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毎日の食事作り。何品も作るのはちょっと大変…なんていうことも。そんなとき、簡単な小鉢をプラスしてみませんか。主菜に不足しがちなビタミン・食物繊維などを自然と補うことができ、病気になりにくい身体を作ることができます。 今回は“おひたし”をテーマにたくさんのアレンジをお伝えしていきたいと思います。
旬の野菜はシーズン外の野菜よりずっと栄養価が高いことが多いのです。流通や生産が発達し、1年中食べられる野菜が増えましたが、旬の野菜はその季節に必要な栄養価が備えられていることが多いもの。
この時期に美味しい“おひたし”にぴったりな野菜を5つ集めてみました。
旬は晩秋~3月。様々な栄養価をまんべんなく含む緑黄色野菜。特にβカロテン・カルシウムを多く含むため、免疫力増強・抗酸化作用、骨の健康を保つなどの効果があるとされています。
旬は正月前後。カリウム、カルシウムを多く含み、高血圧予防、骨の健康によいとされています。
旬は11月~3月。高地や北海道では夏も栽培されています。ダイエット効果が高いと注目されている野菜。カリウム・カルシウム・ビタミンCを多く含み美肌・高血圧予防によいとされています。
旬は1月~2月。実は小さいですが栄養化は豊富な野菜。カリウム・ビタミンCの量は他の野菜と比べてもたくさん含まれています。食物繊維・葉酸も豊富。胃腸を整える役割もしっかり、美肌・免疫力強化・妊娠に必要な栄養強化など様々な健康効果が期待できます。
旬は年末から2月。各種ビタミン・鉄分・カルシウムなど栄養成分を豊富に含み、便秘解消・貧血予防・妊娠に必要な栄養強化・生活習慣病予防など多くの健康効果が期待できます。
今が旬の野菜を食べるだけでこんなにたくさんの健康効果が得られるとは素晴らしいことです。
私たちの身体は食べたものでできています。明日の身体を作るのは今日食べたもの。そして半年後の身体を作るのも今日食べたもの。毎日の積み重ねが自分と家族の健康につながっていくのです。
おひたしは、鰹節をかけるだけでも美味しいですが、毎日だと飽きてしまいますよね。冷蔵庫にあるものや乾物を利用して、楽しく自分好みにアレンジを広げていきましょう!
味付けは全て醤油のみ!
写真左上から
・焼き油揚げ:油揚げを魚焼きグリルかトースターで香ばしく焼き、1cm×3cmに包丁で切ったもの。
・ほぐし明太子:明太子を魚焼きグリルかトースターでさっと焼き、包丁で5mmに刻んだもの。半生くらいが美味しいです。
・焼きしいたけ:しいたけを魚焼きグリルかトースターで石づきを上にして焼き、冷ましてから薄切りにしたもの。
・ちくわ:ちくわを3mm幅の輪切りにし、30秒茹でてザルに上げたもの(おひたしの材料を茹でたのと同じ湯で大丈夫です)。
・角切チーズ:プロセスチーズを7mm角に包丁で切ったもの。
・焼き海苔:焼き海苔を手で粗くちぎったもの。
まずは6つの食材をご紹介。
茹でた春菊・小松菜・ブロッコリー・芽キャベツ・ほうれん草すべての野菜と相性がよいのでどの野菜とトッピングを組み合わせても美味しいですし、トッピングは2種、3種と組み合わせても相性のよいものばかりです。
例えば…
写真左上から
・春菊・焼きしいたけ・ほぐし明太子・醤油を少し
・小松菜・ちくわ・焼きしいたけ・醤油を少し・好みで白ゴマぱらり
・ほうれん草に醤油を合わせ最後に焼き海苔をまぶして磯部和えに
・ブロッコリー・角切りチーズ・ほぐし明太子・焼き海苔・醤油を少し
・芽キャベツ・焼き油揚げ・角切りチーズ・醤油を少し
このようにいつものおひたしもアレンジ次第で何種類にもなっていきます。
他にも…
写真左上から
・焼き鮭:鮭を魚焼きグリルなどで焼いてほぐしたもの(数日冷蔵保存可能)。
・生湯葉:そのまま食べやすいサイズに切って。
・梅干し:包丁で粗く刻んで。
・鶏の胸肉:鶏の胸肉をしっとり茹でて手でほぐしたもの(冷凍保存可能)。
・大根おろし
・しらす:釜揚げしらすをそのまま(冷凍保存可能)。
さあ、こちらも好きな野菜と組み合わせて。トッピングも2種、3種と組み合わせて自由にアレンジしてみてください。
写真左上から
・小松菜・梅干し・しらす・醤油を少し
・ほうれん草・焼き鮭・大根おろし・醤油を少し
・春菊・生湯葉・梅干し・醤油を少し
・ブロッコリー・鶏の胸肉・からしを溶いた醤油を少し
・芽キャベツ・梅干し・鰹節・醤油を少し
我が家に常備しているものばかりを組み合わせてみました。今回は10種をおひたしの一例として紹介しましたが組み合わせを変えれば数十種にもなります。
他に蒲鉾やハムを加えたり、醤油におろし生姜や粒マスタードを加えることも。アイデア次第でレシピは楽しく広がっていきますのでいろいろと試してみてくださいね。
おひたしが水っぽくなってしまうという声をよく聞きます。水っぽくならない湯で方、冷まし方をお伝えしますね。
しっかり水がきれていれば、茹でてから2日間保存することも可能です。
① 鍋に2Lの湯を沸かし、小さじ1の塩を溶く。
② 茎から野菜を入れ、春菊、ほうれん草は全体を沈めたら菜箸ですぐにひっくり返しすぐに湯から出し冷水にとる。小松菜は全体を沈めて30秒ほどで取り出し冷水に。冷水はすぐにぬるくなるので取り替えてしっかり冷やします。
絞り方
一部分に力を入れてしまうと茎の繊維がつぶれてしまいます。一番よいのは半量の根を右、もう半量は根を左にして束ね、巻きすで巻き、立てて絞る。一度巻きすを広げ、醤油を3~4滴、野菜の上に落とし、再び巻いて絞る。醤油が入る分水分が抜けてしっかり絞れます。(醤油洗い)
巻きすを使うのが面倒な時は部分的に力が入らないように意識するとよいでしょう。繊維を潰さないようにすることが大切です。
食べやすいサイズに切って、クッキングシートで包んでからタッパーに入れて冷蔵保存しておけば2日間美味しくいただけます。味噌汁に、和え物に、ソテーにそのまま使えて便利です。
① ブロッコリーは小房に分け、茎は短めに切ります。太い茎は包丁で十字に刃を入れておくと均一に火が入ります。茎も美味しいので2cmほどに切って一緒に茹でるとよいでしょう。
② 2Lの湯に塩大さじ1を入れ、沸騰しているところにブロッコリーを入れます。茎を爪で押して1mmほど食い込む固さになったらザルに上げます。1分ほど置き、まだ熱いうちに花蕾(モコモコしているほう)を下に向けてしっかりふり水気を落とします。ザルの上に花蕾を下にして置いて冷まします。
保存はタッパーにキッチンペーパーを敷き、花蕾を下に向けて冷蔵保存すれば2日間美味しくいただけます。サラダに、グラタンに付け合わせにそのまま使えて便利です。
ポイントは花蕾に残りやすい水けをしっかり振り切ることです。
芽キャベツは後ろの茎の部分に5mmの深さで十字の切れ目を入れておきます。2Lの湯を沸かし、大さじ1の塩を加えたら芽キャベツを入れ、竹串がやっと刺さるくらいの固さまで茹でます。
ザルに上げ、まだ湯気が出ているうちにラップをぴったりと付けて冷まします。冷めたら必要に応じて包丁で半分に切って使います。
保存はキッチンペーパーを敷いたタッパーに入れて冷蔵2日間。スープや炒め物にもそのまま使えて便利です。
小鉢を付けるというと、大変に思っていた方も「おひたしだったらできそう。」「うちにある食材でアレンジできそう」とおもっていただけましたらうれしいです。
料理家シトロン ヨーコのいつものごはんづくりの工夫が皆様の食卓を豊かにするヒントになりましたら幸いです。
※参考文書 七訂日本食品標準成分表
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この記事のライター
Citronヨーコ
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料理研究家Citronヨーコ。神奈川県横浜市たまプラーザで料理教室PetitCitronを主宰。フランス料理・和食・イタリアン・豆腐料理をベースにした家庭料理が専門です。四季をいかした梅干・ラッキョウなどの保存食つくりも年間を通して大切にしています。世界・日本各地の生産地を廻って美味しいものを求め歩くのもライフワーク。シェフを呼んでのレッスンや年に数回、レストランでの食事会も主宰しています。フランス2つ星レストラン研修・豆腐マイスター協会理事。
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