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寒くなると恋しくなるのは、熱燗。そして鍋! 外から帰って来て、あったかーい鍋をつつきながら味わう熱燗は、体の芯まで染み入り、体の冷えも、1日の疲れもどこへやら。今回は、定番中の定番、湯豆腐を様々にアレンジ。安くておいしく、様々な味をしかと受け止める豆腐の包容力!サスガです!
こう寒くなると恋しくなるのは、熱燗!体の芯から温まり、体にやさしく、二日酔いにもなりにくい、いいことづくめの熱燗。
なかでも広島の竹原市にある酒蔵「竹鶴」の純米酒は、十数年来、我が家の定番中の定番!NHKの朝ドラ「マッサン」のモデルとなった日本ウイスキーの父・竹鶴政孝さんの生家でもあるので、ご存知の方も多いかと思います。
燗をつけると、味わいはさらに膨らんで…、食事にあうんですねぇ、これが…。たまらん!のです。
そんな燗酒をちびちびやりつつの晩酌のお供は、鍋!なかでも湯豆腐って、つくづく良いものだなぁと思うのです。お豆腐だったら日本全国いつでもどこでも調達できるし、しかも安くて、高タンパクで、低カロリーで…、昆布をしいた土鍋にお豆腐とお水を入れて煮るだけで出来てしまう。
そして、あったかくてふわふわのお豆腐がお腹のなかにおさまった時の、あの安堵感と言ったら…。冬の夜、これほど満ち足りた気持ちにさせてくれるインスタントに食べられるフードって、あるだろうか?と真に思います。
冬のおなじみ、湯豆腐。大定番、ポン酢醤油やかつお節醤油で頂くのも最高だけれど、そればかりでは飽きてしまいますよね? 酒の肴は、ちょっとずつ、ちまちまいろいろ食べたいのが、お酒呑みの本音なもので、今回は、手軽に出来て我が家で人気の湯豆腐アレンジを5種類ご紹介します。
江戸時代に「豆腐百珍」という百種類もの豆腐料理を紹介したレシピ本が大流行したそうです。豆腐の様々な味を受け止め、それぞれの味わいを高め合う、包容力と変幻自在さが評価されていたのは、そんなにも遥か昔からのこと。
さらに多くの食文化を取り入れた平成の世に暮らす私は、和から韓国、イタリアン、アジア風に…。いつの世も偉大なる豆腐の底力、しかと味わっちゃってください。どれもあうんですよー、熱燗に。
ピリ辛コチジャンナッツ湯豆腐
まずは韓国風。ピリッと辛甘いタレにナッツのカリカリがアクセント。
玉ねぎのみじん切り…小さじ1
カシューナッツのみじん切り…小さじ1
コチジャン…小さじ1
醤油…小さじ1/3
ラー油…適宜
① すべての材料をあわせる
② 湯豆腐に①をかける
ココナッツナンプラー湯豆腐
ココナッツとナンプラーで一気にアジアン!
ココナッツファイン…小さじ1
ナンプラー…小さじ1
ココナッツオイル(液状のもの。なければサラダ油でも)…小さじ1/2
柚子ごしょう…少々
パクチー…あれば
① すべての材料をあわせる
② 湯豆腐に①とあればパクチーをかけて頂く
ピリ辛コチジャンナッツ湯豆腐(写真左)と、ココナッツナンプラー湯豆腐(写真右)を石木文さんのてふてふのオーバル皿に。一口サイズに切ると、おつまみ感が増してきます。
ねぎ味噌湯豆腐
味噌にねぎ、これぞ間違いなくお酒を誘う組み合わせ。
味噌…小さじ1
みりん…小さじ1
太白ごま油…小さじ1/2
細ねぎ…少々
① 鍋に味噌、みりん、ごま油を入れて弱火で練る。
② ①に1.5cm長さに切った細ねぎを加える
ねぎ塩ごま油湯豆腐
ねぎと豆腐を混ぜてくずしながら、ちびちびどうぞ!
ねぎの白い部分のみじん切り…小さじ2
塩…少々
ごま油…小さじ1
① 湯豆腐にねぎをのせる
② ①に塩とごま油をかけて頂く
ねぎ味噌(写真左)と、ねぎ塩ごま油(写真右)。タレは蓮華に盛ってみました。
ニンニク…1片
唐辛子…1/2本
ちりめんじゃこ…小さじ2
オリーブ油…大さじ1強
① ペペロンチーノを作る要領で、オリーブ油にニンニク、唐辛子を入れ、弱火にかけ香りを出す
② ①にちりめんじゃこを入れ、カリカリ香ばしくなるまで炒める
③ 湯豆腐に②をオイルごとかける
ペペロンじゃこ湯豆腐は、塗師・中野知昭さんの羽反汁椀にあわせました。漆のお椀は、熱伝導率が低いので熱々のものを入れても手が熱くなることがなく、なかのお豆腐は熱々のまま。その美しさはもちろんのこと、鍋の取り鉢としても優秀なのです。漆の椀の触れごこち、口当たりの優しさに、1日の疲れがふっと消えていくようです。
我が家で年中、大活躍してくれている三重県伊賀の土楽窯の口付黒鍋7寸。鍋焼きうどんサイズのこの小ぶりな土鍋は、ちょっとした晩酌のお供を作るのにもとっても重宝しています!
だんだんと冷え込みが厳しくなっていく晩に、旦那さまとアレンジ湯豆腐で家飲みはいかが?
この記事のライター
広島の器と道具の店「LOUTO」店主/フリーランスエディター
田中雪絵
6035
地元福岡にて編集部に勤務後、フリーランスのエディターとして活動。2008年に器と道具の店「LOUTO」を主人の実家のある広島に開店。自身が実際に使い、惚れ込んだ器や道具を、使い手の実感を込めて紹介する。また月に一度、企画展や作家の個展も開催。何よりの楽しみは、毎日の料理と晩酌!
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