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共働き夫婦が一番ほしいもの、それは「時間」ではないでしょうか。仕事と家事・育児のバランスに悩みながら、朝起きてから寝るまで分刻みのスケジュールをこなしているママパパも少なくありません。そこで、夫婦の家事分担や子育ての工夫など、忙しい毎日を乗り切るコツを実践しているママに、お話を聞きました。
家事・育児・仕事と、目まぐるしい日々を送る共働き夫婦。毎日繰り広げられる分刻みのスケジュールのなか、「こんなに忙しいのは自分たちだけ?」「みんなは毎日をどうのりきっているの?」と疑問を持つママやパパに向けて、共働き夫婦の1日のタイムスケジュールをうかがうこの企画。
第30回となる今回は、総合人材サービス会社のパーソルで管理職として働くママのタイムスケジュールをインタビュー。夜編では終業後のタイムスケジュールとご夫婦の家事分担についてうかがいました。
パーソルグループのセールスシナジー最大化に向けた仕組みの構築と、インターナルマーケティングに関する業務全般を担う。プライベートでは、中学校1年生の長女と小学校1年生の長男を育てる二児の母。夫はWebマーケティング会社を営む。
――夕方~夜も、基本的には娘さん担当がママ、息子さん担当がパパで分担されているのですね。
岡村さんとはいえ中学1年生の娘はもうそんなに手がかからないので、娘のことといえば、部活から帰ってきたら夕食を温めて出してあげるくらいです。
――料理は岡村さんの担当なのですか?
岡村さんはい。夫と息子が一緒にお風呂に入っている間に夕食の準備をし、出てきたら夫と息子の3人で食べています。娘は部活で帰りが遅いので、平日は別々に食べることが多いですね。
――夕食の片付けをした後は、翌日の朝食の下準備も。素晴らしいですね。
岡村さん味噌汁の味噌を入れる手前まで作っておいたり、フルーツを洗ってラップして冷蔵庫に入れておいたりなど、本当にちょっとしたことなのですが、忙しい朝にやるのと余裕がある夜にやるのとでは気持ちが全然違うので、できることはなるべく夜のうちに準備しておくようにしています。
――朝はしっかり食べる派ですか?
岡村さん娘が通学に1時間以上かかるため、朝の7時前には家を出るのですが、朝ごはんから昼食までどうしても時間が空いてしまうので、お腹が空かないようしっかりめのメニューにしています。ごはんと味噌汁、焼き魚といったような、和食の献立が多いです。
――夕方の6時に一旦終業した後、夜の9時から再び1時間仕事時間がありますが、ここではどんな作業をするのですか。
岡村さん管理職という立場上、自分の裁量で就業時間を決められるということもあり、メンバーから私の確認や承認が必要な書類が送られてくるメールを処理する時間にあてています。仕事するうえで、その日のうちにできることは後回しにせずその日のうちにやるということをすごく意識しているので、夕方届いた書類などもできるだけこの時間には返信するようにしています。
――それが仕事を円滑に進める秘訣なんですね。
岡村さんそうですね。翌日にはその日やらないといけないことが絶対に出てきますし、もし家族の誰かが体調を崩したら、それだけで生活リズムが崩れることもあります。そうすると、明日やろうと思っていたことが自分とは関係のない事情でできなくなるということも出てくるので、緊急の事態に備える意味でも、できることはその日のうちにやって仕事を溜めないよう心がけています。
――お子さんたちも家事をお手伝いしてくれますか?
岡村さん我が家ではお手伝いをお小遣い制にしています。これには2つ理由があって、1つはもちろん自分の家事負担を軽減させるためです(笑)。長女に関しては、中学1年生にもなると、簡単な料理もできるしお風呂洗いもできる。クオリティを求めなければひと通りの家事ができるんですよね。「だったら任せちゃおう! その方が自分の家事負担が減るはずだ」と思ったのがその理由です。2つめは、成長するにつれて、月のお小遣いにプラスでお小遣いが欲しいタイミングというのが増えてきたことです。お友達の誕生日プレゼントを買いたいから……など、理由はわかるのですが、娘の言い値でその都度お金を与えるのもどうなのかなと思って夫に相談したところ、「だったら家で働けばいいじゃん!」という話になりました。
――子どものうちから働く感覚を養えるのはいいですね! 具体的なルールを教えてください。
岡村さん洗濯物をたたんだら100円、お米を研いで炊飯器タイマーをセットしたら50円など、それぞれのお手伝いに対して金額を設定して料金表を作っています。申告制でやっているのですが、一度やると申告したのにやらなかった場合は、罰金がかかるルールにしているんです。
――罰金制度もあるのですね!具体的に、どんなときに罰金がかかるのでしょうか。
岡村さんたとえば、娘が朝「ママ今日帰ってきたら洗濯物をたたむね」と言って家を出て行ったにも関わらず、帰って来て「今日は疲れたからやっぱり洗濯物たたむのをやめる」と言ったら、一度申告したにも関わらずやらなかったということなので罰金になります。お手伝いはだいたい100円単位なのですが、罰金は5倍、つまり500円なので罪が重いです(笑)。でもそれは、自分の言ったことには責任を持ちなさいという気持ちを込めているので、小学1年生の息子にも同様に課しています。
――息子さんの場合はどんなお手伝いを?
岡村さん食器洗いなどはまだできないですが、「玄関の靴をきれいに並べる」「ごはんを食べる前に食器を机に並べる」といった小さなお手伝いならできるので、そうしたお手伝いにも20円30円といった金額を設定して、できたらお小遣いをあげるようにしています。
――お姉ちゃんがお手伝いしている姿を見ると、息子さんもやる気が出そうですね。
岡村さんそうですね。息子から「ママ、これって仕事にならない?」と提案してくることもあって、お手伝いの項目が増えていっています(笑)。お手伝いをお小遣い制にしてからは、子どもにとっては単純にお金がもらえることがうれしいだけでなく、家の中でできることが増えることもうれしいようです。親としても家事の負担が減りますし、親子のコミュニケーションが増えるという点でもよかったかなと思います。
――お子さんたちが貯めたお金の使い道は?
岡村さん息子はカードゲームや駄菓子を買うのに使っています。娘は今だったら春休みにお友達とディズニーランドに行くといって、地道にコツコツと溜めていますね。月給制で月に一度、お金を封筒に入れて渡しているのですが、子どもたちは「いつまでにいくら必要で、そのためには何をすればいいか」といったことを考えるようになり、計画性も育っているように思います。
――そうした成長が見られると、胸が熱くなりますよね。
岡村さん本当にそうで、子育てをしていて一番幸せを感じるのはやはり、子どもの成長を見れたときでしょうか。お小遣い制の話でも、子どもから仕事の提案をされたりすると、こんなふうに考えられるようになったんだとうれしくなりますし、娘が休日に朝ごはんを作ってくれたときは、一人で料理をしている姿に温かな気持ちになりました。仕事との両立が大変なときもありましたが、頑張ってきて良かったなと感じますね。
(取材・文:上野真依、撮影:松野葉子、イラスト:ぺぷり/マイナビ子育て編集部)
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