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お味噌汁などに浮かぶ、ふわふわでやわらかな焼き麩。ほかに使うとしても煮物くらい……という方も多いと思いますが、汁物に入れるだけでなく、焼いたり炒めたり揚げたりもできる便利な食材なんです。新しい調理方法で焼き麩の魅力を再発見してみませんか?
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
サクサクとスナック菓子のような状態から、ふわふわとろんとしたやわらかな状態に変化する焼き麩。古くから保存食としても重宝されてきた食材ですが、上手く使いまわせていないという方も多いのではないでしょうか。
いつも決まった使い方しかできなくて余らせがち……と思ったら、実は想像以上に使いまわせる便利な食材でした! しかも、麩は栄養価は高いのに低カロリーでヘルシーだと、世界でも注目される食材のひとつなんです。
そこで今回は、焼き麩の特徴や使い方、活用レシピをご紹介していきます。上手く使い切れないという方は参考にしてみてくださいね。
麩は小麦のグルテンを原料とした食品です。グルテンとは小麦を水で練るとできる植物性のたんぱく質の一種。弾力や粘りのあるグルテンは、パンやうどんなどを作る際にも重要となるおいしさの素。もっちり感やふわふわ感を生み出してくれるものです。
麩の中でも、生麩はグルテンにもち粉を加えて混ぜ、蒸したりゆでたりして作られたものなのでもっちり感強め。焼き麩は小麦粉を加えて混ぜ、窯で焼いてから乾燥させたものになります。カラカラに乾燥しているので軽くてサクサク。水分を吸わせればやわらかになりますが、生麩のようなもっちりとした弾力はありません。このほかに油で揚げた油麩(揚げ麩)などもあり、それぞれに違ったおいしさがあります。
たくさんある麩の中でも、もっとも身近でどこにでもあるのは焼き麩。価格もお手ごろで、手に入りやすいですよね。焼き麩だけでも種類がたくさんあります。
焼き麩・小町麩・おつゆ麩ごくごく一般的な、よくある焼き麩。輪切りにされた形状で、大きさは商品によって違いますが、そのまま使える小ぶりなものが多いイメージ。
松露麩(しょうろふ)松露とはコロンと丸い形のきのこの名前。その形に似ていることでつけられた松露麩も小ぶりで、コロコロとした可愛い焼き麩です。
車麩車輪のようなドーナツ型の車麩。バウムクーヘンのような形とも言われていますが、車麩も生地を棒に巻きつけて焼いて作るので、作り方も似ていますね。
手毬麩・花麩カラフルな色や形の麩は、お祝い時の彩りとして使われることも多く、華やかで可愛らしいデザインが魅力。花の形や星の形もスーパーで入手できるようになってきました。
板状になっている板麩や庄内麩、四角い形の丁子麩、おまんじゅうの形のまんじゅう麩など、地域によって見た目も大きさも違う焼き麩があり、想像以上に種類豊富。
おみそ汁の具としても麩は定番です。
小麦粉を水で練ってから、でん粉を洗い流してグルテンだけ取り出して作る麩。高たんぱくだけれど、でん粉を取り除いた分カロリーは低くなるため、ダイエット向きと言われています。非常時用としても貴重なたんぱく源となるため、備蓄食品としてもオススメ。
味つけをしなければ特にこれといった主張のない、無に近い味しかしませんが、これが焼き麩の最大の利点です。
網目状の構造になっているグルテンは保水力があるので、焼き麩は水分をよく吸い込みます。ということは、味がよく染み込むということ。煮物やなべ物などに入れれば、味がよく染み込んでじゅわっと汁が溢れます。水分を吸った焼き麩はぷるんとやわらかな食感に。
汁物に入れるイメージが強いものの、焼き麩の活用方法はそれだけではありません。焼き麩は砕いて細かくしたり、粉状にすることも可能。小麦粉などの代替え食品としても使えるんです。
お好み焼きやたこ焼きの粉として使えばカロリーを抑えることもでき、しかも通常の小麦粉で作るよりもふわふわ食感に。パン粉代わりとしてハンバーグに入れれば、保湿力を発揮してジューシーな仕上がりにしてくれます。ちょっと入れるだけで、実はすごい仕事をしてくれるんです。
保水させずにサクサクな状態を活かす使い方もできます。フライパンやトースター、オーブンなどでそのまま焼けば、カリッと香ばしくてさらにサクサクに。
焼き麩は基本的には水でもどしてから使います。商品によって多少違いはありますが、水に10分程度浸ければ、しっかり吸ってやわらかくなってくれます。
水分を吸うとふっくら大きくなります。早くもどしたい場合は、ぬるま湯でもどしてみてください。短時間で吸ってくれます。
このままでは味つけをしても薄まって水っぽい味になってしまうため、ぎゅっと絞って水分を出してから調理します。しっかりしたグルテンで作られものなら、多少強く絞っても意外に崩れません。
崩れやすかったり、もどしたときの水が白く濁ったりすれば、グルテンが少ない証拠。少し濁る程度なら大丈夫ですが、水に浸けただけで崩れるようなら、絞るときは優しくするようにしましょう。
水に浸けて絞って……という過程がもう面倒、効率よく済ませたい、というときには、下味をつけながら戻す方法もあります。だしやスープに浸しておけば、そのまま吸い込んで焼き麩に味が入ってくれるので、あとで絞る必要もなし。水っぽい味にならないようにできますが、そのままの味が入るので、味の濃さには注意。
ハンバーグなどのつなぎとしてパン粉代わりに使う場合は、同じように牛乳でふやかせばOK。
焼き麩は熱湯やとろみのあるものに入れて戻すと、固くなったり縮んだりすることがあり、基本的には水やぬるま湯で戻します。
しかし、飲める程度の温度であったり、小さいものややわらかいタイプの焼き麩なら、直接加えて戻しても大丈夫。お味噌汁やお吸い物に使うのであれば、そのままポイっと入れてしまいます。ただし、車麩のようなしっかりした硬さの麩であったり、お湯が既に沸騰している状態の場合は難しいので、水で戻してから使います。
手で砕いて混ぜ込んでいく中で、ほかの材料の水分を吸ってもらうこともできます。砕いた分、水分も吸い込みやすくなりますよ。
シンプルだけど焼き麩のおいしさを堪能できる煮びたし。だしがしっかり浸み込んで、ほっとする味わいに。下ゆでの要らない小松菜を使えば、どんどん入れて煮込むだけです。
材料(4人分)・焼き麩……16個・小松菜……1束・油揚げ……1枚・だし汁……400ml・砂糖……小さじ1~2・しょう油……小さじ1~2
作り方① 鍋にだし汁を入れて焼き麩を浸ける。② 油揚げはキッチンペーパーで包んで押して油抜きしてから短冊切りに、小松菜は4cm幅に切る。③ 焼き麩が戻ったら加熱し、沸騰したら②を加える。④ 小松菜に火が通ったら砂糖としょう油を加え、味を整えて完成。
ぷるぷるでふわっとやわらかくなった麩は、大人も子どもも大好き。短時間でも味が染みてくれるので、あと一品欲しいときにさっと作れるメニューです。
揚げ物はカロリーが気になるけれど、半分は麩だったら罪悪感は半減……と期待して、カロリーを抑えつつチキンナゲットを楽しめるレシピです。ジューシーさが出るように鶏もも肉を使って、子どもが大好きなコーンもプラスして作りました。
材料(4人分)・焼き麩……20g・鶏もも肉……1枚(300g前後)・卵……1個・コーン……100g・にんにく……1片・しょうが……1片・薄力粉……大さじ1・片栗粉……大さじ1・マヨネーズ……大さじ1・ごま油……大さじ1・中華だし……小さじ1・水……100ml・塩こしょう……適量・揚げ油……適量
作り方① 鶏肉を叩いて細かく刻む。② 水に中華だしを溶かす。③ 焼き麩を手で砕き、揚げ油以外の材料と一緒に粘りが出るまで練る。④ 揚げ油をよく温め、スプーンで③を落としてからりと揚げる。
麩の割合が結構多く、卵も入っているのでふわっとやわらか。肉々しさは控えめですが、味もしっかりつけてあるので、冷めてもおいしくやわらかです。お弁当おかずにもオススメ。
車麩に輪切りのたまねぎを重ねて肉巻きにしました。ビジュアル的にもドーナツ形で可愛く、車麩はやわらかなお肉のような味わいになります。
材料(4人分)・車麩……8個・豚バラ薄切り肉……400g・たまねぎ……1~1.5個・片栗粉……大さじ3・小ねぎ……1本・ごま……適量・油……大さじ1・しょうが……1片・砂糖……大さじ2・しょう油……大さじ2・だし汁……200ml
作り方① たまねぎを輪切りにし、耐熱皿に広げてふんわりラップをかけ、600Wの電子レンジで3分加熱する。② 車麩を水でもどしてからしっかり水気を絞る。③ 車麩に合わせてたまねぎの中心部分を外す。④ 車麩とたまねぎを合わせて豚バラ肉を巻く。⑤ 片栗粉を全体にまぶす。⑥ フライパンに油を引き、⑤を焼く。⑦ 全体に焼き目がついたら余分な油をキッチンペーパーで拭き取り、だし汁、すりおろしたしょうが、砂糖、しょう油を加えて煮絡める。⑧ 小口切りにした小ねぎとごまをふりかける。
※使わないたまねぎの中心部分は、ほかの料理に活用してください。
たまねぎの甘味とシャリッとした食感、ふわふわのやわらかさの車麩、豚バラ肉のうまみとコクが合わさって食べ応えあり。とろけるようなやわらかさのお肉!? と錯覚してしまうような味わいです。
サクサク食感を存分に発揮するのはお麩ラスク。水分を加えて戻すのではなく、焼いてさらにサクサクにするメニューです。作り方も簡単で味のアレンジもいろいろできるので、焼き麩の消費に困ったらぜひラスクにしてみて。
材料・焼き麩……20g・バター……30g・グラニュー糖……大さじ1・ガーリックパウダー……適量・ブラックペッパー……適量・パセリ……適量・ピュアココア……小さじ1・きな粉……小さじ1
作り方① 耐熱ボウルにバターを入れ、電子レンジで加熱して溶かす。② 焼き麩を加えて混ぜる。③ 3/4にグラニュー糖をまぶす。④ グラニュー糖をまぶしたものを3つに分け、そのうちの2つはさらにココアときな粉をそれぞれまぶす。⑤ オーブンの鉄板にオーブンペーパーを敷いて焼き麩を並べる。グラニュー糖をまぶしていないものはガーリックパウダーとブラックペッパーをふりかける。⑥ 180℃に予熱したオーブンで8~10分焼く。ガーリックラスクには刻んだパセリをかける。
ガーリックラスク、シュガーラスク、ココアラスク、きな粉ラスクの4種類の味ができ上りました♪
一番人気は王道のシュガーラスク。焼き麩のラスクはパンで作ったものよりもサックサク! あまりに軽い食感で、ちょっと噛んだら崩れて溶けていくような感覚です。噛む力が弱い小さな子どもから年配の方でも安心して食べることができます。
簡単に作ることができて家族には大好評。このためだけに焼き麩をストックしたくなるくらいです。
焼き麩は小麦と水を練って生まれるグルテンを原料として作られます。焼いて乾燥させてるのでとても軽く、保存が効くので備蓄食材としてもオススメです。
このグルテンは植物性のたんぱく質で、粘りやもっちり感を出してくれるもの。焼き麩はでん粉を取り除いて作られるため、高たんぱく質・低カロリーな食品としても注目されています。
基本的には水で戻して使いますが、メニューによっては戻し方もさまざま。サクサク感を活用する場合には、もどさずに使うこともできます。汁物に入れるだけではもったいないので、いろいろな使い方をしてみてくださいね♪
この記事のライター
マイナビウーマン子育て
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