別々に設置するのでは、空間の活用面からいってもムダが多い。

「現在、郵便受けを単体で設置するにしても、4万~5万円ほど必要になります。それであれば、10万円超になるものの宅配ボックスと一体化したもののほうが、コスト的にも使い勝手としてもいいと考える人が増えるのではないでしょうか」(奥瀬さん)

ちなみに、パナソニックの調査では、宅配ボックスの認知度は2015年の段階でわずか19%だったという。それが、2016年~2017年にかけて報道などで認知度が急激に上がり、問い合わせも続いているという。

「当社は20年以上、宅配ボックスを製造していますが、長年課題だったのが認知度の拡大です。それがこのところのネット通販の広まりとそれに伴う再配達問題で、多くの人に知ってもらえるように。また共働き日本一の福井県での『再配達がないまちをつくろうという実証実験』で、どのくらい再配達の削減ができたのかを数字で示すことができました。昨年度の売上台数も上方修正していますが、今年度はさらに上方修正を見込んでいます」(高橋さん)

また、大きな市場として見込んでいるのが、既存の賃貸住宅への設置だ。
「シングル・DINKSの方が多い賃貸住宅では、宅配ボックスのニーズは非常に高いものがあると思っています。こちらも設置の目安としては1台10万円。総戸数にもよりますが、例えば4台導入しても40万円ほど。ランニングコストも不要でセキュリティにも配慮してありますし、入居者にも不動産オーナーにも、宅配ボックスがあるメリットは大きいはず」(高橋さん)

筆者の周囲で一戸建てを購入した人に聞くと、宅配ボックスの導入を「一度は考えた」と答える人がほとんど。ただ、導入しなかった家庭がほとんどで、その理由として口にしていたのが、「デザインが好みではなく、外観にマッチしなかった」「価格が高かった」などなど。商品のラインナップもそろい、価格も検討しやすくなってきた今、一気に普及するかもしれない。

【画像3】『コンボ-F』を玄関先に置いた施工例。建物の外観とも調和していて、違和感がない(写真提供/パナソニック)

【画像3】『コンボ-F』を玄関先に置いた施工例。建物の外観とも調和していて、違和感がない(写真提供/パナソニック)

【画像4】耐火性能などを高め、建物と一体化させた『コンボ-イント』。家の内側から宅配物を受け取ることができて利便性は高い。こちらは新築物件での採用する人が増えそうだ(写真提供/パナソニック)

【画像4】耐火性能などを高め、建物と一体化させた『コンボ-イント』。家の内側から宅配物を受け取ることができて利便性は高い。こちらは新築物件での採用する人が増えそうだ(写真提供/パナソニック)

●取材協力
・パナソニック 「宅配便の再配達がない」まちをつくろうプロジェクト 住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

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この記事のライター

SUUMO

『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。

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