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こんにちは。「予防医学」を啓蒙するアンチエイジング医の中村康宏です。健康に関する正しい情報を使いこなす令和時代の概念「ヘルスリテラシー」を伝えています。
よく、○○を食べたら白髪が治った!という話しを聞きますが、これは医学的に本当なのでしょうか。
よく、わかめやひじきなどの海藻は髪を増やすと言いますが、これはちょっと疑問です。
黒い色からの連想で髪への効果を期待するのでしょうが、少なくとも色素部分は効いていません。
ただ、海藻に含まれる成分のうち、ヨードには甲状腺ホルモンへのよい影響が期待できます。そこでトータルな健康に何かしらのプラスができる可能性はあります。
白髪と薄毛はだいたい同時に進行します。毛髪サイクルの急激な変化が根底にあるからです。
薄毛は回復することがあります。というのも、毛髪はいちど抜けると休眠期に入り、半年から1年ほどを経てまた成長期にハリウのですが、この間にホルモン分泌が回復すれば薄毛は緩和される可能性があるのです。
が、白髪は別。白髪が治ることは考えられません。
そもそも白髪が生える時点で毛根のメラニン細胞産生システムがおかしくなっており、いちど白髪になったらもう戻らないと考えるのが妥当です。
女性に見られる抜け毛のうち、全体的に均一に毛髪が薄くなるびまん性脱毛症や分娩後脱毛症を治療する場合に、外用のミノキシジルのほか、内服でパントテン酸を使います。
薬剤名パントガールにビタミンBが配合されていることでもわかる通り、この内服を続けるとビタミンB全般の腸での吸収効率が悪くなります。
髪の毛よりも身体機能の更新に先に使われていくので不足すると考えられており、何かを治療する際には別の側面からも補っていく、統合的な医療が必要になります。
身体の変化は「レセプタがなくなる」ことで起きます。高脂血症を引き起こすコレステロールの増大も同様。酵素か受容体がなくなることで、身体に取り込める量が減っていくのです。
医師・予防内科医・米国栄養士・産業医・MPHホルダー(米国公衆衛生学修士)
中村 康宏先生
米国留学を経て、健康増進・健康防衛のための医療を提供すべく「中村康宏内科クリニック」を京都で開業。その後、日本初のアメリカ抗加齢学会施設認定を受けた「虎の門中村康宏クリニック」を東京で開業。一般内科診療、アンチエイジングを追求する女性への美容医療、外国人の企業検診や訪日旅行客へのヘルスケアサービス、IT企業の社長へジムの運動メニューまで考える「顧問ドクター」、産業医として、企業のメンタルヘルスに関する相談などの予防に特化した医療サービスを提供している。無料相談会も全国各地で実施、ぜひお運びください。
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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