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「アンコンシャス・バイアス」という言葉を知っていますか?比較的新しい概念ですが、私たちの日常の行動にかかわる意識の1つとして注目されています。アンコンシャス・バイアスの対象はさまざまですが、最も身近なものとしては、男女が挙げられるでしょう。本記事で令和における性別に関するアンコンシャス・バイアスの現状を覗いてみます。
アンコンシャス・バイアス(Unconscious Bias)とは、「無意識のバイアス」とも言われ、誰もが潜在的に持っているバイアス、つまり、偏見のことを表す言葉です。先入観、既成概念や固定概念と言うこともできるでしょう。「無意識」のバイアスであるため、自分では気づきにくいという特徴があります。
バイアスの対象になるものは、男女、人種、貧富などさまざまですが、ここでは、男女に関するアンコンシャス・バイアスの実態について、ご紹介します。
内閣府の男女共同参画局によると、「アンコンシャス・バイアス」という言葉の認知度は21.4%に留まっているそうですが、実際に、アンコンシャス・バイアスはどの程度、私たちの意識の中に入り込んでいるのでしょうか?
令和4年度 性別による無意識の思い込み (アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究」(内閣府男女共同参画局)のデータによると、性別に基づく思い込み41項目のうち、上位10位(※)となったのは、次のようなものでした。—————————–※性別役割に関するアンコンシャス・バイアスである41項目について、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」「どちらかといえばそう思わない」「そう思わない」の4段階で聞いている。上位とは「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた人が多かったものを指す
青色になっている部分は男⼥両⽅で上位10位に⼊っている項⽬「令和4年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究」(内閣府の男女共同参画局)より
男女ともに「男性は仕事をして家計を支えるものだ」が1位、「女性には女性らしい感性があるものだ」が2位、「女性は感情的になりやすい」が3位となりました。
なかでも「男性は仕事をして家計を支えるべきだ」という意識を持っている男性は約半数に上ることがわかりました。
また、男女ともに上位に入った8項目のうち、7項目で男性の方が数字が高くなっています。すなわち、男性は女性よりも性別に関するアンコンシャス・バイアスを持つ傾向があるといえます。
同様のことは、男女で差が大きく開いた項目の特徴をみてもわかります。「デートや食事のお金は男性が負担すべきだ」「男性は結婚して家庭をもって一人前だ」「男性は人前で泣くべきではない」という性別役割意識に関して、いずれも男性の方がそう思っている割合が高く、女性は男性と比べて10ポイント以上、低い結果でした。
これは「女性は~だ(すべきだ)」という項目で男女で意識の差が小さいのとは対照的です。女性と比べて男性は自身の性別役割をより強く意識している傾向があると言えそうです。
なお、内閣府男女共同参画局では、「無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)-チェックシート-」を公開しています。自分のアンコンシャス・バイアスはどの程度か、チェックしてみるとよいかもしれません。▶無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)-チェックシート-(内閣府男女共同参画局)
(マイナビ子育て編集部)
※画像はイメージです
■内閣府男女共同参画局「令和4年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究」対象:全国の男女20~60代調査手法:インターネットモニターに対するインターネット調査回収数:10,906人調査期間:令和4年8⽉17⽇(⽔) 〜 8⽉24⽇(⽔)
この記事のライター
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