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ミニマルデザインとは装飾や情報を必要最小限にして、いちばん伝えたいことを際立たせるデザイン手法です。
ただシンプルにするだけではなく、余白や色、フォントなどの選び方で印象や使いやすさが変わります。本記事では、ミニマルデザインの概要やWebデザインでミニマルデザインが求められる理由、参考になる事例などをわかりやすく解説します。
ミニマルデザインとは、装飾や機能を必要最小限まで削ぎ落とし、本当に伝えたい情報を目立たせるデザインのこと。ミニマル(minimal)とは「最小限の」という意味ですが、見た目をシンプルにすることだけが目的ではありません。
商品の魅力を印象づけたいときに余計な装飾や情報を減らすことで、ユーザーの視線を一番伝えたい情報に自然と誘導させられます。デザイン要素が少ない分、レイアウトやタイポグラフィ、配色のわずかなズレが全体の印象を左右しやすいです。だからこそ、ミニマルデザインは、高度な設計力が求められるデザインといえます。
ミニマルデザインの効果は、コンテンツや商品の世界観や価値をより強く印象に残せることです。トレンドに左右されにくいデザインのため、長期的に使える点もメリット。
シンプルなデザインなので、読み込み速度が向上したり、操作がしやすくなったりする効果もあります。情報が整理されているため、ユーザーは迷わず目的のコンテンツにたどり着けるようになり、結果としてユーザビリティの向上にもつながるでしょう。
ミニマルデザインと似たものに、フラットデザインが挙げられます。フラットデザインは、グラデーションや立体感といった装飾を省き、見た目をシンプルに整えるデザインのことです。
一方でミニマルデザインは、装飾だけでなくコンテンツそのものを見直し、本当に必要な情報を残すもの。フラットデザインには「必要最小限まで要素を削る」という考え方がないのがミニマルデザインとの違いといえるでしょう。
ニュースサイトのように情報量が多い場合はフラットデザインが適しており、新商品紹介ページなど目立たせたいメッセージを届けたい場合は、ミニマルデザインが効果的です。
ミニマルデザインは、日常的に使っているサービスやブランドにも反映されています。
いずれも最低限の要素で構成されていることがわかります。
ここでは、ミニマルデザインのWebサイトの実例を紹介します。
それぞれのミニマルデザインの効果や要素なども解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

引用:Apple(日本)公式サイトより
ミニマルデザインの代表例としてよく挙げられるのがAppleの公式サイトです。商品画像とキャッチコピーのみで、ユーザーの視線が商品に向くように作られています。
商品のスペックや機能などの詳細は、リンクを設置して必要な人に届く仕組みです。装飾で目を引くのではなく、商品そのものが目立つようにデザインしてあるため、サイトを訪れたユーザーが瞬時に情報を知れる設計なのが特徴といえます。

引用:無印良品公式サイトより
無印良品のWebサイトも、ミニマルデザインの一例です。構成は白を基調とした余白の多いレイアウトに、商品写真と必要最低限のテキストのみ。商品ページでは、価格やサイズなどの基本情報が整理されており、ユーザーにとってわかりやすいデザインです。
無印良品が持つシンプルなブランドイメージが、そのまま反映されているといえるでしょう。

引用:SHIRO公式サイトより
コスメブランド「SHIRO」のサイトも、すっきりとした印象を与えるミニマルデザインが特徴です。背景は余白のあるレイアウトで、商品画像とテキストが視覚的にわかりやすく配置されています。ユーザーが迷わないよう、ヘッダーに商品カテゴリーを配置しているのも特徴です。
商品の詳細ページも情報量が多いとはいえ十分な余白があるので、すっきりとした印象。ブランドコンセプトの「余計なものをできるだけ入れずに作る」がサイトにも反映されています。

引用:星のや公式サイトより
星のやのWebサイトは、非日常体験を印象づけるミニマルデザインが特徴です。トップページでは、余白を活かしたレイアウトと写真で高級感を演出しています。
各施設の詳細ページは、それぞれの特徴がわかる写真や短いテキストで宿泊体験がイメージできるようなデザインです。キャッチコピーの「独創的なテーマがいざなう圧倒的非日常」を大切にしつつ、ユーザーにも伝わりやすいように設計したデザインだといえるでしょう。
Webサイトにおいてミニマルデザインが重要なのは、伝えたいことをユーザーに明確に届けるためです。また、構造がシンプルになることで読み込み速度の向上や操作性の改善にもつながり、結果としてユーザビリティも高まります。
情報や装飾を増やせば増やすほど、ユーザーはどこを見ればいいのか迷ってしまいます。その点、ファーストビューにキャッチコピーと印象的なビジュアルだけを配置することで、ブランドの世界観を直感的に伝えられるでしょう。加えて、余白や配色をあえて絞れば、視線の流れを自然と必要な情報へと導けます。
ミニマルデザインにすることで、以下の4つの効果が期待できます。
ぜひミニマルデザインを取り入れる際の参考にしてください。
ミニマルデザインは、装飾や情報を最小限に抑えることで、視線を自然と注目させたい商品やコンテンツに誘導できます。たとえば新商品の紹介ページであれば、写真とキャッチコピーを配置することで、ユーザーは迷うことなく何を伝えたいのかを理解できるでしょう。
情報が多すぎると、伝えたい内容が埋もれてしまいやすいです。余分な情報を削ることで、残った要素の印象がより強く残ります。
プロダクトの魅力を伝えたい場合にも、ミニマルデザインは効果的です。背景や装飾を抑えることで、商品そのものの世界観をダイレクトに伝えられます。
たとえば化粧品やアパレルのブランドサイトでは、余白を活かしたレイアウトによって写真の美しさが際立ちます。要素が少ない分、洗練された印象を与えやすいのも特徴です。プロダクトの本来の魅力をユーザーにきちんと届けられるデザインといえるでしょう。
ミニマルデザインは、ユーザビリティの向上にもつながります。視覚的なノイズが少ないほど、ユーザーは迷わず目的の情報へたどり着けるからです。たとえば、ナビゲーションを整理し、ボタンの数を減らすだけでも、操作のストレスは大きく軽減されるでしょう。
色数やフォントを絞ることで視線も誘導しやすくなり、直感的に操作しやすくなります。また装飾が少ない分、ページの読み込み速度が速くなり、よりユーザーが使いやすいWebサイトになりやすいです。
ミニマルデザインは、自身のスキルをアピールできるデザインでもあります。洗練されたデザインをポートフォリオサイトに並べれば、作品の魅力をよりダイレクトに伝えられるでしょう。
また装飾の少ないデザインは、スキルや技術力だけでなく、簡潔にわかりやすく伝えられる力をアピールできます。限られた要素でわかりやすく構成されているサイトは、デザイナーの実力を際立たせる強みになるはずです。
ミニマルデザインは、ただ要素を減らすだけではありません。ここでは、意識しておきたい6つのポイントを紹介します。
ポイントを押さえて、ミニマルデザインを設計していきましょう。
まず大切なのは、Webサイトの目的を明確にすることです。特に伝えたい内容を整理して、それ以外の要素を見直しましょう。たとえば新サービスの紹介ページであれば、ユーザーにとって最も価値のある情報に絞って伝えます。
情報を詰め込みすぎると、かえって印象が薄くなってしまうためです。目的に対して必要最低限に要素を絞ることで、メッセージがよりクリアに伝わるデザインになります。
画面遷移が多いとユーザーは何度もクリックすることになるので、1ページ内で完結する構成を意識しましょう。
概要から詳細まで確認できる設計にすれば、ストレスを感じにくいです。また、すべての情報を1ページに詰め込むのではなく、目的に合わせて最適なデザインを選ぶことが重要です。導線をシンプルにしつつ、必要な情報を取り入れることが効果的なミニマルデザインにつながります。
ミニマルデザインでは、過度なアニメーションやエフェクトは控えるのが良いでしょう。内容と関係のない動きはノイズになりやすいためです。不要なフェードインや派手なホバー演出は、ユーザーの注意を分散させる可能性があります。
アニメーションなどの動きを取り入れる場合は目的を明確にして、最小限にとどめましょう。あくまで「コンテンツを引き立てるための補助的な役割」と捉えることが大切です。
ユーザーの視線を導くために余白を使うのも重要です。画像やテキストの周囲に十分な余白を設けることで、情報のまとまりや読みやすさがアップします。
文字の行間や段落間を調整するだけでも、読みやすさの向上につながるでしょう。余白を意識することで、情報の優先順位が明確になり、洗練された印象を与えられます。
ミニマルデザインでは、色数を抑えることも重要です。多くの色を使うと視線が分散し、伝えたい要素が埋もれてしまうことがあります。ベースカラー・アクセントカラー・サブカラーの3色に抑えるだけでも、統一感のあるデザインに仕上がるはずです。
色を減らすことで強調したい部分がより際立ち、情報の優先順位も伝わりやすくなります。ブランドイメージを明確にして、メッセージを引き立てる配色を選びましょう。
ミニマルデザインではフォントにこだわりましょう。洗練された印象を与えたい場合とやわらかさや親しみやすさを出したい場合では、選ぶべきフォントが変わります。フォントは単なる文字ではなく、印象をつくるデザイン要素のひとつです。細部まで整えることで、ブランドの世界観に合わせたミニマルデザインが完成します。
また、文字のジャンプ率も意識しておきましょう。見出しと本文にサイズの比率をつけることで、メリハリが出て視線の流れがスムーズになります。
ミニマルデザインはシンプルで伝わりやすいのが特徴ですが、要素の削りすぎには注意が必要です。シンプルにしようとするあまり、ユーザーにとって必要な情報まで取り除いてしまうケースもあります。たとえば、説明が不足していたりボタンが目立たなかったりすると、ユーザーが情報を見つけられず迷ってしまいます。
大切なのは削ることではなく、本当に必要な情報を見極めることです。ユーザー目線でデザインのバランスを取りましょう。
ミニマルデザインは、単にシンプルに見せるための表現ではありません。伝えたいメッセージをわかりやすく届けるために、不要な要素を削ぎ落とすことが大切です。余白や色、フォントや動きなどを最小限に整えることで、ユーザーが迷わず使えるサイトになります。
ミニマルデザインをはじめとしたデザインスキルを身につけたい場合は、スクールの利用もおすすめ。女性向けキャリアスクール・SHElikes(シーライクス)では、Webデザインの基礎からUI/UXデザイン、マーケティングの知識など、全50以上の職種スキルが学び放題です。アウトプットできる課題や案件応募の機会もあり、実務で役立つスキルが習得できます。
スクールも活用しつつミニマルデザインを習得して、メッセージが伝わりやすいデザイン設計をしてみてください。
この記事のライター
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