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女優の小八重葵美(こやえ・あみ、13)がこのほど、スポーツ報知の単独インタビューに応じた。映画「わたしの知らない子どもたち」(西川美和監督、16日公開)で髪をばっさりと切り、少年として生きる戦争孤児の少女を好演。ピアノ未経験から約7か月のレッスンでショパンを習得した努力家でもある。二階堂ふみ(32)とダブル主演を務めた新星に撮影エピソードや理想とする将来像を聞いた。(有野 博幸)
感受性の豊かさが魅力だ。9月25日に宮城・電力ホールで行われた試写会。東北ユースオーケストラが映画のメインテーマ「太陽と子どもたち」を生演奏すると、悪戦苦闘しながら撮影した日々を思い出した小八重は壇上で感極まり、大きな瞳に涙があふれた。
演出家の蜷川幸雄氏(2016年死去、享年80)が生前、「いい役者の条件は心と体がつながっていること」と言っていた。ほぼ演技未経験ながら戦争孤児の琴子を演じた小八重は「リハーサルの時から自然と琴子が体の中に入ってきて、気持ちが入ったお芝居ができました」。心と体が直結した天性の女優だ。
琴子は焼け野原となった東京で、自分の身を守るため、少年として生きる。実際に髪の毛を丸刈りに近いベリーショートに切った。「自分の髪を切ることに抵抗はありませんでした。映画のためだし、これもいい経験かな。お風呂を出てからドライヤーを使う必要がなくなって楽でした」と無邪気に笑う。
約500人が参加したオーディションから大物ぶりを発揮した。「その日は、せりふとか歌の音程に不安があったけど、次の日から『よく考えたら、自分が一番うまかったよな』という謎の自信が湧いてきました」。合格は母親から知らされ、「ママが泣きながら『主演だよ』って。まさか主演とは…信じられませんでした」。撮影前からピアノを猛特訓。約7か月でショパンを弾けるようになった。
教師役の二階堂をはじめ、役所広司(70)、田中裕子(71)ら経験豊富な共演者に支えられた。「たくさんお芝居をやってきた方々に引っ張っていただきました」と感謝しつつ、「緊張はしませんでした」と強心臓ぶりを発揮。「楽しすぎて、ずっと撮影が続けばいいのにと思っていました」
カナダの第51回トロント国際映画祭に出品されるなど、世界的な注目作で初主演。演技の楽しさに目覚め、「うれしすぎます。夢みたいだなと思いながら過ごしています。いろんな役柄ができる『カメレオン女優』って言われたい」と瞳を輝かせる。近い将来、映画賞レースを席巻することになりそうだ。
◆小八重 葵美(こやえ・あみ)あらかると
▼生年月日 2013年5月28日。現在、中学1年生
▼身長 150センチ
▼出身地 千葉県
▼好きな食べ物 パンケーキ、肉じゃが、フライドポテト
▼チャームポイント 目。「キラキラしている」と言われるけど、自分では意識してません
▼得意科目 道徳。正解がないから好き。何を答えても大丈夫なので
▼部活動 剣道部
▼芸能活動のきっかけ テレビを見て、かわいい衣装を着られるのが羨ましいと思った
▼「わたしの―」撮影前に準備したこと 広島の原爆ドームと資料館を見学。「あの時代の人は、あんなにつらいことがあったのに、頑張って生き抜いたことがすごい」と思った
▼今後、挑戦してみたい役柄 ヤンキーとか戦う役。アクションは頑張れば、できると思う
◆「わたしの知らない子どもたち」 西川監督が前作「すばらしき世界」(21年)の製作過程で出会った佐木隆三氏のノンフィクション「身分帳」で焼け跡や闇市で生き延びた孤児の存在を知り、企画。1945年、終戦直後の東京を舞台に身を守るために少年として生きる戦争孤児の少女・琴子(小八重)が飢えや孤独と闘う姿を描く。
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スポーツ報知
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