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ほっこりやさしいペット・ナットに癒されて

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12月はパーティーシーズンです。飲み会続きでバテバテ必至ですが、疲れた時に嬉しい、癒し系ワイン「Pet Nat―ペット・ナット」を紹介しましょう。

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目次

癒し系ワイン「ペット・ナット」

12月になると、忘年会やクリスマスパーティーなど、あちこちで飲む機会があります。最初のうちはテンションが上がって楽しいですが、これが続いてくると、身体もメンタルもだんだん疲れてきます。後半はもうヨレヨレです。

ヨレヨレでも、いえ、バテバテでヨレヨレだからこそ、家では旦那さまとほっこり過ごしたいものです。

そんな時に2人で軽く乾杯できるオススメワインが、癒し系の「Pet Nat―ペット・ナット」です。

これらのワインはすべて「ペット・ナット」です。

エチケットを見ただけで、すぐにでも飲みたくなってきませんか?

「Pet Nat―ペット・ナット」は、「Petillant Naturel ―ペティアン・ナチュレル」を短縮した呼び方です。直訳すると、“ナチュラルなペティアン”。ペティアンは、ガス圧の低い、軽い発泡のあるワインのことです。

ゆるい泡の誕生の秘密

発泡のあるスパークリングワインとしては、シャンパーニュが有名です。シャンパーニュの場合は5気圧以上のガス圧がありますが、ペティアンは2.5気圧未満になります。

いったんアルコール発酵が終わったワインを瓶詰めし、そこに酵母と糖分を添加して瓶の中で二次発酵させると、糖が分解される際に炭酸ガスが発生します。その泡が瓶内に閉じ込められるため、スパークリングワインができるわけです。 

「ペティアン・ナチュレル」は、最初のアルコール発酵が完全に終わらないうちに瓶詰めして造られます。残りの発酵が瓶内で続くため、炭酸ガスが発生しますが、この炭酸ガスはそれほど強いものではないですから、ゆるい泡の微発泡ワインになります。

前年の秋に仕込み、いったん発酵の終わったワインは、春になって暖かくなると、再び発酵の続きを起こすことが、昔はよくありました。すでに瓶詰めされていれば、泡が自然と瓶内に発生することがあったわけです。

温度管理の設備が整っていなかった時代、再び瓶の中で発生する泡は自然の産物でしたが、今は最初から「ペティアン・ナチュレル―ペット・ナット」を目的に造る生産者が多くなってきています。

「ペット・ナット」にはこんな特徴があります 

ペティアンは、通常のスパークリングワインよりもガス圧が低いので、発泡が弱く、口当たりがやさしくなります。強い炭酸は苦手、という人でも、やさしい泡のペット・ナットなら、抵抗なく飲めるかもしれません。

ガス圧が弱いので、栓に王冠を使っているものも多く、栓抜きで簡単に開けられるのもいいですよね。

ペット・ナットはボトルの中で発酵を終えるため、酵母の残骸がオリとなって瓶内に残り、ワインが濁って見えることがあります。かなりモワモワしているペット・ナットもありますが、このモワモワ感がペット・ナットらしくて好き、という人もいます。実は私も同類です(笑)。

また、アルコール度数が低く、ボディも軽いタイプのものが多いので、強いワインの苦手な人、軽やかなワインを求める人に人気です。ワインを飲み慣れている人からも、「強いアルコールのワインは疲れるけれど、軽くてやさしいペット・ナットなら飲み疲れなくてホッとする、スーッと飲める」という声を聞きます。

以前は、ワインというと、アルコールが高く、しっかり凝縮して濃いものが人気でしたが、世界的なヘルシー志向、和食人気もあり、ワインも、よりライトでナチュラルなスタイルのものにトレンドがシフトしてきました。

そのトレンドにピッタリあてはまるのが「ペット・ナット」。ビオのワインも多く、人気急上昇中です。

楽しく飲めて癒されます

「ペット・ナット」は、エチケットラベルの楽しいものが多いような気がします。例えばこんなラベルなんて、見ているだけで肩の力が抜け、思わず笑顔になりませんか?(笑)

嬉しいことに、お値段も手ごろなものが多いんです。

ほわほわ~っとしたゆるい泡とナチュラルでやさしい味わいの「ペット・ナット」は、宴会続きでダメージを受けたヨレヨレの私たちを、ふんわりやさしく包み込んでくれることでしょう。

疲れ果てて癒されたい時、大事な人とまったり過ごしたい時は「ペット・ナット」。このセレクトは、私の今一番のお気に入りです!



この記事のライター

綿引まゆみ

ワインジャーナリスト。ワイン専門誌「Winart」をはじめ、料理系雑誌、ライフスタイル誌、出版系webサイトなどで、ワイン、食、旅に関する記事を執筆。ワインセミナー講師、トークショー、海外のワインコンクール審査員を務めるなど、幅広い活動を行なっている。チーズプロフェッショナル、ビアソムリエ、コーヒー&ティーアドバイザーの資格も所有。

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