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すぐれた性能や将来性を持っていたのに、時代のニーズや期待などからズレてしまい、十分な活躍ができなかった乗り物たち。作り手は大マジメなはずなのに、どこか上手くいかない……。そんな哀愁あふれる乗り物たちを集めた『ざんねんなのりもの事典』(講談社)から、愛すべき「ざんねん」な乗り物を一部ご紹介します。
残念度★★
<SPEC>●最高速度:20km/h●定員:150名●車体長:約16.5m●車体幅:2.9m●車体高:約3.1m●重量:13.6t
2013年9月まで成田空港(新東京国際空港)内で運転されていた先進の乗り物がこちらです。1992年12月に開業した同空港第2ターミナルのサテライトビルは、メインターミナルビルから280mほど離れていたことから、この間を結ぶ移動手段として誕生しました。
コンクリートで作られた専用軌道の上を走る仕組みで、ボディに車輪はついておらず、圧縮空気を噴出することで車体を浮かせ、これをワイヤーでけん引して走らせます。オーチス・ホバーと名付けられたこの乗り物は、日本では唯一のもので、24時間無人で運転されていました。
車輪がないこともあって走行音は小さく、乗り心地も快適でした。見た目は新交通システムと良く似ていますが、法規上は水平に移動するエレベーターの扱いでした。
大きな荷物を持たなければならないことも多い海外旅行客には好評で、ユニークな姿形や乗り方が、これから遠くへ旅立つ前の高揚感を与えてくれる演出まで買って出てくれましたが、後にごく普通の動く歩道へと置き換えられてしまいました。
せっかくのオンリーワンだった乗り物が、動く歩道のメンテナンス性や効率性の良さに負けたのだとしたら……、仕方ないことと思いつつも乗り物ファンとしては残念でなりません。
ほかにも愛すべき「ざんねんなのりもの」が続々。続きは書籍でお楽しみください。
この記事のライター
マイナビウーマン子育て
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