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フレンチカジュアルの定番といえばボーダーがありますよね。なので「パリにはボーダーをおしゃれに着こなすパリジェンヌが大勢いるに違いない」と期待していました。ところが…。パリに行くたびに「あれ?」と感じてきたことをお伝えします。
セントジェームス、プチバトー、ゴルチエ…ボーダー柄をアイコンとするフランス系のファッションブランドはたくさんあります。
日本におけるボーダーの愛されぶりは確たるもの。ためしに街で「ボーダー柄を身につけた人」を探すと、少なくとも東京ではシーズンやトレンドを問わず大勢います。親しみやすく合わせやすい定番の存在なんですね。
で、パリです。パリといえばファッションの都。先に挙げたフランス系ブランドのイメージも手伝って「本場のボーダー」を着こなすパリジェンヌに期待していました。
しかも行きのエールフランスの機内安全ビデオに登場する女性は皆かわいいボーダー姿。こりゃ現地に着いたら大変なことになるぞ…!
が、パリ市内でボーダーを着ている人を探そうとすると、いつ行っても、見当たりません。むしろ入国審査時に同じ列にいた日本人や中国語を話す女子がボーダーを着ている。
ちがう!現地のボーダー女子が見たい!…といった私の理不尽な心の叫びをよそに、パリジェンヌは全然違う格好をしています。
ボーダー着てるパリジェンヌ、どこ!?
黒です。圧倒的に黒。そしてパンツスタイルにスニーカー。
それこそ「マカロンカラー」なんてマカロンでしか見ない。いや、パリジェンヌにマカロンカラーは期待してなかったけど…。
ブティックや香水専門店のマダムは「仕立ての良い黒か白のブラウスに凝ったシルエットの黒スカート」で、素敵…。でもやっぱり黒!
総じて彼女たちはシンプル。ヴァンドーム広場であろうが、マレであろうが、もっと外れの移民が多く暮らす地区であろうが、そうです。そして失礼を承知で言えば地味な人も多い。
フランス内外の他の都市に行くと急にZARAっぽいカラフルでライトな生地が目に入ります。
つまり、あの徹底したパリジェンヌの「シンプルさ」は「パリの“日常の”ドレスコード」なのかもしれません。
私はファッションウィークにパリにいるわけではないし、夏の真っ昼間の平日のパリばかり見ています。例えるなら、日本の日常では、花火大会や祭でもない限り浴衣姿の人をそう多く見かけない感じでしょうか。
自分の偏ったパリ観を恥じました。
この疑問を掘り下げると「おしゃれってなんなんだ」となり、難問です。
でも自信を持って自分の好きな服を着ている人は素敵。東京にいようが、パリにいようが、それは同じです。 そして、どの国のどんな土地にもトレンドや独特のドレスコードがあります。
そういったドレスコードと自分の好みとのバランスの妙が「おしゃれ」なのかもしれません。
シンプルなシャツにゴールドの大ぶりな耳飾りを合わせたパリジェンヌが忙しなくタバコを吸いながらカフェでスマホを触る様子は素敵ですが、これが東京なら印象は違うはずです。
「パリに行ったらパリジェンヌを気取ってみたい」とお思いの方、ボーダーではなくシンプルなトップスやパンツを選ぶと日常を味わえます。
そして「いやいやパリにもボーダー着てる人いっぱいいる!」とご存知の方、ぜひ、その地区を教えてください。その場所こそ私が永遠に憧れる「夢のパリ」です。
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この記事のライター
ユカワレイ
170
都内のデジタル関連企業でディレクターとして働くOL兼ライター。主にガジェットや書籍のコラムを書いています。このままOLを続けるか、ライター仕事の比重をあげていくか、あれこれ人生の悩みどころ。楽しくビキニを着るために筋トレだけは続けます。女の気持ちが上がるようなアイテムのことばかり考えて生きているので、michillではそれらにフォーカスしてお伝えできればと考えています。
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