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ビネガー・発酵料理研究家の岩間明子です。今が旬のレモンとお酢を使って、グルテンフリーな塩レモンポン酢を作ってみませんか。安全安心、出汁の旨味がぎゅっと詰まった便利なテーブル調味料になりますよ!
今日、ポン酢というと醤油ベースの「ポン酢醤油」を指すのが一般的ですが、本来は和食界の柑橘果汁にお酢を加えた調味料を指していました。今回はつけだれ・かけだれとして使いやすいように塩レモンポン酢としてご提案します。
柑橘果汁の色と香り・風味をできるだけ残すため醤油ではなく塩を使い、鰹節と昆布で旨みを加えます。塩焼きの魚や白身の刺身、鍋物に使うと食材の味をぐっと引き立たせ、プロの味になります。作り方も鍋ひとつで簡単にできます。
また醤油は醸造過程で小麦を使うため、ポン酢醤油は小麦アレルギーの方には選ばれない調味料でした。その点塩ポン酢であればグルテンフリーで作れますので、比較的どなたにも取り入れやすい調味料になります。
柑橘に含まれるビタミンCは酸化されやすい特性を持つため劣化が早いという難点がありました。そこで活用するのがお酢です。
お酢とビタミンCが合わさることでビタミンCの劣化を抑えて保存性を高めるとともに、お酢自身が免疫力やストレスへの抵抗力も高めてくれます。和食界で古くから使われてきた、先人の知恵です。
・レモン果汁 50ml
・米酢 50ml
・本味醂 50ml
・日本酒 50ml
・砂糖 小さじ1/2
・塩 小さじ1
・鰹節 5g程度(だしパックに入れる)
・出汁昆布 5cm
・レモンの輪切り 2~3切れ
① レモンを横に半分にして絞り器などで絞る。(絞り器がない場合は、くし切りにすると絞りやすい。)
量を測り、足りない分は米酢を足して、合わせて100mlになるようにする。
② 鍋を熱し、本味醂、日本酒を入れ煮立たせ、アルコール分を飛ばす。砂糖、塩を加えて溶かしてから冷ます。
③ ②が冷めたら①を加えてよく混ぜる。
④ 保存用のガラス瓶などに、出汁昆布、だしパックに入れた鰹節、レモンの輪切りを入れ、③を注いでフタをし、1週間ほど置いて出来上がり。鰹節をだしパックに入れておくと濾す手間がなく便利です。
ここからは塩ポン酢を活用したお料理を2品ご紹介します。
・レンコン 80g
・レモンの薄切り 2~3枚(あれば)
(A)塩ポン酢 大さじ1
(A)オリーブオイル 大さじ1/2
① レンコンを2mmほどの厚みで半月切りにし、鍋に1カップ水を入れ(分量外)、沸騰したらレンコンと酢小さじ1(分量外)入れて茹でる。
② レンコンが柔らかくなったらザルに上げ、粗熱をとる。粗熱が取れたら、ボウルにAを混ぜたもの、あればレモンを混ぜ合わせ、30分程おいたら器に盛る。
・鶏もも肉 100g
・長ねぎ 3cm
・サラダ油 大さじ1/2
・塩 一つまみ
・(A) 塩ポン酢 大さじ1
・(A) ごま油 大さじ1/2
・(A)ブラックペッパー 適量
① 鶏もも肉は一口大くらいに切り分け、塩を揉み込んで15分程おく。
② 長ネギをみじん切りにし、Aと混ぜ合わせる。
③ フライパンにサラダ油をひいて熱し、中火で①を両面焼色をつけて焼く。
④ 焼き上がった③を器に盛り②をかけて完成。
国産のものが出回る時期でしたので今回はレモンを使いました。
一般的なみかん類とは違って酸味が強く、生食に向かない柑橘類を「香酸柑橘(こうさんかんきつ)類」といい、レモンやゆず、ライムなどが代表的なものです。これらは香りがよいため、果汁をしぼって調味料に加えたり、ジュースなどに利用されたりします。
そのほかにもすだち、かぼす、だいだい、シークヮーサーなど日本にはたくさんの香酸柑橘類があるので、お好きなもので試してみてください。
この記事のライター
ビネガー・発酵料理研究家、発酵食品ソムリエ
いわまあきこ
59
人気料理研究家さんのレシピをお伝えする講師に応募・合格。世界の家庭料理を紹介する中で、酸味を活かしたレシピに興味がわき、お酢の世界に魅了されました。現在は、ビネガー・発酵料理研究家そして発酵食品ソムリエとして活動中。お酢とお酢料理の研究をしながら、「美味しく毎日できる料理で知らずに元気に美しく」をテーマに料理教室と日本各地のお酢で巡る「全国お酢旅」を開催しています。
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