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夫婦で?一人で稼ぐ?世帯年収1000万円でゆとり生活はどっち?

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一般的に、年収1000万円といえば、何となく「お金持ちのスタートライン」というイメージがありますよね。しかし、夫婦で1000万円稼ぐのと、一人で1000万円稼ぐのは結局どちらが良いのか考えた事はありませんか?今回はそんな疑問にスポットを当ててみました。

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目次

年収1000万問題:夫婦と一人、「手取り」年収が多いのはどっち?

まず、一人で1000万円稼ぐ場合、所得税、住民税、社会保険料を差し引いて概算すると、実質の手取り年収は約730万円程度になります。一方、世帯で稼ぐ場合だと、手取り年収は約780万円となります。この差は実に50万円もあり、月に4万円以上も実質の手取りが増える計算になります。この差は大きいですね。

そのため、「手取り年収」という観点から言えば、世帯(夫婦共働き)で1000万円稼ぐ方が有利、という結論になります。

計算式

「年収1000万円×ひとり」の場合の計算式
(税引き前収入)1000万円-所得税715,800円(7.2%)-住民税576,700円(5.8%)-社会保険料1,396,547円(14%)=(手取り収入)7,310,953円

「年収500万円×ふたり」の場合の計算式
(税引き前収入)1000万円-所得税285,100円(2.9%)-住民税489,100円(4.9%)-社会保険料1,416,105円(14.2%)=(手取り収入)7,809,695円

※上記の計算式は、簡略化した概算です。なお、今後の税制改正などの要因により上記の金額は変動する可能性があります。

年収1000万問題:夫婦で稼いだほうが生活が「豊か」?

ここで、一口に年収1000万円といっても、人それぞれのライフスタイルによって、生活に必要な金額(コスト)はマチマチです。もし、住んでいるエリアが東京や都心エリアの場合は、住居コストが割高になりますし、さらに子どもが複数人いるような家庭の場合、教育費もかさみます。実際、そうした家庭では、世帯年収1000万円でも「カツカツで苦しい」、と感じている人も少なくないようです。

そのため、「地方エリア在住で、子どもがいない」などの前提条件が整えば、一人で1000万円稼いでいる家庭でも、世帯年収1000万円の家庭よりも生活が豊かであるというケースも考えられます。

世帯年収と一人で稼ぐ場合のどちらが有利か不利か、とは一概には言えません。

年収1000万問題:一人で稼いだほうが生活が「楽」?

一方、生活が「楽かどうか」という観点から考えると、また少し違う結論に達します。

まず、一人で1000万円稼ぐ家庭の場合、基本的にはもう一人が家事や育児を主体的に請け負えば、(多少のお手伝いはあるにせよ)稼ぐ方は仕事にエネルギーをより集中でき、もう一人は仕事にエネルギーを奪われる事なく、集中して家事を行える、というメリットがあります。稼ぐ方が仕事に集中出来るタイプで、もう一人が家事に集中出来るタイプであれば、それぞれの得意分野を補い合い、ストレスの少ない生活を送る事が出来るでしょう。

一方で、世帯で1000万円稼ぐ家庭の場合、夫婦のどちらも、家事、育児に振り分けられる時間とエネルギーが限られている、というデメリットが生じます。この場合、お互いに良く話し合い、家事も育児も効率良く分担し合えるような工夫が必要になります。この調整のために必要なエネルギーの度合いは人によって異なるでしょうが、「家事分担の調整によるストレス」がもし生じてしまう場合、世帯年収1000万円の家庭はやや不利になる可能性は否めません。

年収1000万問題:おわりに

結局、一人で1000万円稼ぐのと世帯で1000万円稼ぐのはどちらが良いのか?それは、あなたが人生で「何を重要視するか」という前提条件によって結論が変わってきます。

数字上の手取り年収という観点では、世帯年収1000万円の家庭の方が確かに有利です。

しかし一方で、実際の生活が「豊か」であるかどうか、またストレスが少なく「楽」であるかどうか、という観点も重要な要素であり、日々の生活をより幸福なものにするため、それぞれのケースに合わせ、合理的な選択を取るのが一番良いのではないでしょうか。


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この記事のライター

岩波慶

株式会社セレンダブル代表。実業家、個人投資家。1989年生。株式投資では、高配当、セクター戦略を取り入れ、主に米国株とETFベースでポートフォリオを組成。経済や投資を分かりやすくお伝えします。

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