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もうすぐ思春期を迎える子を持ち、「そろそろ性について教えなきゃ……でも説明するハードルが高すぎる!」そんな保護者は少なくないはず。
今回は、これから思春期を迎える年頃の女子が抱きがちな・体の変化って?・思春期ってなに?などの疑問について、「えんみちゃん」のニックネームで全国の小中高校で性教育活動を行っている産婦人科医の遠見才希子先生のレクチャーを『わたしの心と体を守る本 マンガでわかる! 性と体の大切なこと』(KADOKAWA)よりお届けします。
10〜18歳くらいの時期を思春期といいます。子どもから大人に成長する過程で、二次性徴と呼ばれるさまざまな体の変化が起こります。また、自分はどんな存在なのかといったアイデンティティが形成され、心の変化が起こります。親や大人に対して反抗したくなる、まわりの目が気になる、ほかにも、いらだちやさびしさを感じることもあるかもしれません。いろいろな変化をしながら大人になっていきます。
■男の子の体に起こる変化ヒゲが生える、のどぼとけが出る、 声が低くなる、肩はばが広くなる、がっしりした体つきになるなど。■女の子の体に起こる変化胸がふくらむ、ウエストがくびれる、丸みのある体つきになる、月経が起こるなど。※女の子の中でも男の子の中でも人それぞれちがいがあるよ。
すごく変化する人もいれば、あまり変わらないように見える人もいるよ。ほかの人と比べ なくても大丈夫だよ。
体や心に、いつ、どんな変化が起こるかは人それぞれちがいます。
メディアの影響などによって、「やせているほうがキレイ」「背が高いほうがかっこいい」というイメージをもつ人もいるかもしれませんが、体に対するイメージ(ボディイメージ)や、どんな体を素敵と感じるかは人それぞれちがいます。体のコンプレックスや悩みもさまざまです。 「こうなりたい」とあこがれる気持ちは素敵ですが、自分のイメージをほかの人におしつけたり、ほかの人の体のことを話題にしたり、見た目をからかったりするのはやめましょう。
「背が高くていいな」「足が細くてうらやましい」と思っても、本人はいやで気にしていることもあるよ。むやみに体の話をするのはさけようね。
体のさまざまな臓器にある内分泌細胞では、ふだんからホルモンがつくられています。ホルモンは目には見えない物質で、全身の血液中をめぐって体の働きを調整しているものです。思春期には、脳の視床下部と下垂体から卵巣や精巣の働きをうながすホルモンが出ます。女の子はおもに卵巣から出るエストロゲン、男の子はおもに精巣から出るテストステロンというホルモンによってさまざまな体の変化が起こります。
思春期にはうれしいと感じる変化もあれば、うれしくないと感じる変化もあるかもしれません。でも、みんなそれぞれ自分のペースで大人の体に近づいていきます。
A. 男の子の体は、「精巣のサイズが大きくなり始める→声変わりが始まる→性器のまわりに毛が生え始める→身長がぐんと伸び始める」という順番で変化が起こるといわれているよ。 一般的に思春期の変化は男子より女子のほうが早く起こり始め、身長の伸びのピークは女子が11歳ごろ、男子が13歳ごろだよ。平均身長は小学校高学年では女子のほうが高いけど、中学校以降では男子のほうが高くなるよ。
A. 大陰唇(だいいんしん)と小陰唇(しょういんしん)というヒダには、おしっこの出口や膣を保護する役割があるよ。ヒダの大きさ、形、色は人それぞれ。形がびらびら、左器差がある、足を閉じたときにたれ下がっているといったことはおかしいことではないよ。 思春期は小陰唇が大きくなり黒ずむといった変化も起こるんだ。 「小陰唇が大きく黒ずんでいる人はセックスの経験が多い」というのはウソだよ。
『わたしの心と体を守る本 マンガでわかる! 性と体の大切なこと』(著:遠見才希子、漫画:アベナオミ 、イラスト:碇優子、刊:KADOKAWA)より一部抜粋・再編集
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