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突然ですが、インドの人口よりも多く、ネズミ算でも追いつけないほど繁殖する鳥がいるってご存知ですか?そんな“大所帯”の鳥もいる一方、「托卵」をめぐり独特な特徴を持つ種類も……。
今回は、子どもに思わず話したくなる「びっくり子育て鳥」について、『クセがすごすぎる 世界の鳥図鑑』(宝島社)よりお届けします。
【カッコウ】いきものデータ■分類:カッコウ目カッコウ科■大きさ:全長32〜35cm(成鳥)■分布:ヨーロッパ、アジア、アフリカ、九州以北(夏鳥)■生息環境:森、草原
托卵する鳥として知られているカッコウ。けっこうヤバいクセの持ち主です。托卵とは違う種類の鳥の巣に卵を産み付け、その鳥に子育てをしてもらうことです。別にその鳥が承知しているわけではなく、勝手に産み付け自分はバイバイするだけ。カッコウの場合、托卵相手の鳥はオナガやオオヨシキリです。
さらに、ずうずうしいことに、カッコウの卵の方が、これらの鳥の卵より孵化が早いのです。そして、登場したヒナが大きい! だから、生存競争でも勝ち抜き、他のヒナを巣から蹴落としてしまいます。托卵された鳥は、それでもカッコウを自分の子どもだと思ってせっせと食事を運びます。ヤバすぎ!
【コキンチョウ】いきものデータ■分類:スズメ目カエデチョウ科■大きさ:全長12.5〜14cm(成鳥)■分布:オーストラリア■生息環境:草原、森林
コキンチョウは美しくさわやかな色の鳥です。胸、腹、背、顔に、それぞれ青、黄、緑、赤が美しく配色され首周りの水色もさわやか。それに比べると少々グロテスクなのがヒナ。ヒナには口周りに青く光るビーズのようなものがついています。鳴き声も黒板を心でひっかいたようで、視聴注意って感じです。
では、なぜビーズのようなものがついているのでしょうか。それは托卵防止のためという説があります。托卵とは勝手に他の種類の鳥の巣に卵を産んで、その鳥に育ててもらう子育て方法です。これを防ぐのに役立つのが口周りのビーズ。これを意識的につけたとしたらかなりの知恵鳥ですね。
【ズグロモリモズ】いきものデータ■分類:スズメ目ハタオドリ科■大きさ:全長11〜13cm■分布:アフリカ(サハラ以南)■生息環境:サバンナ、熱帯雨林
世界でもっとも数の多い鳥です。その数は成鳥だけでもなんと推定約15億羽。世界一人口が多いインドよりも多いのです。人間の数と比べても意味がありませんが……。さらに、この鳥は世界最大の群れを作ります。そして食べ物を求めて大群で農地を襲い作物を食い荒らすのです。人間は、この鳥を害鳥として、毎年、約2億羽を駆除していますが、その数は一向に減りません。増える理由は繁殖のスピードが早すぎるから。メスは1回2〜5個の卵を産み、10〜12日でヒナが生まれ、2週間ほどで巣立ちます。ネズミ算の比ではないのです。ネズミと比べても意味がありませんが……。
—————————画像は『クセがすごすぎる 世界の鳥図鑑』(監修:今泉忠明、イラスト:森松輝夫、発行:宝島社)より
\リアルでどことなくカワイイ鳥のイラストで、楽しく読める!/本書では、見た目・生態・得意ワザ・求愛・巣作りなどが一風変わった「クセ強」な鳥が紹介されています。見開き=1種類の解説だから、子どもがどこから読み始めてもいいのが嬉しいですね。夏休みの自由研究や読書感想文にもオススメです!
この記事のライター
マイナビウーマン子育て
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