/
「カルデラの地が生んだ大自然にひたる」をテーマとした、大分県にある星野リゾートの温泉旅館「界 阿蘇」に、俳優でフォトグラファーの染谷ノエルが訪問。そこでの体験を2回にわたってレポートします。2回目はご当地楽「カルデラBAR」や「撫で杉」などの大人も夢中になれる魅力的なアクティビティのご紹介です。
【露天風呂付きご当地部屋の紹介をした1回目の記事はこちらから】
2日目の始まりは、本館テラスにて体験する「現代湯治体操」から。阿蘇五岳を望む見晴らしのいいテラスで、山々を眺めながら体を動かします。
朝の新鮮な空気を身体いっぱいに取り込む呼吸と、ストレッチがメインの内容です。
途中、見上げて深呼吸するタイミングが何度かあるのですが、その度に大きな木の葉っぱたちと空を眺めます。風でさわさわと揺れていて、今日は雲が少し早く流れてるな、なんて思いながら、フーッと息を吐きます。
体操が終わると、そのままハーブティーをいただきます。ティーカップに注がれた透き通った薄いオレンジ色のハーブティーに、木や空が反射し、とても綺麗です。今日も一日いい日になりそうだなぁ、と期待に胸が膨らむ瞬間です。
公式サイトをチェック >「界 阿蘇」のご当地朝食は、熊本の名産品「南関あげ」がたっぷり入った「南関汁」や、「一文字(ひともじ)」と呼ばれる青ネギを巻いた郷土料理「一文字ぐるぐる」、辛子蓮根などを、土鍋の炊きたてのご飯と一緒に楽しむ和食膳です。
南関汁は、お鍋でコトコトと煮ていただきます。
南関あげは水分を極力減らして揚げられていて、一般的な揚げ豆腐や油あげより水分の含有率が低く、その分だしや水分が染みやすいので、ふっくらジューシーな食感。
そんな南関あげにお汁がじんわりと染み込んだ南関汁は、朝の体に優しく染み渡ります。
途中からは別添えの赤柚子胡椒を入れて。辛すぎずマイルドな味わいなので、たっぷり入れていただきました。
南関あげとジュワッと染み出すお汁の味は、最強の組み合わせです。
阿蘇の湧水で炊いた土鍋ご飯は、温泉卵の卵かけにしていただきます。
白いご飯に醤油をかけて、卵をぽとり。ゆっくりとお箸で卵を割っていくと、とろ〜と出てくる黄身。やっぱり日本の朝ご飯っていいなぁと感じる瞬間です。
阿蘇カルデラの魅力を、スタッフがバーテンダーとして解説してくれる、ご当地楽「カルデラBAR」。
まずはお好みのドリンクをオーダーします。スタッフおすすめのカクテル「焼酎モヒート」と、ソフトドリンクの「デコポンソーダ」と「カボスソーダ」を選びました。おつまみの「赤牛のジャーキー」と一緒に提供されます。
焼酎モヒートは、熊本の芋焼酎「肥後酔響(ひごすいきょう)」とミントとカボスの爽やかなカクテルです。お酒が強くない私でも、とても飲みやすく、そして美味しくて驚きました!スルスルと飲めてしまいます。
美味しいお酒とおつまみをいただきながら、阿蘇のカルデラの成り立ちや、季節ごとに見える阿蘇の景色を、映像と共に説明してもらいます。
その後は、「マイカルデラ」づくりにチャレンジ!炭で色付けした小麦粉と赤い風船を、阿蘇の大地とマグマに見立てて、カルデラの成り立ちを学ぶ実験タイムです。
風船が見えなくなるまで小麦粉をたっぷりとかけたら、串で風船を割ります。
風船が破裂すると、小麦粉の噴火で粉が舞い上がり、小山の真ん中に窪み=カルデラが出現。学び深い時間です。
撫で杉は、サンドペーパーを使って滑らかになるまで削るという、シンプルなのに気付いたら夢中になってしまうアクティビティです。
不思議とずっと撫でていたくなる。だから「撫で杉」というのだそうです。
阿蘇山の裾野に広がる小国町で育つ九州随一のブランド材「小国杉」を、 滑らかになるまで削り続けます。
サンドペーパーには数字が振ってあり、数字が小さいほど粒度が粗いため、小さい数字→大きい数字の順に使っていきます。
ある程度削れてきたら、濡れた手拭きで拭いて、少し乾かし、また削る。水拭きをすることで、より一層滑らかな仕上がりになるんだとか。
たったこれだけの単純な作業なのですが、本当に心地よくて夢中になってしまい、無心になってずっとやっていたくなります。どんどんツルツルになっていくのがたまりません。
部屋の大きな窓を開けて、自然と風を感じ虫の声を聞きながらひたすらに削る時間が、かけがえのない幸せな時間になりました。部屋でのおこもり時間にもぴったりです。
自分で作った撫で杉はお土産として持ち帰り、心ゆくまで撫でたり、置いて飾ったり、ツボ押しにしたり、アロマをつけてディフューザーにしたり。自分だけの楽しみ方を見つけてみて。
2023年6月1日〜10月31日の期間限定で体験できる「至福の湯上がりビール」。今回は部屋にあるテラスで体験しました。ビールを注ぐグラスにも注目です。手持ちの部分がまるくなっていて可愛らしく、キラキラと透明感があって夏らしさを感じます。
おつまみは氷で冷やされたミニトマト。赤やオレンジの色鮮やかなトマトは目にも美味しいです。ビールはレモンを使った苦味が少ないまろやかな味で、湯上がり後に飲みきれるサイズ感なのも嬉しい。
そしてなんと、「界 阿蘇」ではテラスに備え付けてある小国杉のテーブルの上にビールを載せ、温泉に入りながら飲めてしまうのです。人生で一度はやってみたい人も多いのでは。ビール好きの人にはたまりません!
天井が高く開放感バッチリなロビー。高い天井と大きな窓のおかげで光がたくさん入り、明るく居心地のいい空間となっています。
大きな暖炉を囲むようにしてソファが設置され、温かみを感じる雰囲気です。この暖炉は冬季は薪に火がともり、ロビー内を優しく照らします。
ロビーには3種類のお水が置かれていて、飲み比べができます。写真左から、「長湯温泉 MgNa1800(超硬水)」、「白川水源 白水(中硬水)」、「日田天領水(軟水)」。
長湯温泉は、しっかりとした味がして、硬さを感じます。白川水源は日本一美味しい水と呼ばれているそうで、飲みやすい。軟水の日田天領水は、柔らかく、なめらかな感じで私好み。
水を飲み比べる機会はなかなかなく、意識して飲むこともほとんどないので、自分が好きなのはやっぱり軟水なのか、と知ることもできました。
ロビーの先には、本館テラスがあります。このときは夏季限定の「界のご当地風鈴オーケストラ」が開催されていて、ひとつひとつ手作業で作られたご当地風鈴が美しく鳴り響いていました。
天草陶磁器とトルコブルーの釉薬で豊かな自然を表現していて、空の色ともマッチした夏らしく爽やかな演出です。
※風鈴は、2023年8月31日までの期間限定で楽しめます。
ロビーに併設されているトラベルライブラリー。阿蘇にまつわる本を手に取って、ロビーのソファに座って読んだり、テラスに出て読んだりと、ドリンクを飲みながらゆったりとした読書時間を楽しめます。
SHOPと繋がるようにしてあるので、お土産を見るついでにふらっと立ち寄ってみるのもおすすめです。
愛情を込めて作った撫で杉をディフューザーとして使いたかったので、自分へのお土産は迷わずアロマオイルを選びました。
撫で杉とセットでおうちに持って帰り、すぐ使うことができるのが嬉しい!この香りを嗅ぐたびに、「界 阿蘇」で過ごした幸せな時間を思い返すことができます。
飲み比べにもあった白川水源の水を使った「珈琲牛乳の素」も気になり購入しました。
牛乳で3〜4倍に割って飲むと、ほんのりとした苦味もありつつ、美味しい珈琲牛乳がいただけます。
珈琲牛乳のお供に、牛乳瓶の中にクッキーが入った「飛ぶ牛クッキー」を。もったいなくて食べられないくらい可愛い見た目なので、友達へのお土産にもおすすめです。
阿蘇の土を使った、「マグマ」や「星空」という名の溶岩茶器も。阿蘇のカルデラや阿蘇の星空をイメージでき、人気のアイテムなのだそう。
「界 阿蘇」は、食事以外は全て、離れの部屋の中で完結できるので、おこもりステイをしたい人に最適。部屋はとても広く贅沢な作りなので、いろんな楽しみ方で過ごしてみて。
静寂に包まれた中で、何も考えずにボーッと過ごしたり、撫で杉をひたすらに削り続けたり、何度も露天風呂に入ったり。無心になりたい人にはうってつけの場所です。
もちろん、自然溢れる敷地内をフラッとお散歩するのも素敵。森林の中で自分だけの時間を見つけてみてください。
界 阿蘇の予約はこちらから! ><住所>〒879-4912 大分県玖珠郡九重町湯坪瀬の本628-6
<TEL>050-3134-8092(9:30〜18:00)
<駐車場>あり
<車>大分自動車道「九重IC」から約60分
<電車・タクシー>JR九州豊肥線「宮地駅」からタクシーで約30分
<電車・バス>JR九州「別府駅」から九州産交バス乗車、「筋湯温泉入口」バス停から徒歩で約3分/JR九州「由布院駅」から九州横断バス乗車、「筋湯温泉入口」バス停から徒歩で約3分
※この記事は2023年7月の取材内容に基づき執筆されています。時期により、イベントや食事などの内容が変更になっている可能性があります。詳細は「界 阿蘇」にお問い合わせください。
星野リゾートの温泉旅館「界」をチェック >染谷ノエル(Noel Someya) / 俳優・フォトグラファー
東京都出身。演劇を学ぶため中学卒業後に単身渡英し、ノーサンプトンのBosworth Independent Collegeなどに通う。4年半後に帰国、上智大学にて英文学を専攻。在学中より劇団、東京ジャンクZに所属、舞台俳優のキャリアは15年目を迎える(2023年時点)。写真は留学中、"Photography"の授業がきっかけで本格的に取り組むようになった。旅や日常をドラマチックに切り取る表現を得意とし、雑誌やWEBメディアなどでの作品掲載多数。 撮影、執筆、被写体の三役をこなすキャリアを活かし、取材、連載などでも活躍する。
Twitter: @noel_engeki
Instagram: @noelle.s12
STAFF
Photo&Writing:Noel Someya
Edit:michill編集部
この記事のライター
旅好きライターが、星野リゾートのOMOや界などの施設情報のほ...
星野リゾート × michill
426
旅好きライターが、星野リゾートのOMOや界などの施設情報のほか、期間限定イベントや楽しみ方などの情報を紹介します♪
星野リゾート × michillの人気ランキング
新着
カテゴリ
公式アカウント