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ビネガー・発酵料理研究家の岩間明子です。湿気の多い季節がやってきました。高湿によって汗が出にくくなるため、スパイシーなものを食べて強制的に発汗し体温を下げる対策が有効のようです。これから夏に向けてカレーを食べる機会が多くなるのではないかと思います。インドカレーの付け合わせといえばチャツネ。タイカレーの付け合わせといえばバジルや唐辛子。さて日本のカレーの付け合わせといえば…福神漬です!
大根・なす・かぶ・なた豆・しその実・うり・れんこんなどを細かく刻み、みりん+醤油に漬け込んだお漬物。7種類の野菜を用いるところから、七福神になぞらえて福神漬と命名されたそうです。カレーライスのつけ合わせとして出されるようになったことで、世間でも知られるようになりました。
大人気のお漬物ですが、市販の福神漬には醤油の代わりにアミノ酸液を用いたものが多く、醤油を使ったものに比べて味が劣ると言われています。せっかくですから美味しい調味料を使って、是非本来の福神漬を作ってみてください!
今回のお酢の力は殺菌、防腐です。酢は調味料の中で最も殺菌力が強く、しめ鯖のように魚を酢でしめたり、ピクルスのように野菜を酢で漬けることで、保存を利かせることができます。
砂糖や塩にも保存性を高める効果がありますが、糖分や塩分を抑えたい場合は料理に合わせてお酢で代用することができます。
特にこれからの季節は食中毒や腐敗が心配されます。保存おかずには砂糖・塩とともにお酢を活用していきましょう。
大根 200g
なす 50g
れんこん 50g
生姜 1かけ(約10g)
塩こんぶ 10g
A 濃口醤油 大さじ3
A 砂糖 大さじ3
A 黒酢 (なければ純米酢)小さじ2
① 生姜は皮をむいてみじん切りにする。大根は皮をよく洗い、繊維に沿って1cm幅に平たく切る。切った大根をまな板の上に並べ、縦に4等分に切る(そうすると1〜1.5cm四方の棒状になります)。向きを90℃変えて、端から4〜5mm幅に切る。
② なすも大根と同じサイズを目安に、縦に棒状になるように切った後、更に端から刻んでいく。切ったものは水に2〜3分さらす。
③ ボウルに切った大根と生姜を入れ、なすの水気をしっかり切ってから加える。そこに塩こんぶ10gを加えて全体を混ぜ合わせ、15分「下漬け」をする。
④ れんこんは皮をむいて大根と同じように切る。鍋に湯を沸かし、小さじ1/2(分量外)の塩を加えてから、2分ほど茹でる。茹で上がったらざるに上げ、粗熱を取る。
⑤ Aを鍋に合わせて火にかけ、一度軽く沸騰させてすぐ火を止めておく。
⑥ 下漬けが終わった①を、水気をぎゅっと両手できつく絞ってからジップロックなどの袋に移していく。①が全て入ったら④と⑤を加えて、一晩ほど漬ける。
作って1週間は日持ちします。
冷凍すればさらに日持ちします。冷凍するときは、味の染み込んだ翌日以降に冷凍するようにしましょう。その際、汁も一緒に加えるとよいです。解凍は自然解凍をしてください。
美味しいお酢・お醤油・みりんを使うとお箸が止まらない美味しさになりますよ!自家製福神漬をぜひお試しください!
この記事のライター
ビネガー・発酵料理研究家、発酵食品ソムリエ
いわまあきこ
59
人気料理研究家さんのレシピをお伝えする講師に応募・合格。世界の家庭料理を紹介する中で、酸味を活かしたレシピに興味がわき、お酢の世界に魅了されました。現在は、ビネガー・発酵料理研究家そして発酵食品ソムリエとして活動中。お酢とお酢料理の研究をしながら、「美味しく毎日できる料理で知らずに元気に美しく」をテーマに料理教室と日本各地のお酢で巡る「全国お酢旅」を開催しています。
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