冷えの種類は、実はひとつじゃない
はじめまして。
六本木の美容鍼灸サロン、コスメティックミューズの木村瞳と申します。
サロンオーナーと美容鍼灸師をしながら、いろいろな媒体でコラムも書かせていただいております。
今回は美容鍼灸師らしく、冷え性に効果的なツボを使ったセルフケアについてご紹介します。
この季節、みなさんのお悩みの上位にくるのは、冷えなのではないでしょうか?
東京でも、低温注意報が発表されたり、20センチを超える積雪となったり、2月・3月は暦の上では春とはいえ、まだまだ寒さが厳しい季節。
冷え性の女性にとってはつらい時期ですよね。
さて、この冷え性、東洋医学的にみると、実はいくつも種類があるのですが、今回は、特に多くの方に当てはまりそうなものをピックアップしてみます。
陽虚(ようきょ)タイプの冷え性
・手足が冷える
・顔が青白い
・下痢をしやすい
・横になってじっとしていたくなる
こんな方は、「陽虚(ようきょ)」という冷えの状態です。
体がエネルギー不足のために、寒さが入りやすいというのが特徴で、それにより血の巡りも悪くなりやすいタイプ。
陽虚タイプの方におすすめのツボはこちら。
陽陵泉(ようりょうせん)
膝の外側の、足の側面にあるぽこっと出ている骨の前方ななめ下のへこみ。
血寒(けっかん)タイプの冷え性
・暖房がついていても寒さを感じる
・特に手足が冷える
・冷たいものを飲むことが多い
こんな方は、「血寒(けっかん)」という冷えの状態です。
寒さで体が冷えたことで、体内の血まで冷えてしまっているのがこのタイプ。
冷えがひどくなり、血の流れが悪くなって1ヶ所で滞ってしまうと、そこに痛みが出ることもあります。
血寒タイプの方におすすめのツボはこちら。
三陰交(さんいんこう)
内くるぶしの指4本分上。
腎虚(じんきょ)タイプの冷え性
・寒がりだ
・腰や膝が冷える
・下痢をしやすい
・むくみやすい
こんな方は、「腎虚(じんきょ)」という冷えの状態です。
東洋医学では、「腎」が成長と老化を司ると言われているのですが、この腎が弱って減ってきている、つまり老化してきているのがこのタイプ。
腎虚タイプの方におすすめのツボはこちら。
太渓(たいけい)
内くるぶしとアキレス腱の間のへこみ。
ツボの押し方
どのツボも、痛気持ちいいくらいの強さで、5秒×5~10回程度押してみてください。いまいち場所がわからない、という方は、ちょっと位置をずらしてみたり、まっすぐ下に押すのではなく、骨に向かって押すなど、押し方を変えてみるとわかりやすいかもしれません。
また、ツボを押すのもいいですが、より温めたい方にはお灸がおすすめ。「せんねん灸」というメーカーの、「はじめてのお灸moxa」や「レインボー」という種類が、ソフトな温かさで初心者の方向けです。
ネットで手軽に買えますし、火をつけてツボにペタッと貼るだけなので、使い方も簡単ですよ。
女性に冷え性が多い理由
女性に冷え性が多いのは、生理のときや出産後などに、「寒邪(かんじゃ)」という寒さの影響を受けやすいため、と言われています。
ですので、お腹、腰回りはなるべく冷やさないようにしましょう。
腰回りでぜひ温めていただきたいのが、お尻の真ん中の上の方にある仙骨という骨。
この骨のうえにも、冷えに効くツボがいくつかあります。
ちょうど、お尻の割れ目に中指が当たるように触ったときに、手のひらが当たっている部分が仙骨の位置ですので、このあたりを広めの範囲で、ホッカイロなどで温めてみてください。
冷えは、美容にも健康にもよくないもの。
冷えを防ぐために、ぜひこちらのツボを押してみてくださいね。