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理科が苦手で悩んでいる中学受験生におすすめのアニメを2つ紹介します。子供の学級崩壊を経験し、知識ゼロからの中学受験に挑んだ木村美鈴さんは、「このアニメを見始めてから、理科が苦手なわが子が変わった!」と実感したそう。ただし、小学生に見せる際に注意したい点もあるそうで、受験生の親の立場から、あわせてアドバイスします。
中学受験の理科は難解な内容も多く、苦手な子も多いかもしれません。
わが子も例外ではありませんでしたが、理科を扱うアニメを見ることで苦手意識が減っていきました。
受験に役に立つアニメは多くありますが、そのなかでも話題を呼んだアニメ「はたらく細胞!!」「Dr.STONE」の2つについて、中学受験生の子を持つ親として感じたメリット、そして視聴する際の注意点を紹介します。
なお、わが子は4年生ごろから視聴を始めました。
では、それぞれのアニメの特徴を紹介します。
「はたらく細胞!!」は、主人公の“白血球”と“赤血球”を中心に、擬人化された細胞たちの日常を描いたアニメです。
Netflixやdアニメストア、U-NEXTなど、複数の動画配信サイトで見ることができます(2022年11月現在)。
私が学校見学で尋ねた私立中学のなかには、原作マンガの『はたらく細胞!!』を図書室の蔵書に持つ学校も多かったですね。
▼TVアニメ「はたらく細胞!!」公式サイトhttps://hataraku-saibou.com/?from_inner
では、私が思う「はたらく細胞!!」のメリット、そして注意点をお伝えします。
「はたらく細胞!!」のメリット・人体をわかりやすく学べる・スピンオフ作品が多い
注意
・暴力的な表現が少し多い
「はたらく細胞!!」では、人体を“世界”と表現しています。
そして細胞たちは、その世界の“住人”です。
たとえば、道路に見立てた血管のなかを赤血球が移動していく様子を通じて、まるで細胞といっしょに体のなかを巡っているような感覚になることも。
そして、細胞や器官の働きなどはナレーションで適宜補足してくれるので、理科の抽象的な知識などを理解しにくい子にぴったりです。
ちなみにわが子は、高校で習う生物についての知識を「はたらく細胞!!」を通して学んでいたようで、私の友人の医師が驚いていたこともありました。
「はたらく細胞!!」は、スピンオフ作品も多く展開しています。
そのなかで、受験勉強の参考としておすすめの作品は以下のとおりです。
■マンガ
『はたらく細胞フレンド』(KCデラックス)……『別冊フレンド』で連載された、女の子でも読みやすいマンガ(免疫細胞が話の中心)
■書籍など
『はたらく細胞』(講談社青い鳥文庫)……児童向けに書かれた小説
『よくわかる!「はたらく細胞」細胞の教科書』(KCデラックス)……体の器官や働きをイラストや図を使って紹介
■図鑑
『人体のふしぎ特装版「はたらく細胞」×講談社の動く図鑑MOVE』(講談社)……講談社の『動く図鑑MOVE』シリーズが「はたらく細胞!!」とコラボ
マンガ版の『はたらく細胞フレンド』と、小説版の『はたらく細胞』は、学びに直接つながるというよりは、人体に対しての興味づけをはかるうえでおすすめの作品です。
一方、『よくわかる「はたらく細胞」細胞の教科書』は、中学受験で必要な人体の知識がわかりやすく掲載されているので、こちらのほうが受験向きといえるかもしれません。
「はたらく細胞!!」には、ウイルスや細菌との戦闘シーンが描かれています。
そのため、血しぶきが苦手な子などは注意が必要です。
YouTube上でプロモーション動画が公開されているので、保護者が先に内容を確認しておくのもおすすめです。
モノクロのマンガ版のほうが、カラーのアニメよりも怖くないという子もいるかもしれません。
なお、スピンオフの『はたらく細胞BLACK』は青年誌『モーニング』で掲載されていた作品です。小学生向きではない内容が多く含まれているのであまりおすすめできません。
「Dr.STONE」は、石化してしまった世界で、高校生の主人公たちが科学を用いて文明を切り開いていく冒険アニメです。
AmazonプライムビデオやNetflix、dアニメストアなどで見ることができます(2022年11月現在)。また、2023年春に、アニメ第3期の放送が決定しています。
原作マンガは、集英社の『週刊少年ジャンプ』で2022年3月に完結しました。
▼アニメ「Dr.STONE」公式サイトhttps://dr-stone.jp/
では、私が思う「Dr.STONE」のメリット、そして注意点をお伝えします。
「Dr.STONE」のメリット
・理科を身近に感じられる・化学や物理にも興味がわく
注意
・暴力的、性的な表現が少しある
「Dr.STONE」のなかで、中学受験生でも「これ知ってる!」と思えるものは、電磁石が扱われた回のストーリーでしょう。
物語のなかでは、発電機をつくるために雷を利用しつつ、鉄の棒を電磁石に変える様子が描かれています。
また、アニメのなかでは滑車を使って丸太を持ち上げ、人を助けるシーンも描かれているなど、理科を身近に感じられる描写も少なくありません。
わが子は、今までは知識としてしか知らなかったものが登場人物たちの生活を変えていく様子を見て、「理科はふだんの生活を支えている」と感じたようで、「Dr.STONE」を見てからというもの、理科を積極的に学ぶ姿が見られるようになりました。
「Dr.STONE」は、化学や物理の内容としては小学生には複雑すぎるものが多く、中学受験で役に立つ知識は少なめです。
しかし、『週刊少年ジャンプ』らしい冒険ストーリーで、大人の私でも「化学ってすごい!」と感じる迫力を十分に持っています。
ちなみに私は、硫酸についてまだ学習していないわが子に「硫酸って何だと思う?」と聞いてみたことがありました。
すると「強い酸性の液体だよね。電池のバッテリ液や、ほかの物質をつくるときにも必要で、毒ガスの硫化水素を発生させることもある!」といった答えが。
これらは全て「Dr.STONE」のなかで手に入れた知識のようですが、アニメだけでここまで勉強が進むとは驚きでした。
前述の「はたらく細胞!!」と同じく、「Dr.STONE」にも戦闘シーンがあります。
登場する女の子の服の露出も多く、また性的な表現も見受けられるので、思春期の子供に見せるうえでは注意が必要な場面もあるかもしれません。
場合によっては、保護者が先に内容を確認しておくことをおすすめします。
今回紹介した「はたらく細胞!!」と「Dr.STONE」は、ストーリーが面白いだけでなく、中学受験にも活かせる内容が描かれています。
一部、小学生には難しい内容も含まれていますが、理科に興味を持たせる効果は十分です。
動画配信サイトで簡単に見ることができたり、児童館や図書館で原作マンガを置いていたりする場合もあります。
ぜひ楽しみつつ、理科を学んでいきましょう。
※中学受験ナビの記事をマイナビ子育て編集部が再編集のうえで掲載しています。元の記事はコチラ。
この記事のライター
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