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美容学校教員兼スタイリストの野澤琢眞です。これから、梅雨に入ると空気中の水分量が多くなりヘアスタイルが決まりにくくなります。湿気はくせ毛の方はよりくせを強くし膨張させてしまうし、もともとボリュームの少ない方は湿気のせいでよりペタンとなってしまいます。適切なヘアケアを行って湿気の季節でもスタイリングを綺麗に持たせましょう。
湿気で髪が膨張したりボリュームダウンしてしまうのは、普段生活する上で加わる髪の毛のダメージが関係しています。
ヘアカラーやパーマをされている方はダメージが進みやすいです。髪のダメージというものは大きく分けて2つの状態のことを言います。
1つはキューティクルという髪の表面にある皮の部分が剥がれたり整っていない状態のこと言います。2つ目はキューティクルの中にあるコルテックスという内部組織を構成する成分のタンパク質が髪の外に流失してしまうことを言います。
湿気で髪が膨張してしまう理由は、この内部組織のコルテックスの部分にタンパク質の代わりに水分が入ってしまうことが原因です。この部分に水分が入ってしまうと、くせ毛の方はくせがより強くなり、逆に細毛の方は水分の重みでボリュームがダウンしてしまうのです。
髪の内部に湿気を入れないためには、髪の内部から流失してしまったタンパク質をトリートメントを行うことで補給し、水分を髪の内部に入れないようにすることと、表面のキューティクルの乱れを整えることで髪の内部に湿気や水分を入りにくくすることが必要です。
髪の内部のためのトリートメントは粒子が細かく浸透しやすいミストタイプのトリートメントを使用して、髪の表面のキューティクルを整えるのはクリームタイプかオイルタイプのトリートメントを使うのが効果的です。
一般的には細毛の方がクリームタイプ、太毛の方がオイルタイプを使うと効果的です。
湿気の多い季節はドライヤーの仕方がとても重要になります。
まずは髪が濡れた際やお風呂上がりはすぐに髪を乾かすことが大切です。特に髪の内部に水分が入らないようにすることが必要なので、ドライヤーでしっかりと早めに髪の水分をドライヤーで取るようにして下さい。
ある程度乾かした後は、髪の表面を毛流れに沿って上から下へドライヤーをすることでキューティクルを整え、湿気が髪の内部に入らないようにして下さい。
しかし必要以上にドライヤーを当てすぎるとオーバードライになり、キューティクルを逆に傷つけてしまうことがあるのでお気をつけ下さい。
今回は梅雨の季節に湿気が髪に及ぼす悪い原因や対策方法をご紹介しました。毎日のケアで湿気から髪を守ることは出来ますので、ご紹介したこれらの方法を試してぜひこれから始まる梅雨を乗り切って下さい。
この記事のライター
野澤琢眞
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三重県内の美容室に11年勤務した後、現在は美容専門学校の教員をしながら直営サロンでスタイリスト業務も行う。美容学生に向けて発信したInstagramのヘアアレンジ動画が分かりやすいと人気となり1年で10万フォロワーを達成。2017年「次世代インフルエンサー美容師」全国1位を獲得する。学校外でも若手美容師の為のヘアアレンジセミナーを開講し活躍の場を広げている。
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