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インターネット通販は、現代の忙しい生活になくてはならないものとなっています。不在時に荷物が届いたときに役立つ宅配ボックスは、最近では物件探しの希望条件で重視する人も増えているといわれていますが、本当のところはどのくらい役に立っているのでしょうか。そして、理想の宅配ボックスとは? 宅配ボックスを利用した経験のある人へ調査してみました。
当日中に受け取りは8割、1週間放置の利用者も
宅配ボックスは、マンションなどの集合住宅ではエントランスなどの共用スペースに設置されており、荷物が届くとポストに不在票が投函される仕組み。受取人が回収するまで、荷物が保管されています。
宅配ボックスに荷物が届いてから受け取りにいく時間は、83.3%が「当日」。12.6%が翌日に受け取り、「3~4日」が3.3%、0.8%が1週間程度そのままとの回答でした。
翌日以降に受け取る理由は、「不在票に気付かなかった」が最多で60.7%。「不在票は見たがそのまま忘れてしまった」が26.2%で、「覚えていたが面倒だった」(19.7%)、「覚えていたが、重くて自分で運べなかった」(9.8%)と続きました。
ポストを毎日見る習慣がない人も多いもの。配送会社へ向けた再配達の手続きなどの必要がなく、荷物も安全に保管される宅配ボックスの存在は、急ぎで必要なものでもない限り、受け取りを“油断”してしまうのかもしれません。
自宅以外で荷物を受け取りたい人は約4割。その理由とは?自宅に宅配ボックスがなくても、近年は注文した本がコンビニで受け取れるなど、自宅以外の場所を宅配ボックスのように利用することも可能です。そこで、自宅以外で宅配便を受け取りたいかと聞くと、6割強が「いいえ」との答えでした。
その理由は、「取りに行くのが面倒」が78.3%、「持ち運びが重い」が63.1%。また、受け取りたいと答えた人が受け取りたい場所は「コンビニ」が最多で82.2%、「駅」(31.9%)、「宅配便会社営業所」(22.5%)、「会社」(21.5%)と続きました。
配送会社を利用する利点のひとつは、どんなに重い荷物であっても自宅まで持ってきてくれるところです。せっかくのサービスがあるのに自分で足を運ぶ手間や重い思いをすることを考えると、やはり自宅以外の場所は、自宅の宅配ボックスほどにはまだ訴求力が弱いといえるのかもしれません。
「1住戸につき1個の宅配ボックス」の要望は過半数現在の宅配ボックスに関する不満については、「大きな荷物が入らない」が30.8%で、「全体的に個数が少ない(いつも満杯である)」が23.0%、「すぐに取りに行かない住民が多い」が16.8%。大きなものや重い荷物ほどインターネット通販で買うメリットがあるものですが、宅配ボックスのサイズも考慮するとなると、便利さが半減してしまうかもしれません。
その不満を反映してか、今後こんな宅配ボックスがあったらいいなという希望では、「1住戸につき1個の宅配ボックス」が過半数の56.4%。「荷物が入ったことをメールやLINEでお知らせ」が46.0%と続き、余裕をもって利用したいという要望の大きさがうかがえました。
最後に、次に引越す家には宅配ボックスは必要かどうかでは、「あればうれしい」が54.8%、「必要(家を検討するうえでの、重要要素)」が22.4%で、多忙な現代人にとっての宅配ボックスの需要の大きさがみてとれました。
共働き家庭の増加など、荷物を受け取るために日中自宅で待機することは難しくなっています。宅配ボックスが不在時の強い味方であることは間違いなく、普及の拡大が期待されます。しかし、自分の都合のいいタイミングで対面せずに荷物を受け取れるといっても、ほかの利用者と共有する公共の設備。マナーを大切にし、より便利で快適に使うことを心掛けたいものです。
●調査概要この記事のライター
SUUMO
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『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
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