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腸内環境を整える発酵食品としてブームになり、スーパーでも手軽に手に入りやすくなった甘酒。そんな甘酒の活用方法はただ飲むだけではありません。砂糖の代わりに料理にも使えるんです。お米から作られた自然の甘味を活かした簡単レシピ、鰆の甘酒西京焼きをご紹介します。
西京焼きは京都で作られる甘味噌の西京味噌(いわゆる白味噌)で魚を漬けこんで焼いた料理です。味噌に含まれる菌の作用で魚の身がほどよく分解されてうま味が生まれ、身もやわらかくなる、ごはんのおかずとしても最高の料理。
通常はたっぷりの味噌を使って漬け床を作って漬けるのですが、味噌がもったいないので、今回は少量の味噌を切り身に塗って作っていきます。甘味付けに砂糖やみりんを入れることがありますが、これを甘酒に置き換えることでさらに健康的な一品に仕上げます。
鰆(さわら)は、魚へんに春と書く魚ですが、実は脂が乗っておいしいのは秋から冬で、特に冬の鰆は「寒鰆(かんざわら)」と呼ばれて特に美味とされています。じゃあなぜ春という字を使うかというと、春の時期に鰆は外洋から瀬戸内海などに集まってきてよく獲れるので、その文字がついたそう。とくに岡山では、鰆はよく食べられて愛されています。
脂の乗った魚は栄養的にもEPA、DHAといった血液をキレイにしたり、頭の働きを良くするといわれる良質な脂質が豊富なので、ぜひとも食卓に取り入れてほしい食材です。
・鰆 二切れ
A 白味噌 大さじ1.5
A 甘酒 大さじ1.5
A 酒 小さじ1
① 鰆は両面に塩、コショウを振って30分ほど置き、出てきた水分をキッチンペーパーで拭き取る。
② ボウルにAを混ぜ合わせる。
③ スパチュラなどを使って鰆に片面ずつ、両面に②をまんべんなく塗る。
④ ラップにくるんで冷蔵庫で一晩〜二日ぐらい漬ける。
⑤ 鰆の表面についている味噌を指で落として、グリルで焼いたら出来上がり。
最低でも一晩ぐらい漬けると、味がしみて身もやわらかく仕上がります。他にも鮭などの魚でも美味しくできますよ。
焼くときに味噌がたくさん付いていると焦げてしまうので、焼く前にあらかた落としましょう。グリルがない場合はフライパンでも焼けるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
この記事のライター
圓尾和紀
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”日本人の身体に合った食事を提案する”フリーランスの管理栄養士。大学、イギリス、大学院で七年間栄養学を学んだ後、総合病院勤務を経て2013年に独立。ファスティングで「食べない健康法」を伝えると同時に、日本の伝統食を基本にした食べ方を、講演や執筆活動を通じて伝えている。新刊『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』がワニブックスより発売中。
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