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10歳という幼い時に、電車内で痴漢被害に遭った娘が、周囲の男性すべてに苦手意識を持つようになってしまったーー父親として何をすべきか苦悩する50代男性の体験談に、医師がアドバイスを寄せました。
<投稿主:50歳男性/子:12歳女子>
(※写真はイメージです)
12歳になる女の子の父親です。2年ほど前、娘が10歳の頃に、電車内で卑劣な痴漢行為に逢いました。
お友達と一緒に電車に乗っていたところ、大人の男性が隣に座ってきて太ももを触るなどのわいせつ行為をしたようです。その時は怖くて何もすることができず、電車を降りた後も、お友達にも言えなかったそうで……。
家に帰って来て、ようやく泣きながら母親に打ち明けた娘。私は後でその話を妻から聞かされ、「その場に自分がいたら取り押さえてやれたのに」と悔しくて胸が張り裂けそうになりました。
(※写真はイメージです)
私が家に帰ってきた後の夕食の場で、少し話を聞いてみたところ、娘は「とても怖かった」とただただ繰り返しました。心の底から怖い思いをした様子で、父親の私があまり具体的なことを聞くのも可哀想だと思い、詳しいことは妻がいろいろと聞き取りして共有してくれました。
加害者は娘の太ももに触った後、何か意味がわからないことを話しかけてきたそうで、それは口に出すのもはばかられるような猥褻な言葉だったようだと……。
それ以来、娘は大人の男性を異常に怖がるようになってしまいました。
(※写真はイメージです)
それまでの娘は、年齢相応に同級生の男の子が気になることもあったようですが、あまりその話もしなくなりました。男という存在そのものが苦手になってしまい、今でも男性不信気味なところがあります。
また12歳になった現在は初潮を迎え、大人の女性になる変化や、身体と心のギャップにも戸惑っているようです。
娘が苦しんでいることに気づいてはいるものの、男親として込み入った話もできず、妻に任せきりになっているのが歯がゆいばかり。父親として何ができるのか、何をすれば良いのかがわからなくて、日々悩んでいます。
(※編集部に寄せられた実際のエピソードを元に再構成しています)====================
卑劣な性犯罪の被害に遭った娘を、どうにか助けたいと考えて悩んでいるお父さん。
上記の体験談について、産婦人科医のサッコ先生こと高橋幸子先生の解説をお届けします。
お嬢さんは、とてもつらい体験をしましたね。被害を打ち明けられるご家族がいたことは、不幸中の幸いだと思います。
このような被害に遭ったときは、性暴力被害の専門家にサポートしてもらうのがいいでしょう。
全国どこでも「#8891」に電話をかければ、最寄りの性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターにつながります。必要に応じて医療機関や警察署などに付き添ってくれる場合もあります。
性被害にあった子どもに対して親がしてあげられることは「あなたは大切な存在だ」と伝え続けることです。
あなたは絶対に傷つけられてもいい存在ではないこと、被害を受けたことがあなたの価値を下げることではないこと、家族はあなたの味方だということ、家族は犯人を絶対に許さないこと、と繰り返し話してあげることだと思います。
家族が相談相手になれるのはいちばんいいことですが、もし家族に言いづらければ、こういう相談窓口があるよ、と伝えてあげましょう。
(高橋先生取材・文:早川奈緒子/構成:マイナビ子育て編集部)
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