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春の楽しみにアスパラガスがあります。国産のアスパラはこの時期にしか食べられないので、出回るのを楽しみにしている野菜です。3月ごろから四国のものが出回り、5月に入ると北海道のものが。料理家シトロンヨーコが自宅で毎年作っているグリーンアスパラとホワイトアスパラを使った簡単で美味しいレシピをお伝えします。
食材を料理するとき、「この食材のどこが美味しいか」を考えます。アスパラガスの場合は甘み・ほろ苦さ・香・みずみずしさ・食感が浮かんできます。
そうするとその美味しいところをいかに大切にするかを考えるわけです。美味しいところを強調できるよう、失わないようお料理するといつもの素材がずっと美味しくなりますよ。
グリーンアスパラガスはガクを包丁でとり、下1/3の皮をピーラーでむきます。ホワイトアスパラガスはより繊維が強いので全体の皮をむきます。茹でる場合はむいた皮はとっておきましょう。
この時、下まで皮をひかずに最後にまとめて切るとゆでた後皮をはずすのが楽になります。
アスパラガスが丸ごと入る鍋に湯を沸かします。1%の塩を加え、塩が溶けたらアスパラガスの皮を入れます。アスパラガスの皮に火が入り甘い香りがして来たら、いよいよアスパラガスを入れます。
好みの固さになったらザルに上げます。
・アスパラガスは皮をむいてからでないと茹でられません。でも、その皮にアスパラガス特有のよい香りがあるのです。
そのまま茹でるとアスパラガスの香りが弱まってしまいますが、むいた皮を先に茹でて湯にアスパラガスの香りを移してから茹でればアスパラガスの香りが失われることなく良い香りに仕上がるのです。
・茹でた後は冷水に入れれば色がとてもきれいになりみずみずしく仕上がります。ザルに上げると香りがそのまま残ります。料理の仕上がりのイメージによって使い分けるとよいでしょう。
グリーンアスパラガスを使ったマリネをご紹介。とても簡単で美味しいので、PetitCitronのレッスンで以前紹介したところ、作りました率がとても高かった1品です。
グリーンアスパラガス 4本
赤パプリカ 1/2個
新玉ねぎ 1/2個
生ハム 2枚
ケッパー 小さじ1
〇マリネ液
レモン汁 小さじ1
白ワインビネガー 大さじ1と1/2
塩・コショウ 各適宜
オリーブオイル 大さじ2
① アスパラガスはがくを取り除き、ピーラーで皮をむく。皮と一緒に塩ゆでする。(上記参照)冷めたら斜め4cmに切る。
② パプリカは4mm幅に切り斜め半分に切る。新玉ねぎは薄切り。生ハムは2cm幅に切る。
③ ボウルにマリネ液の材料よりオリーブオイル以外を全て入れてホイッパーでよく混ぜる。オリーブオイルを少しずつ加えながら混ぜる。
味を整え、ケッパー・①②の野菜・生ハムを加え15分~2時間冷蔵庫でマリネする。
※翌日食べたい場合…、アスパラガスは茹でて切っておき、生ハムと共に当日合わせましょう。玉ねぎとパプリカは前日からマリネして大丈夫です。
茹でずに焼いたアスパラガスは甘みと苦味のバランスがよく大人の味に。オーブンから出したとたん、アスパラガスの香りがあふれます。
グリーンアスパラガス 8本
パルミジャーノレッジャーノ 削って大さじ2
塩・コショウ 適量
① 耐熱皿にオリーブオイル(分量外)を塗る。
② アスパラガスはガクをとり、下1/3の皮をピーラーでむく。塩を全体にすりこむ。耐熱皿の長さに合わせて切る。
③ 耐熱皿に②のグリーンアスパラガスを並べ、上にパルミジャーノレッジャーノをふりかけ、コショウをふる。
④ 180℃に予熱を入れたオーブンで12分焼く。出来立て熱々をお召し上がりください。
実はこの料理、ホワイトアスパラガスでも美味しいのです。焼き時間を3分ほど伸ばせば同じ作り方でOKです。
ヨーロッパでは古くから重宝されていたホワイトアスパラガス。最近は日本でも美味しいものが作られるようになりました。
数年前、PetitCitronのレッスンで初めてホワイトアスパラガスの料理を紹介した時はまだ缶詰しか食べたことのない方が多かったものです。
缶詰とは全く別の生だからこその味わい・香りをお楽しみください。
ホワイトアスパラガス 12本
卵 4個
パルミジャーノレッジャーノ すりおろし小さじ4
オリーブオイル 小さじ4
イタリアンパセリ (あれば)適量
塩・コショウ 適量
酢 大さじ1
① ホワイトアスパラガスは全体の皮をピーラーでむき、塩をなじませオリーブオイルをからめる。
② グリルパンあるいはフライパンでホワイトアスパラガスの甘みが出るまで中火~弱火で約10分焼く。
③ 小鍋に湯を沸かし酢と塩を入れる。フツフツしない火加減にし、箸で鍋の中の湯をぐるぐると回し水流を作る。その中心に卵を1つ入れる。
水流で卵の白身が黄身を包む。弱火で1~2分白身に火が入り黄身はほぼ生の状態で冷水にとる。同様に必要な卵の数をひとつずつ作る。
④ 皿に②のホワイトアスパラガスを並べ、上に③のポーチドエッグをのせる。パルミジャーのレッジャーノをふりかけ、コショウ、みじん切りのイタリアンパセリを散らす。オリーブオイルをかけまわす。卵を崩し、ソースとして絡めながら食べる。
旬のものを食卓に。家庭料理のなによりのご馳走だと思います。少し丁寧にお料理すると食べる人にもその美味しさは伝わります。
料理家Citronヨーコの日々の食卓が皆様のお役に立てましたら嬉しく思います。
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この記事のライター
Citronヨーコ
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料理研究家Citronヨーコ。神奈川県横浜市たまプラーザで料理教室PetitCitronを主宰。フランス料理・和食・イタリアン・豆腐料理をベースにした家庭料理が専門です。四季をいかした梅干・ラッキョウなどの保存食つくりも年間を通して大切にしています。世界・日本各地の生産地を廻って美味しいものを求め歩くのもライフワーク。シェフを呼んでのレッスンや年に数回、レストランでの食事会も主宰しています。フランス2つ星レストラン研修・豆腐マイスター協会理事。
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