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界 長門
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2023年秋の山口旅行は界 長門がおすすめ!露天風呂を独り占め♡まったり温泉旅

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「藩主の御茶屋屋敷」をテーマとした、山口県にある星野リゾートの温泉旅館「界 長門」に、俳優でフォトグラファーの染谷ノエルが訪問。そこでの体験を2回にわたってレポートします。1回目は開湯600年の歴史を持つ長門湯本温泉や、武家文化を生かしたご当地部屋を紹介。細部までこだわり抜かれた空間で、山口県の伝統文化にたっぷり触れてきました。

目次

「藩主の御茶屋屋敷」がテーマ

長門湯本温泉は、江戸時代、歴代の藩主もたびたび湯治に訪れていた温泉地です。「界 長門」は、長門湯本温泉の中心を流れる「音信川(おとずれがわ)」にかかる曙橋のたもとに位置します。

参勤交代の時に藩主が休む場所「本陣」として使われた御茶屋屋敷のイメージと、現代の建築を融合した造りが特徴。山口県ならではの武家文化をたっぷりと体験できる温泉旅館です。

界 長門の公式サイトをチェック >

「長門湯本温泉観光まちづくり計画」の一環としてオープン

高度経済成長時代には、約40万人もの旅行客が訪れる温泉街として栄えていた長門湯本温泉。しかし、近年の旅行スタイルの変遷とともに2014年には温泉街の旅行客が約20万人まで減少しました。

そこで長門市が主体となり、2014年より温泉街の再生に向けた取り組み「長門湯本温泉観光まちづくり計画」がスタート。

その一環として2020年、長門湯本温泉に「界 長門」が開業し、同時に温泉街としての全面リニューアルも行い、古くて新しい温泉地として生まれ変わりました。

気軽にそぞろ歩きや食べ歩きを楽しめるようになっています。

山口県最古の温泉を楽しめる大浴場

「あつ湯」と「ぬる湯」のある内風呂

山口県最古・開湯600年の歴史を持つ長門湯本温泉は、かつて藩主が湯治に訪れた場所と言われています。藩主を癒した湯は、アルカリ成分が強く、トロッとしていて柔らかく、化粧水のような成分の泉質が特徴で「美肌の湯」とも呼ばれています。

内風呂は、湯温が高い「あつ湯」と源泉かけ流しの 「ぬる湯」があります。

長門湯本温泉は源泉が39度程度とぬるめの温度。体の芯から温めてくれ、冬でも湯冷めをしにくく、ゆっくりと長風呂を楽しめます。あつ湯とぬる湯を何度か繰り返して、いざ露天風呂へと向かいます。

日常を忘れさせてくれる露天風呂

内風呂を抜けた先には、庭園を眺めながら浸かれる露天風呂があります。心地良い風を感じながら、日常を忘れてリフレッシュ!

湯口には流しそうめんのような形をした板が。夜になると辺りは静寂に包まれ、お湯が流れてくる音だけが鳴り響き、ボーッと一息。極上のリラックスタイムです。

長門湯本温泉の歴史に触れる「温泉いろは」

温泉に入る前には、「界 長門」の湯守りが、紙芝居を使って長門湯本温泉の歴史とともに泉質やおすすめの入浴法などを説明してくれる「温泉いろは」へ。

約600年前のある月の明るい夜、長門の山間に佇む大寧寺(たいねいじ)の住職がお寺の中を散歩していると、石の上で坐禅をしている老人を見つけました。声をかけると、その老人は住吉大明神で、「ここで勉強させてほしい」と大寧寺へ通うように。

住職が住吉大明神に袈裟を贈ると、そのお礼に住吉大明神は温泉を湧かせました。それが長門湯本温泉の始まりといわれています。

神様が湧かせてくれたお湯なんだなと思いながら入ると、いつもとは少し違った気持ちに包まれます。

ご当地部屋「長門五彩の間」

かつて参勤交代の際に、各藩の藩主が宿泊したような部屋をイメージしたというご当地部屋「長門五彩の間」。部屋の中の高貴なしつらえは見ごたえがあります。

長門五彩の間の“五彩”とは、部屋を彩る5つの要素、山口県の伝統工芸「徳地和紙」「萩焼」「萩ガラス」「大内塗」、「窓から見える四季折々の景色」のこと。

部屋に入って最初に目に飛び込んでくるのは、色とりどりの和紙で作られたベッドボード。800年以上も前から伝わる手すき和紙で、山口市の無形文化財に指定されている「徳地和紙」が使われています。

寝台を華やかにしてくれる色合いや模様に、思わず見惚れてしまいます。ベッドスペースは、格式ある寝床として畳から一段高く、そして格子状の囲いがついています。

優雅な絵模様が特徴の山口県の伝統工芸品の「大内塗」は、美しい漆塗りと金箔を使った「箔絵(はくえ)」が特徴 。部屋の入口に飾ってある対の人形は、夫婦円満の象徴ともいわれる「大内人形」です。

同じく大内塗の人形のルームキー。ほっこりした表情に癒されます。

ベッドの脇には、ちょっとしたワークスペースが設けられているので、お籠りワーケーションにピッタリです。

贅沢空間を独り占めできる露天風呂

「界 長門」は、本館に30室、別館に10室の全40室があり、別館は全室露天風呂付き。

今回宿泊したのは、別館10室のうち4室だけの特別室です。広々としたリビングスペースを進むと、坪庭と露天風呂があります。

他人の視線を気にすることなくプライベートな空間で、美肌の湯をゆったりと堪能できます。

お湯が熱すぎないので、浸かって体を温めていると、あまりの心地の良さに少し眠りそうになるほど。

朝は湯面に緑が映り込んだ姿が美しく、夜は静かな空間で何も考えずに落ち着く時間を過ごせ、滞在中に何度も入りたくなります。

目の前にはみかんの木やモミジの木があり、みかんの実がなる姿や葉が真っ赤に染まる姿など、四季折々の美しい情景を楽しめます。

伝統工芸品に触れながらいただく夕食「牛と旬菜の瓦焼き会席」

山口県は三方を海に囲まれているため、各港から新鮮な魚介が揚がります。

夕食は、半個室の食事処で、全国第二位の摂取量を誇る山口名産のイカなど、ご当地の旬食材をふんだんに使った会席料理をいただきます。

先付けの「烏賊の二色和え 生うに添え」は、桃の形をした萩焼の器で。

下からイカ墨、イカと大葉、生雲丹で、イカ墨の跡が残る港の情景をイメージしています。イカは、甘みが強く肉厚で柔らか、大葉と食べることでさっぱりと美味しくいただけます。

山口県内唯一の桶職人による桶を使った装飾が目を惹く、目にも鮮やかな宝楽盛り。

底のない桶は、お客様の未来の見通しが良くなるように、という願いが込められているのだとか。徳地和紙で作られた飾りが、さらに彩りを添えてくれます。

お造りのフグは、定番のポン酢か、塩+オリーブオイルで。

フグの歯ごたえと旨味を楽しみながらお箸を進めていると、お皿いっぱいに盛られたフグも気づいた時には、なくなってしまっていました!いくらでも食べられそうです。

メインは「牛と旬菜の瓦焼き」。山口県下関の郷土料理「瓦そば」から着想を得た瓦焼きです。鉄板ではなく、石州瓦(せきしゅうがわら)でスタッフが焼いてくれます。

遠赤外線効果で焼き上げたお肉は、とても柔らかくてジューシー。瓦の蓋とスタッフの制服の袖が同じ模様ということに気づき、思わず心が躍ります。

薬味は、5種類の中からお好みで。

山口県オリジナル柑橘「長門 ゆずきち」を使ったゆずきち胡椒、長門市で作られている百姓庵の塩、長門では焼き鳥にかけて食べるというガーリックパウダー、まろやかな味の醤油麹、古来から親しまれてきた粉山椒があります。

お食事の相棒は、みかんのお酒「シセラ(cicera)」。みかんの島といわれる山口県にある周防大島の、ワイン農家が作る果実酒です。

自社農園でシセラ専用の温州みかんを栽培し、ワインと同じ非加熱・低温発酵で醸造。本格的な辛口の蜜柑の果実酒に仕上がっています。みかんの香りや酸味が心地良く、飲みやすいお酒です。

デザートは、夏みかんの丸漬けというお菓子が載った「夏みかんあんみつ」。甘すぎずさっぱりと食べられ、とても美味しい!抹茶味の生ういろうと、夏みかんのマルマレットと一緒にいただきます。

次回は「界 長門」でできるアクティビティを紹介!

今回は、ご当地部屋「長門五彩の間」、そして豪華な夕食など施設の情報をたっぷりとご紹介しました。

「界 長門」で体験できるアクティビティを紹介した記事も、併せてチェックしてみてくださいね!

界 長門の予約はこちらから! >

温泉旅館「界 長門」基本データ

<住所>〒759-4103 山口県長門市深川湯本2229-1
<TEL>050-3134-8092(9:30〜18:00)
<駐車場>あり

行き方・アクセス

<車>中国自動車道「美祢IC」から約30分
<電車>JR西日本「長門湯本温泉駅」から徒歩で約15分

※この記事は2023年8月の取材内容に基づき執筆されています。時期により、イベントや食事などの内容が変更になっている可能性があります。詳細は「界 長門」にお問い合わせください。

星野リゾートの温泉旅館「界」をチェック >

PROFILE

染谷ノエル(Noel Someya) / 俳優・フォトグラファー

東京都出身。演劇を学ぶため中学卒業後に単身渡英し、ノーサンプトンのBosworth Independent Collegeなどに通う。4年半後に帰国、上智大学にて英文学を専攻。在学中より劇団、東京ジャンクZに所属、舞台俳優のキャリアは15年目を迎える(2023年時点)。写真は留学中、"Photography"の授業がきっかけで本格的に取り組むようになった。旅や日常をドラマチックに切り取る表現を得意とし、雑誌やWEBメディアなどでの作品掲載多数。 撮影、執筆、被写体の三役をこなすキャリアを活かし、取材、連載などでも活躍する。

Twitter: @noel_engeki
Instagram: @noelle.s12

STAFF
Photo&Writing:Noel Someya 
Edit:michill編集部



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