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甘辛が美味しい筑前煮に、隠し味のバルサミコ酢をプラス。味の染みた鶏肉と根菜類は、さっぱりとしてコクも出ます。多めに作って、作り置きも可能です。
原料となるブドウの果汁を煮詰め、木の樽に入れて熟成させ作られた、イタリア特産の醸造酢のことです。火を通して煮詰めると、特有の酸味が甘みに変わるので、肉料理やデザートなどによく使われます。しょう油との相性も良いので、和風の料理にも使えます。
筑前煮を作る際、下準備のひとつに、灰汁抜きがあります。灰汁とは、特に野菜類に含まれる渋みや苦み、えぐみ、または調理中に変色するといったような物質です。灰汁抜きの方法は、食材によって様々ですが、茹でこぼしたり、水にさらしたり、塩や酢を使って処理したりと、すこし面倒ですが、美味しくするポイントなので、調理する前には必ず灰汁抜きをしましょう。
A鶏肉 2枚(約500g、一口大に切る)
Aごぼう 200g(皮を剥き、乱切りにする)
Aれんこん 200g(皮を剥き、幅6~7mmの輪切りにする)
Aにんじん 1本(乱切りにする)
Aたけのこ水煮 200g(一口大に切る)
Aこんにゃく 250g(スプーンを使ってひと口大に切る)
Aこめ油 大さじ1(またはサラダ油)
B出汁 2カップ
Bバルサミコ酢 大さじ2
B砂糖 大さじ4
Bしょう油 大さじ4
Bみりん 大さじ2
Aの材料は、すべて切っておく。
ごぼうとれんこんは、それぞれ水に15~20分ほど水にさらす。ときどき水を取り替える。
こんにゃくは、沸かした湯に入れ、再び沸騰させてから1~2分茹でたあと、さっと水で流しザルにあげておく。
たけのこの水煮は、軽く茹でて臭いを取ったら、ザルにあげておく。
① 鍋に米油を入れて熱し、鶏の皮目を下にしてこんがりするまで両面を中火で焼いたら、一旦取り出しておく。(火を中まで通す必要はありません。)
② ごぼうを入れて良く炒めたら、れんこん、にんじん、たけのこの水煮、こんにゃくの順に加え、その都度炒める。
③ ①を戻し、Bの調味料を入れたら、フタをして約20分または具材が柔らかくなるまで中弱火で煮込む。
④ フタを取って少し火を強め、汁気が無くなるまで水分を飛ばし、照りが出るまで煮詰めたら、出来上がり。
一度冷やすと味が馴染みます。食べる時は、そのままでも温めても、お好みでどうぞ。冷蔵庫で4~5日間保存ができます。メーカーによって、バルサミコ酢の酸味が異なるので、強すぎる時は、ツンとする匂いが和らぐまでフライパンで加熱してから、加えて下さい。
たっぷり作ったはいいけれど、少し飽きてしまった時はアレンジレシピを楽しみましょう。アツアツご飯に、具材を刻んだ筑前煮を乗せ、白ごまと青ネギを散らしたら、真ん中に卵の黄身を乗せます。思わずほお張りたくなる、筑前煮丼の完成です。
食パンに、刻んだ筑前煮を乗のせ、ホワイトソースとチーズを上からかけてトースターでこんがりと焼けば、朝食やランチにぴったりの和風クロックムッシュに早変わり。
根菜類が美味しい季節です。隠し味に、バルサミコ酢を効かせた筑前煮をぜひ作ってみて下さいね!
この記事のライター
ナチュラルフード・コーディネーター
茂木奈央美
8064
海外生活を経て、インドアグリーンスタイリストに。現在は、「日常と非日常を楽しむ食事」をテーマにナチュラルフード・コーディネーター、環境アレルギーアドバイザーとしてレシピ作成、カフェメニューのプロデュース、スタイリング、セミナー等を中心に活動中。自身が撮る写真が評価され、ニューヨークやロンドンで展示の経歴あり。料理を通して、毎日の生活シーンを心豊かに暮らせるヒントとレシピをお届けします。
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