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割り切れればお得!? 事故物件住みます芸人・松原タニシさんに聞く、その住み心地とは?

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当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

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割り切れればお得!? 事故物件住みます芸人・松原タニシさんに聞く、その住み心地とは?

賃貸住宅のなかにはまれに、事故物件と呼ばれる“特殊な事情”を抱えた部屋が存在します。いかにも“いわくつき”という印象を受けますが、それゆえ相場を大きく下回る家賃で貸し出されているケースも少なくありません。しかし、いくら安くても積極的に住みたいと考える人は少数派でしょう。

どことなく不穏なものを感じる事故物件。実際に住んでいる人はどう感じているのでしょうか? 知られざるその“住み心地”について、事故物件に住み続けている芸人・松原タニシさんに聞いてみました。
殺人、自殺、孤独死も? 実は曖昧な事故物件の定義

この4年半で、関西、そして関東圏にある事故物件計6軒を住居としてきたという松原さん。そもそも、事故物件とはどのような物件を指すのでしょうか。

「定義は曖昧なんですが、一般的には、殺人・自殺・孤独死があった物件を指すことが多いですね。事故物件情報を掲載しているサイト『大島てる』では、誰にも看取られなかった場合は、自然死・病死でも事故物件扱いされています」(松原さん、以下同)

なお、「事故物件」は「心理的瑕疵(しんりてきかし)物件」と呼ばれることもあります。しかし、松原さんは「事故物件と、心理的瑕疵物件は少し違う」といいます。

「事故物件は人が亡くなっただけですが、心理的瑕疵になると、暴力団などの事務所が近くにあるとか、騒音が激しいとか、そういうものも含まれます。そういうところよりは、人が亡くなっただけで、普通の生活をする分にはなんの支障もない事故物件のほうがましですね」

怪奇現象は日常茶飯事? 事故物件の「住み心地」とは…【画像1】自身に霊感はないというタニシさんだが、友人から「タニシが出てるテレビを見てたら急に画面が消えた」「ケータイから突然タニシのYoutubeが流れ出した」といった“怪奇報告”をたびたび受けているそうな……(写真撮影/周東淑子)

【画像1】自身に霊感はないというタニシさんだが、友人から「タニシが出てるテレビを見てたら急に画面が消えた」「ケータイから突然タニシのYoutubeが流れ出した」といった“怪奇報告”をたびたび受けているそうな……(写真撮影/周東淑子)

松原さんは、2012年にテレビ番組の企画として事故物件に住み始めたといいます。

「最初は、殺人があったマンションに住みました。もともと幽霊が出るといういわくつきで、不動産業界では有名な物件だったみたいです。自分で不動産会社に交渉しに行ったんですけど『ほかにいい物件あるよ』って、最初は全然教えてくれませんでした。おそらくなんですが、不動産会社の担当者自身が内見に行きたくなかったんじゃないかと……(笑)」

最終的には「熱意」が通じ、その事故物件に住むことができたという松原さん。しかし、そこでは、さまざまな不思議な現象に遭遇したそうです。

「(心霊現象といわれる)ラップ音がめちゃくちゃ鳴ったり、(心霊写真の一種である)オーブが撮れまくったりしました。最も身の危険を感じたのは、その物件に住んでいるときに交通事故に遭ったこと。後から分かったことなんですけど、引越しを手伝ってくれた後輩も同じタイミングで車にひかれてた。幸い無傷だったんですけど、10年以上前に同じ物件に住んでた別の芸人さんも、そこに住んでいたときに車にひかれてたとかで……。その話を聞いたときは、『お、つながった!』と思いました」

その後も、“ネタ集め”のために事故物件を転々としたという松原さん。もともと霊感はなかったといいますが、恐怖心はなかったのでしょうか。

「やはり最初のころは怖かったですよ。本当にちょっとした物音でも、全て心霊現象じゃないかと思えてきてしまうんです。でも、ずっと住んでいるとそれにも“飽きて”くるんですよね。『心霊現象やとしても、もうええわ!』って。住んでいたら、怖いと思ったものが意外と怖くなくなって、些細なことも気にならなくなってくる。心が強くなりますね」

そのほか、事故物件には意外な「メリット」もあるといいます。

「家賃の安さはもちろんですが、物件によっては室内を清掃し、リフォームを行っている場合があるため、同じ値段の部屋と比べて設備がきれいだったりします。また、友人などに事故物件に住んでいると言うと最初はびっくりされるけど、その後『どう?』って興味をもってくれて、コミュニケーションが取りやすくなる。さらに、事情を知っているご近所さんとは付き合いにくくなるので、ご近所付き合いしたくない……という人にはいいかもしれません」

事故物件でも“楽しく住める”のはどんな人?

事故物件は、その安さゆえに、近年注目が集まっているといいます。松原さんの場合は知り合いの不動産会社から紹介してもらうことが多いそうですが、ネットで探す場合は、「告知事項あり」「心理的瑕疵」などでキーワード検索をすると見つかるようです。

「ただ、最近は興味本位で事故物件を探して、いざ内覧に行ったら住まない……という人もいるようです。だから不動産屋さんが紹介を渋るケースもあるでしょうが、それでも『冷やかしじゃなくて、本当に住みたい』という真剣さが伝われば教えてくれると思いますよ」

なお、松原さんが事故物件を選ぶ際のポイントは「安さと交通の便を基準に選ぶ」のだとか。“事故物件である”というポイント以外は、一般的な部屋探しと大きくは変わらないといいます。現在は、兵庫県内の3DKの物件(家賃 3万円)と、セカンドハウスとして千葉県にも1Kのアパート(家賃 2万7000円)を借りており、2軒併せた家賃は1カ月5万7000円と格安です。

「僕の場合、仕事でネタにするために事故物件の背景を念入りに調べます。でも、一般の人が住むなら“知らぬがホトケ”なことも多いわけです。知りたくない人はあえて聞かず、なるべく気にしないようにして住めばいいと思います。
そもそも、人はいろんな場所で生まれて、死んでを繰り返している。亡くなった人を無理やり怖くしているのは生きている人間だから、事故物件についてもそんなに気にする必要はないと思います。もし不思議なことが起こったらラッキーぐらいに思えたら、逆に楽しく過ごせるんじゃないかな」

事故物件には怖い、不気味といったイメージが先行しがちですが、松原さんくらい割り切ることができれば、“おトクな賃貸物件”といえるかもしれません。ただし、割り切るためには相当な恐怖体験を乗り越える必要がありそうですが……。

●取材協力
・松原タニシ(まつばら・たにし)さん Twitter
1982年生まれ、神戸市出身。テレビ番組の企画で事故物件に住むようになり、「事故物件住みます芸人」として数々の事故物件に住み続けている。9月末まで、「夏の心理的瑕疵ツアー2017」として、全国での怪談やトークショーを予定。 住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

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この記事のライター

SUUMO

『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。

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