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グラフィックデザイナーが就職、転職、仕事獲得するうえで大切なのがポートフォリオです。ポートフォリオは、自分のスキルや実績を示す作品集のことです。ポートフォリオをこれから作る人のなかには、「どんな作品を載せればいい?」「どうすれば自分の強みを伝えられる?」と悩む人もいるでしょう。
そこで本記事では、グラフィックデザイナー向けポートフォリオの作り方を6ステップで解説します。採用担当者の目を引くポイントや参考例も紹介するので、ぜひご一読ください。
ポートフォリオとは自らの作品や制作意図、担当した役割などをまとめた資料です。グラフィックデザイナーにとってポートフォリオが重要な理由は、以下の3点が挙げられます。
グラフィックデザイナーを含むクリエイティブ業界では、経歴のみならず、制作スキルやデザインの方向性も重視されます。制作意図まで言語化すれば、デザインスキルに加えて課題解決能力もアピールできるでしょう。ポートフォリオに関する詳しい説明は、以下の記事をご覧ください。
グラフィックデザイナーのポートフォリオには、大きく分けて紙やPDFで作るものとWebサイトで作るものの2種類があります。それぞれの特性を理解し、自分の活動スタイルや応募先に合わせて最適な形式を選びましょう。
グラフィックデザイナーのポートフォリオは、印刷物のデザイン力も評価の対象になります。そのため、レイアウトや余白の美しさをそのまま見せられる紙やPDFデータと相性が良いです。
近年は作品をPDFデータで提出し、履歴書や職務経歴書にポートフォリオのURLを併記することもあります。PDFを印刷し、紙面を手元で見せながら説明できるとなお良いでしょう。PDFを使ったポートフォリオの作り方は、以下の記事をご参照ください。
ポートフォリオをWebサイトで作れば、URLを伝えるだけで作品を見てもらえます。Webは作品の追加や並び替えがしやすく、常に最新の状態を保てるのがメリット。限定公開したい作品がある場合は、パスワード保護機能を使えば安心して共有できます。
専門的な知識がなくても、ポートフォリオ作成サービスやWeb制作ツールを活用すれば簡単に整ったポートフォリオを作成可能です。WordPressを使ったポートフォリオの作り方については、以下の記事をご覧ください。
グラフィックデザイナーのポートフォリオを作る手順は、以下のとおりです。
それぞれのステップで意識すべきポイントを詳しく解説します。
作成を始める前に、「誰に」「何を」伝えたいのかを明確にしましょう。企業の採用担当者に見せるのか、個人のクライアントなのかによって、選ぶべき作品や伝え方が変わるからです。
次に、このポートフォリオを通じて「自分の何を知ってほしいか」というゴールを設定します。たとえば「ロゴ制作が得意」や「課題解決型のデザインが強み」など、アピールしたい魅力を決めると、全体の方向性がはっきりしやすいです。
手持ちの作品をすべて載せるのではなく、自信作やターゲットに合うものを選びましょう。多すぎると作品の印象が薄れてしまい、少なすぎると実力が十分に伝わらない可能性があります。
未経験の人や実績が少ない人は、自主制作や架空のプロジェクトを立てて制作した作品を掲載するのがおすすめです。また学生の場合は、学校やスクールの課題を載せても良いでしょう。たとえ課題であっても「どのような意図で作ったか」が明確であれば、立派なアピール材料になります。
紙のポートフォリオを作成する場合、表紙にもこだわりましょう。企業が求めている雰囲気やデザインのトーンにマッチしているかを意識することが大切です。一般的に表紙には、氏名とタイトルを入れます。使用するフォントや英語・日本語の表記の仕方も、作品の世界観と統一させることが大切です。
また、冊子に厚みが出る場合には、背表紙までていねいに整えると仕上がりがきれいになります。背表紙のデザインも表紙と合わせ、細部までこだわり抜いた一冊を目指しましょう。
ポートフォリオには作品だけでなく、あなた自身を伝える情報も必要です。以下の項目は必ず盛り込みましょう。
作品はただ画像を貼るだけでなく、デザインが実際の環境でどう機能するかをイメージさせることが重要です。完成見本となる「モックアップ」を活用して、デザインの方向性を視覚的に共有できると説得力が高まります。また、各作品には以下の情報を添えることも重要です。
以下の記事では、ポートフォリオの作品説明文の具体例と書き方を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
ポートフォリオを作成する際は、第三者のフィードバックを取り入れましょう。自分では気づけなかった改善すべきポイントが見えてきます。就職や転職を目指しているなら、スクールの講師やキャリアセンターで添削を受けるのもおすすめ。企業の相談会やポートフォリオレビューのイベントを活用するのも良いでしょう。
また、ポートフォリオは一度作って終わりにするのではなく、新しい作品ができるたびに更新し、常に最新の状態を保つことも大切です。
いざポートフォリオを制作するとなると「どんな構成にすればいい?」と悩む方も多いはずです。そこで、女性向けキャリアスクール・SHElikes(シーライクス)の卒業生5名のポートフォリオ見本をご紹介します。
それぞれの作品例とともに、注目すべきポイントを見てみましょう。

meguさんのポートフォリオは、サイトを開いた瞬間に目に飛び込んでくる「デザインで、もっとワクワクを。」というキャッチコピーが印象的です。自身の制作実績を横スクロールにすることで、「どんなデザインが得意か」が一目で伝わります。シンプルでありつつ洗練されたポートフォリオを作成したい方は参考にしてみてください。

KOTOさんのポートフォリオは、「Nagidesign(ナギデザイン)」という屋号に合わせ、穏やかで透明感のあるデザインが特徴的です。Webサイト、紙媒体、バナー/FV制作、その他の制作の4つのカテゴリーと担当範囲が整然とまとめられており、クライアントが完成形をイメージしやすい設計になっています。

まゆこさんのポートフォリオは「届けたいのは、“想像以上”のカタチ。」というコンセプトが軸にあり、クライアントに寄り添う姿勢が文面から伝わります。デザインの根拠を言語化することで、ビジネスに貢献する思考プロセスをアピールしているのが印象的。信頼を勝ち取るための情報設計が秀逸です。

みやびさんのポートフォリオは、温かみのある配色と柔らかなフォントが使用されており、デザイナー本人の人柄や制作スタイルが直感的にわかる設計です。またマウスオーバー時の動作など、Webデザイナーならではの細やかなギミックが施されており、実装スキルの高さも同時にアピールしています。

あかりさんのポートフォリオは、余白を活かしたモダンなレイアウトが特徴です。情報の優先順位が整理されているため、初めて訪れた人でも迷わず作品を閲覧できます。未経験からスタートしたとは思えない、完成度の高いポートフォリオです。
最後にご紹介したあかりさんを含め、SHElikes卒業生のなかには未経験からWebデザイナーとしてのキャリアをスタートさせた人も多くいます。デザインの基礎はもちろん、クオリティの高いポートフォリオ制作まで一貫して学べるのがSHElikesの強みです。気になる方は無料体験レッスンをぜひ受けてみてください。
作品数が少なくて困っている人は、以下の3つの方法を試してみましょう。
実務経験がない学生など、ポートフォリオに載せる作品がない方は以下の記事もあわせてご覧ください。
ポートフォリオに載せる自信がない作品も、ブラッシュアップすればクオリティを上げられる可能性があります。まずはターゲットや目的を再定義し、修正してみましょう。フォントや配色を整え、余白を適切に設けるだけでも、洗練された印象へと変わります。
また、作品の見せ方を工夫する姿勢も重要です。ポートフォリオ全体のトーンを統一すれば、作品数が少ない場合でも完成度の高さをアピールできます。
ポートフォリオに載せる作品が少ない人は、クラウドソーシングを活用したり、友人や知り合いから依頼を受けたりするのがおすすめです。友人へのプレゼントとして制作したロゴや名刺なども、制作の背景が明確であれば実績として強みをアピールできます。
たとえ小さな案件でも1つひとつの制作にていねいに向き合った姿勢を見せることで、熱意を伝えられるでしょう。
ポートフォリオに載せる作品が少ないときは、1つの作品に対して「なぜそのデザインに至ったのか」という背景を深掘りして記載するのもありです。採用担当者はデザインの美しさだけでなく、課題解決に向けた思考プロセスも重視しています。コンセプトやターゲット、制作の過程で試行錯誤したポイントを具体的に記載しましょう。
作品数も大切ですが、作り手の熱意や改善の工夫を伝えることも重要です。思考力や問題解決力を言語化してみてください。
グラフィックデザイナーがポートフォリオを作成する際のコツは、以下の5つです。
それぞれ詳しく見てみましょう。
ポートフォリオが過去の作品の羅列だけになってしまうと、具体的な作業範囲や内容が伝わりません。ポートフォリオはデザインスキルや過去に携わった制作事例を、企業やクライアントに伝える「プレゼン資料」のようなものです。
作品を掲載する際は、それぞれのデザインで担当した作業範囲も示しましょう。読み手の欲しい情報がわかるように、構成や文章なども簡潔にまとめてみてください。
ポートフォリオを作成する際は、企業やクライアントが求めているトンマナにそろえましょう。トンマナとは「トーン&マナー」の略称で、デザインやスタイルに一貫性を持たせるためのルールを指します。
フォント、色使い、余白などを統一することで、全体にまとまりが生まれます。さらに「トンマナにも気を配れる」といった仕事のていねいさもアピール可能です。強調したい項目は、あえて配置を変えるなどのアクセントを加えてみてもよいでしょう。
作品数が多すぎると1つひとつの印象が薄れたり、強みとなる作品が埋もれてしまう可能性があります。自分の強みや応募先に合う作品をピックアップして掲載しましょう。
各作品の説明は長文にならないよう注意し、「目的」「課題」「工夫」「成果」などの要点を整理して簡潔にまとめてください。文章量が多くなりそうな場合は、箇条書きや見出しを活用し、視線の流れを意識したレイアウトにすると読みやすくなります。
ポートフォリオは、クライアントにベネフィットを伝えられるように作成しましょう。ベネフィットとは、メリットを得たあとの未来を指します。自分のスキルや実績が、クライアントにどのような利益をもたらすかを明確に記載することが大切です。
たとえばデザインの場合、「ユーザー体験を向上させて売上に貢献できます」と記載すれば、クライアントの興味を引きやすいです。ポートフォリオを作成するときは、「自分を採用するとこんな未来が得られる」といった視点も加えてみてください。
ポートフォリオに掲載したい作品のなかには、他社製品にまつわるデザインや未公開作品などが含まれる場合もあるでしょう。社外秘の情報をポートフォリオに載せると、トラブルにつながるおそれがあります。ポートフォリオを読む企業やクライアントも「この人は著作権や社外秘情報の扱いに対する意識が低いのでは」と懸念を抱くかもしれません。
制作物をポートフォリオに掲載する前に、公開可能かどうかを必ずクライアントに確認しましょう。ポートフォリオに載せてはいけない作品については、以下の記事で詳しく解説しています。
ポートフォリオは単なる作品集ではなく、自身のスキルを証明し、採用や案件を獲得するための「プレゼン資料」です。グラフィックデザイナーにとって、レイアウトや配色の実務能力を伝えるだけでなく、課題解決への思考プロセスを示す役割も果たします。
SHElikesの「グラフィックデザインコース」では、実際のクライアントワークフローに沿ってデザインスキルを学べるため、発注者の意図を汲み取ったポートフォリオが作成可能です。ほかにもWebデザインやUI/UXデザインといった関連分野も含め、全50以上の職務スキルを複合的に学べます。
無料体験レッスンも開催しているので、興味がある人はお気軽に参加してみてください。
この記事のライター
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SHEsharesは、女性向けキャリアスクールSHElikesが運営する、自分らしいキャリアのヒントが見つかるライフスタイルメディアです。Webデザインやライティングなど、未経験からスキルを身につけ、理想の働き方を叶えた女性たちのインタビューを豊富に掲載。キャリアチェンジの成功談や仕事事例などを通じて、一歩踏み出したい女性の背中を押し、新しい生き方のきっかけを提案しています。
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