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毎日の食事作り。料理教室の生徒さんから、作り置きがあるととっても便利!とわかってはいてもうまく活用できていない、なんていう声も聞きます。今回は我が家の定番の作り置きから“肉味噌”の作り方とそのアレンジ法までご紹介いたします。冷凍保存もできる肉みそ、たっぷり作って忙しい日々の食卓にご活用ください!
たっぷり作って保存して!とにかく常備しておけば便利です。
シトロン家の肉みそは中国の小麦を原料にした甘い味噌、テンメンジャンをたっぷり加えたレシピ。しっかりした味なのでアレンジするときに他の味付けは一切しなくても味がぴたっと決まります!
豚ひき肉(赤身) 500g
砂糖 大さじ2.5
酒 大さじ2.5
ねぎ 20センチ
生姜 50g
テンメンジャン 200g
味噌 50g
油 小さじ2
①ボウルに豚ひき肉に砂糖・酒を入れヘラで混ぜあわせておく。ねぎ、生姜はみじん切りにする。
②鍋に油、生姜を入れて弱火で熱し、生姜の甘い香りが出てきたら、ねぎ、①を加えてヘラで肉をほぐしながら中火で炒める。肉の色が白く変わったら味噌・テンメンジャンを加えてよく混ぜ、沸騰させ完成。
鍋ごと冷水につけて手早く冷まします。
【冷凍】小分けのビニール袋に入れて、1カ月
【冷蔵】清潔な容器に入れて空気に触れないよう落としラップ(素材に密着するようにラップすること)をして5日
冷えると固くなるので使うたびにレンジなどで温めると滑らかになり使いやすいです。冷凍のものは自然解凍でも冷蔵庫で解凍でもよいですし、レンジで解凍でもよいです。
肉みそはとっても便利。まずは一番簡単な使い方。“のっけるだけ”。
いつものごはんに、麺に豆腐に…のせるだけで主役級の美味しさです。
そのままでも美味しいのですが温泉卵をのせると、卵のマイルドな味わいが肉とご飯をより美味しくしてくれます。
温泉卵の作り方
ルクルーゼなど保温性の高い鍋に卵とたっぷりの水を注ぎ中火にかける。温度計で水温を測り80℃になったら火を止め蓋をして20分置いたらできあがり。
温度が命なので、保温性の高い鍋がない場合は途中で温度を測って加熱で80℃を維持できるよう調節してくださいね。
麺と肉みそは好相性。写真は茹でて冷やしたうどんに肉みそをのせて仕上げました。この場合、うどんは細めの乾麺が向いています。私はいつも稲庭うどんを常備しているので稲庭うどんで作ります。
ほかに、中華麺やそうめん、冷麦にもよく合います。薬味はお好みでネギや貝割菜、パクチーなどを添えて。野菜も一緒に食べたいときはトマトやキュウリを添えても美味しいです。
冷ややっこの上に肉みそをのせて。いつもの冷ややっこもボリュームあるごちそう冷ややっこに変わります。お好みでラー油をかけてもまた合います。
他にも、レタスに巻いておつまみに。アボカドと一緒に納豆に混ぜてもおいしい!
忙しいけど手は抜きたくない。そんなときはは作り置きの肉みそが大活躍。お肉と味噌の旨みがたっぷりの肉みそは、野菜との相性がとてもよいのです。
肉厚のしいたけを見つけたら迷わず作りたくなるメニュー。
シイタケの石づきを切り、シイタケの白い方に肉みそを塗りその上に溶けるチーズをのせて、180℃に予熱を入れたオーブンで10分焼きます。仕上げにパセリを散らしてできあがり。
夏ならパセリの代わりに大葉でも美味しいです。チーズの代わりにマヨネーズをのせて焼いても、ビールによくあう仕上がりになります。
米茄子を5cm幅に切り、皮の3mm内側を一周ぐるりと深さ2/3まで隠し包丁を入れ内側も格子状に隠し包丁を入れます(食べやすくするためなので省略しても大丈夫です)。
170℃に熱した油で柔らかくなるまで揚げて油を切る。表面に肉みそを塗り、溶けるチーズをちらして220℃のオーブンで4分焼いたら好みの薬味を散らして完成。
しいたけよりひと手間かかりますが、その分ボリュームが出て主菜にすることができる存在感です。ごはんにとてもよく合います。
他にも、焼いたカボチャにのせて肉みそを塗ったら上にアーモンドスライスをのせて焼く、トーストにのせてチーズを散らして焼いても。
ちょっと手をかけると、使いまわしをしていることが気づかれないメニューに。といってもそれほど難しくはなく、組み合わせの工夫で楽しいメニューに仕上げています。
里芋の皮をむき、3cmに切る。水にさらさず、切ったらすぐに170℃に熱したオリーブオイルで揚げる。
周りがきつね色になり、竹串がすっとささる固さになったらザルにあげる。肉みそを温め、揚げたての里芋をからめ、好みでパクチーを散らす。
里芋の揚げたてが美味しい、家庭的な1品。ごはんにもビールにもよく合います。
他にも、一口大に切って揚げた茄子に絡めればマーボ茄子風に。炒めたピーマンや小松菜と絡めるときは少量の水溶き片栗粉を混ぜるとまとまりやすいです。
木綿豆腐を1時間以上、重しをしてしっかり水を切っておく。アボカドは皮をむき2㎝角に切り、色止めにレモン汁少量を加えて和えておく。
肉みそを温めてボウルに入れ、豆腐をてで3センチくらいにちぎって入れ、アボカドと一緒によく混ぜる。器に盛り、好みで粉チーズをかける。
夕食のおかずにはもちろん、我が家では朝食の定番メニューでもあります。繊切りレタスと一緒にトルティーヤに巻いて食べることも。
丸ごと蒸したジャガイモの皮をむき、フォークなどでつぶしたら肉みそをよく混ぜる。
真ん中に溶けるチーズを入れて球状にし、薄力粉→溶き卵→パン粉→溶き卵→パン粉の順に衣を付ける。170℃に熱したオリーブオイルできつね色になるまで揚げる。
サツマイモやかぼちゃで同様に作っても美味しいです。衣は2度づけといって溶き卵とパン粉を2度ずつつけています。衣がカリッと仕上がり、時間がたっても美味しい衣になります。オリーブオイルで揚げると風味よく仕上がりますがお使いの油で大丈夫です。
肉みそにしっかり味があるのでソースなどはなくても美味しくいただけますよ。
シトロン家の基本の肉みそ。基本の肉みそはしっかり手を掛けて。日々の料理に使えばおどろくほど簡単にメニューが広がります。
料理家のいつものごはんづくりの工夫が皆様の食卓を豊かにするヒントになりましたら幸いです。
この記事のライター
Citronヨーコ
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料理研究家Citronヨーコ。神奈川県横浜市たまプラーザで料理教室PetitCitronを主宰。フランス料理・和食・イタリアン・豆腐料理をベースにした家庭料理が専門です。四季をいかした梅干・ラッキョウなどの保存食つくりも年間を通して大切にしています。世界・日本各地の生産地を廻って美味しいものを求め歩くのもライフワーク。シェフを呼んでのレッスンや年に数回、レストランでの食事会も主宰しています。フランス2つ星レストラン研修・豆腐マイスター協会理事。
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