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好きなはずのシンプルベーシックが地味になってしまうあなたへ

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40代が待っている!第三回目は、シンプルでベーシックなスタイルを恰好良く着こなしたい、でも意外と着こなすのって難しい…。そんな悩みにmuccoさんが向き合ってくれました。自分らしい「スタイル」とは、軸をしっかりさせた上でトレンドも受け入れること。誰にも盗まれることのない、あなたのスタイルを見つける方法を教えます!

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目次

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今とこれからを大切に歩んでいる人にスタイルは宿る
40代が待っている![muccoさんご挨拶編]

シンプルスタイルには変化を取り入れることが必要

シンプルスタイルを目指しているけど、なんだか物足りない…というお悩み

Q.シンプルスタイルを目指し、長く着られて質の良いベーシックアイテムでコーディネートしていますが、鏡に映ったのはただの地味な人。自分でも、もの足りなくてつまらなく感じることもありますが、何が足りないのかがわかりません。

変わらないことがスタイルではなく、変化も必要

A.ダンスやスポーツをなさる人はご存知だと思いますが、体の軸がしっかりすればするほど、手足の可動域が広がり、より自由に、より美しく動けるようになります。

ファッションや暮らし方も同じ。

自分のあり方という「軸」をしっかり持つことで、トレンドなどその時々の変化を柔軟に取り入れながらファッションや生活を自由に楽しむことができます。

前回お伝えしたように、スタイル=これまでの積み重ね(軸・ベース)+今とこれから(変化)。スタイルというと、とかく変わらないことにだけに注力しがちですが、実は変化も必要なのです。質問者さんに足りないのは「変化」。 きっとご自身も気が付いていらっしゃるから、物足りなく感じてしまうのでしょう。

せっかく「軸・ベース」の部分がしっかりなさっているのですから、きっと「変化」を表現できる可動域は広いはず。「今とこれから(変化)」、つまりトレンドを意識的に強化してはいかがでしょうか。

世界のコレクションをオンラインでチェックして、あなたの「これから」を探す

セリーヌ2013年秋冬コレクションより
発表されたのは2013年の2月末。深く濃い、いわゆる「秋色」を着ると、老けたように感じてしまうこともあり、今回の秋冬コレクションのペールカラーの提案に「!」その中でも、私の「これから」を感じさせ、かつワードローブにないものは淡い色のハーフブーツだった。
「これから」のものだけれど、ベーシックにもなりそうな予感がしたので、コピーやよく似た別のものではなく、このコレクションを買った。丸4年たつが、よく履いている。

軸はあるけれど、変化を上手に取り入れる方法がわからない人には、ファッションという流れの中で上流に位置しているコレクションのオンラインチェックをおすすめします。

えっ?コレクションってキテレツなものばかりじゃない?それに買えないほど高いものを見て、なんの意味があるの?とお感じでしょう。でも、それは大きな勘違い。そしてもったいない!たとえば、会社勤めのみなさんにおなじみの、セオリーやラルフ・ローレン、ポール・スミスにジョセフ、マックス・マーラなども少なくとも年2回のコレクションを開催していて、各ブランドサイトで、ほぼリアルタイム配信されています。これを活用しない手はありません。

古い話になりますが、約24年前、職場で店舗のVMD(ヴィジュアルマーチャンダイジング)担当を任された23歳の私は、トレンドを掴むための勉強として、インターネットなど無きに等しかった当時、テレビ東京の「ファッション通信」かWWDなどが発行する、コレクション特集雑誌を情報源に、コレクションを真剣に見始め、、以来オンラインの恩恵を受けながらずーっと見続けてきました。コレクションを見始めて、2年くらいたってから気付いたことがあります。

友人の中沢明子が『埼玉化する日本』に書いたように「消費の流行は川上から川下へ流れる」のです。シャネルやグッチ、アルマーニなどハイファッションを川上に、そこで提案された色・柄・モチーフ・素材・デザイン・バランスの組み合わせが、1年から3年くらいゆっくりと時間をかけて流れ、ほかのファッションブランドで着やすいようにアレンジされて商品化され、中流の上のほうでファッション誌に、次に買うべきトレンドとして掲載されます。さらに中ほどに流れ、デパートやファッションビルに、今季のトレンドとして一斉に並び、私たちが購入します。そして中流のトレンドから川下への流れは速く、廃れていくのもあっという間。

トレンドのど真ん中で買ったものは鮮度が落ちるのも早いため、結局、毎年次から次へと買うことになってしまうのは、このような理由からなのです。

だとしたら…最上流のコレクションを見て、その提案の中から、自分にとっての「これから」を感じとった要素をピックアップし、その要素に合ったものを探してワードローブに加え、コーディネートを楽しめたら、と思いました。もちろん、それが後にトレンドになるかどうかはわかりません。でもそれは、あなたが選んだあなたの「これから」なので満足できるでしょう。あなたのベーシックアイテムに、あなたが「これから」を感じた新しいアイテムを加えたら、それがあなたのスタイルになります。

誰にも盗まれることのないあなたのスタイルを見つける手順

ブーツでのコーディネート例
白やライトグレーとの淡色コーディネートはもちろん、エレガントに傾きがちなワンピースを程よくカジュアルに仕上げてくれるのがうれしい。

では手順です。

1、まずは気になる国内外ブランドを3~5個ほど選びます。あなたのライフスタイルの「軸=ベーシック」に合う、好きなブランドであれば、実際に購入できるかできないかは関係ありませんので、純粋に楽しみながら選んでくださいね。

2、次に春夏と秋冬に開催されるコレクション年2回を、最低でも2年以上見続けます。

3、年2回×2年=4回見ていると、そのブランドの世界観=あなたの好きな世界観を軸に、その時々で世の中の流れが反映されている提案や動きに気が付くようになります。

4、その提案・動き=時代性の中から、自分にとっての「これから」を感じたものだけを選びとり、「軸=ベーシック」の周辺として加えます。

5、トレンドとして加えるアイテムはファストファッションでも、デパートブランドやセレクトショップなど、どこで買っても構いませんが、おしゃれやファッションは人生を楽しむためのほんの一部にすぎません。ライフプランを念頭に、予算とよーく相談しましょう。

今すぐ簡単にできること、結果のでることではありませんが、自分の力でできるようになった時の喜びは大きなものですし、時代の変化に合わせて一生涯応用が効きます。40代を迎えるころには、誰にも盗まれることのないあなただけの財産となるでしょう。

そろそろニューヨークを皮切りに、ロンドン、ミラノ、パリ、東京の順で2017年の秋冬ファッションウィークが始まります。これから春になりますが、半年先取りして次の秋冬の傾向を探ってみてはいかがでしょう?もちろんピンとこなくて当たり前ですから、焦らずに楽しんで。もし「!」と、これからを感じさせるものがあったら、うれしいものです。でも、もしかしたら冬物最終セールの中に、あなたの「これから」が紛れているかもしれませんね!

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今とこれからを大切に歩んでいる人にスタイルは宿る


この記事のライター

mucco

ケチと贅沢の両立を目指すライフスタイルを綴る「ケチケチ贅沢日記」を2008年より運営。今や月間100万PVを誇る人気ブログ。東北地方の短大を卒業後、東京で服飾雑貨の販売とVMD(ヴィジュアルマーチャンダイジング)に従事。学生時代から好きだった英語を生かそうと雑誌翻訳業を目指しながら働いた外資系企業で、経済的自由と多様性の大切さを知る。

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