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【痴漢被害、10人に1人の若者が経験】内閣府が全国の16~29歳に初の調査を実施

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目次

痴為は被害者の尊厳を傷つける行為であるにも関わらず、その犯罪の性格から被害者がなかなか申告しにくいものであるため、被害が潜在化しやすい現実があります。そうしたなか、内閣府が若者の痴漢被害の実態について、全国的な調査を行いました。痴漢被害者の中には若者も少なくないことが想像されますが、どのような結果だったのでしょうか。

全国の16~29歳の男女を対象に痴漢被害の実態を調査

内閣府では、若年層の痴漢被害の実態やその傾向及び痴漢被害に対する認識を把握し、痴漢被害撲滅のために効果的な施策のあり方の検討に役立てることを目的に、「若年層の痴漢被害等に関するオンライン調査」を実施。全国の16~29歳の男女を対象とし、スクリーニング調査で痴漢被害にあった経験のある人を抽出したのち、本調査が行われました。

本記事では、スクリーニング調査で明らかとなった点に着目し、お伝えします。なお、スクリーニング調査の有効回答数は36,231人。性別(性自認含む)は女性が67.8%と多く、男性が30.9%、その他が1.3%でした。

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※画像はイメージです

1割以上の若者に痴漢被害経験あり

まず、若者の痴漢被害経験の割合を見てみます。

これまでに被害を受けたことがある性暴力を聞いた結果、最も多かったのが「痴漢」で10.5%でした(※)。次いで「同意のないわいせつな行為」7.8%、「セクシャルハラスメント」7.3%、「SNSを通じて性的な画像や動画を送るよう要求された」5.8%などとなっています。痴漢被害の経験のある若者が1割以上にのぼることがわかります。

—————–※痴漢の定義:路上や商業施設などの公共の場所または電車やバスなど公共の乗り物において、衣服の上から触られたり、同意がなくされたわいせつ行為をさす。なお、ぶつかられた、怒鳴られた、じっと見られたなどの迷惑行為は除く

Fig01

これまでに受けたことがある性暴力の被害(複数回答、n=36,231)―内閣府「若年層の痴漢被害等に関するオンライン調査」より

なお、痴漢被害の経験を性および性自認別に分けて集計したところ、女性の場合、痴漢被害の経験のある人は女性全体に対して13.6%、男性の場合は、男性全体に対して3.6%、「その他」の場合は、「その他」全体に対して11.2%でした。

友人や知人が痴漢被害にあった人は25%

次に、友人や知り合いから、その人が痴漢被害にあった話を聞いたことがあるかを聞いた設問では、「ある」と回答した人が25.1%でした。4人に1人は周りの人の誰かが痴漢被害にあっていることになります。友人などから直に被害の話を聞き、痴漢を身近な犯罪として感じる人も多いのではないでしょうか。

Fig02

友人や知り合いからその人が痴漢被害にあった話を聞いたことがあるか(n=36,231)―内閣府「若年層の痴漢被害等に関するオンライン調査」より

約2割は痴漢被害にあう不安を感じている

最後に現在の通勤・通学時などの日常的な外出時に痴漢遭遇に対する不安があるかを聞いた設問では、「ある」と回答した人は19.4%、「ない」と回答した人は63.0%、「わからない」と回答した人は17.6%という割合でした。不安がないという人が多いものの、不安がある人も約2割と決して少なくないといえます。

Fig03

外出時の痴漢遭遇への不安(n=36,231)―内閣府「若年層の痴漢被害等に関するオンライン調査」より

まとめ

今回、若者の約1割が痴漢被害にあっていることがわかりました。また、身近な人が痴漢にあっているという人も約25%にのぼります。自分や周りの人の被害経験から、普段の生活の中で痴漢にあう不安を感じる人も少なくないようです。痴漢は満員電車で起こりやすいですが、通学や通勤でラッシュ時の電車に乗ることが避けられない人も多いでしょう。性暴力被害の中でも、とくに痴漢は多くの若者にとって身近な犯罪となってしまっている状況が、見えてきました。

(マイナビ子育て編集部)

調査概要

■若年層の痴漢被害等に関するオンライン調査/内閣府調査対象:オンライン調査の登録モニターの全国の16~29歳の男女調査時期:2024年2⽉6⽇〜29⽇有効回答数:スクリーニング調査=36,231、本調査=2,346

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